雀の手箱

折々の記録と墨彩画

正月の片付け

2016年01月10日 | 塵界茫々




 今年は孫娘もやってきて、久しぶりに賑やかなお正月をすごしました。
 ところが、私に異変が生じました。なんとなく水洟が出ると思っているうちに、目が真っ赤に充血し、自分でも異常を感じ、娘に強く言われて4日午後になって眼科を受診し検査を受けました。結膜炎の診断で、検査結果は陰性。目薬を処方されました。次の5日は熱も出て、咳が激しくなり、内科行きでした。疲れで弱っていたところに気温の変動に対応できず風邪を引き込んだのでしょう。11月にインフルエンザの注射はいていたのですが。

 どうやら毎年1月初めは私には鬼門で要注意の時期と見えます。
 帰宅前にと娘にせかされてお正月の諸道具を片づけていて、小さなものを仕舞い込む段になって私の手が止まってしまいました。先祖伝来の什器類のうち、一番好きな絵替り花鳥図の吸い物椀の形の美しさと、絵の巧みさに引きつけられました。毎年の事なのに、今年は後何回、この椀でいただくことが出来るかという思いがありました。
 蒔絵を手掛ける娘も、木地師も、高蒔絵もかなりいい腕前の職人の仕事だと言っていました。蓋を取って初めて目にする絵が、今年は何が配膳されるかと、大家族のころはわくわくしていたものした。今年はその風景を少しだけ楽しめました。
 梅若宗家の記念扇も松竹梅の図柄なので毎年お正月だけ登場です。今年は床の掛軸は書簡にしてみました。これらの私の趣味のものは、どうなってゆくのか、心もとない限りですが、命あるうちは毎年欠かさず寿ぎのしるしとして自分で楽しむつもりです。