例年は七草の頃には蕗の薹も顔を覗かせているのですが、今年は芹、はこべの姿もなく、爪ほどの蕗の薹を三つだけ見つけて、水菜や蕪、これだけはたくさん茂っている三つ葉と春菊を収穫しました。春の七草ではないのですが、この季節の葉物を取り集めての五草粥です。
手術以来、ことのほかお粥にうるさくなったあるじの好みににあわせて、昆布が多めの合わせ出汁でゆっくり炊きあげました。
最後に刻んだ若菜を入れ、塩で味を調えると、台所中に早春の香りが匂い立ち、目に鮮やかなさみどりが春を告げてくれます。
古人はうまく季節を賞味し、正月のご馳走で疲れた胃袋をいたわった智慧の持ち主だったことに感服します。
この人日の節句で正月気分にもけじめがつきます。塗り物の手入れをして、よい日和にも恵まれたので、片づけもはかどりました。
久女の句に 草の戸に住むうれしさよ若菜摘 という句があります。今年は数は揃わないものの今のご時世に庭先での若菜摘みはしわわせと思わねばなりません。
若菜を摘むついでに、藪の中に凛と咲いている水仙を切ってきたので、今日は久しぶりに、三枚ほど書いてみました。
何もかも水仙の水も新らしき 子規
水仙や古鏡の如く花をかかぐ たかし
水かへて水仙影を正しけり 草城
小生、お粥は病人が食べるものと偏見がありまして好みではありません。しかし、鍋の最後に頂くお粥は美味しい事は承知しています。
お正月のお雑煮用の澄まし汁、卵を入れて最後に
刻んだ”三つ葉”を入れた瞬間 香りもさることながら
卵色とこの”さ緑”のマッチングは最高です。自画自賛。
しかし 昨年より血圧対策で塩分控えめへ、味の決め手の”塩”の加減は難しいですね。
水仙影を正しけり… ひとりで位置をきめる水仙の意志、 こまやかな動きに惹かれます。
若菜摘み… うらやましきこと
七草セットも並んでいましたが、 ことしは蕪と三つ葉、 それに頂き物のアワビをのせて格別のお味でした。 ゆっくり炊いたお粥には、優しい匂いや滋味にあふれていますね。
明治生まれの母は七にこだわっていました。私もできるだけとは思いますが、 いくら気張っても太陽暦では無理なので最近は五種ですまします。
博多雑煮は具沢山ですが、卵は入れません。定番はブリかつおな、かまぼこ蕪、人参などです。山車は雑煮に限ってあごだし(飛びうおの焼いたもの)です。
おかゆは火加減が勝負です。塩はあくまでも薄くです。私はこれに卵を落としてかき混ぜますが、主人は邪道と申します。
画いた順に並べました。
3枚目が皆さんにも好評でした。ありがとうございます。
アワビ入りの七草羨ましく垂涎です。このしきたり私が元気な間は続けていくつもりです。折角の草の庵に住んでいますので。
先日からご教示ありがとうございました。gooにもお尋ねしていましたら、左側のよくわかる場所ににカーソルが出現していました。でも、今度はスライドに日本語表記が入らないのですよ。ワードでは普通に入力できますからこれはブログだけのことのようです。