雀の手箱

折々の記録と墨彩画

瓢箪哀歌

2016年07月07日 | 塵界茫々




 今年も私にとっての夏の風物詩、瓢箪を団扇に描こうとして、今は庭には存在しない瓢箪の葉を、写真で確認するためにアルバムを開いてみました。
写真は4年前の夫の瓢箪棚です。
 そのころの転倒、骨折をきっかけに、気持ちの焦りとは裏腹に、外での作業が出来なくなり、急速に体力が落ちてきていることに今更ながら驚いています。部屋に籠りがちになると、気力も衰えるようです。

 瓢箪の房掛けも、左手が利かない今は結ぶことはもう無理のようです。酒で根気よく拭いて艶出しをしては飽きずにながめていましたが、今はリハビリになるからと勧めるのですが、しばらくすると手は動いてなくて、じっと眺めています。

 私は高田 保の「ぶらりひょうたん」が好みぐらいの瓢箪への関心で、もっぱら夏の画題にするくらいなのですが、おかしなもので、娘も瓢箪が好きで、象牙の端材が手に入ったときには羽織の紐かざりや、帯どめに仕上げています。今宵は七夕。星のロマンにあやかり、せめて団扇の風でも送って昔語りのきっかけにでもしましょう。