まだ柳川に行ったことがないという娘のために、日帰りのバスハイクを申込みしました。
希望の日は申し込みが少なくて中止で、土曜日に変更となり、ほぼ満席状態のバスハイクでした。
朝8時半、タクシーで着いた集合場所の引野口はすでに多数の人で驚いていると、ほかのツアーの人々も混じっていて、いろいろな目的地を表示したバスが次々にやってくるのを物珍しく眺めていました。
博多からみやまインターを経て1時間半、田園風景の広がる初夏の筑後平野にはシラサギが舞う姿も見られました。
柳川藩主立花邸「お花」の庭園をゆっくり鑑賞し、邸内の立花家資料館で開催中の刀剣を中心にした展示を拝見しました。昔、雛祭りのころ訪れた時と違って、小さいながらも整備された展示場には小さな賀茂人形や、大名家の雛飾りの精細さと豪華さに見とれました。
私は何度も行っているので、白秋生家は省略して、かつての日、池にかけて設定された能舞台で演じられた薪能を拝見した日を反芻していました。
川下りの船中で、名物のウナギの「せいろ蒸し」の弁当をいただきましたが、紐を引っ張ると蒸気が噴出してアツアツのせいろ蒸しになる仕掛けに興じましたが、何分にも狭い船上で、窮屈でした。
途中には3万本と言われている様々な花菖蒲の植えられた菖蒲園もありましたが船上からの鑑賞でした。
白秋の歌碑も設置されていて、両岸は人々の生活の場であり、縦横にめぐる水路が観光用の小規模のものを想像していた娘には予想外だったようです。船頭さんの唄う白秋の歌もいい声で、修学旅行中の高校生の舟とも手を振りながらすれ違いました。1時間の川下りは時間が早く過ぎました。
午後は、船小屋温泉の黄土色で硫黄の香のする天然温泉の露天風呂で、2時間を愉しみ、一路北九州へ。五時過ぎに到着しました。
ゆっくりとしたコースを選択したつもりでしたが、日帰りのバスハイクは初めてという娘は乗り物酔いで、下車後しばらくは休息を取らねば帰宅できませんでした。