雀の手箱

折々の記録と墨彩画

喪中ハガキ

2016年12月03日 | 塵界茫々
 今年も喪中につき年頭の祝賀を差し控えますという趣旨のハガキが届く季節となりました。郵便受けをあけて驚く報せもあります。
 自分よりも年下の旧友や、かつて気鋭の舌鋒で叱咤され、多くの教えをいただいた方のご遺族から、定型の簡単な文面でのご他界のお知らせに一抹の寂しさと、迫りくる自らのその日を重ねて万感の思いがあります。
 故人とは異なり、ご遺族にとっては見知らぬ人への挨拶状であってみれば、決まりの文言以上はありえないことで致し方ない事ですが、その淡泊が喪失感を一層深いものにします。

 来る年は馬齢を重ねて米寿を迎える身です。彼岸の世界の方が知人友人が多くなっています。まだしもの老耄のこの辺りで、末広がりの八十八をめでたしとして、お年賀を納めにしようかと迷っています。