本日はフランスの作曲家、モーリス・ラヴェルの「ダフニスとクロエで」をご紹介します。ギリシャ神話に題材を得た同名のバレエのために作曲されたもので、全13曲55分にもおよぶ大作です。“管弦楽の魔術師"と呼ばれるラヴェルの緻密で華麗なオーケストレーションが極限まで発揮された作品で、個人的には「ボレロ」やピアノ協奏曲を凌ぐ彼の最高傑作だと高く評価します。混声合唱が効果的に使われているのも印象的ですね。一応、各曲ごとにバレエの場面に応じたタイトルが付けられていますが、全編切れ目なく演奏されるのでトータルで一つの曲とみなすのが正解でしょう。ただ、その中でも特にと言われれば、「序奏」と第3部の「日の出」が素晴らしいですね。特に後者は目をつむって聴けばまるで眼前に鮮やかな景色が広がるかのような幻想的な音世界です。
この「ダフニスとクロエ」は古今東西さまざまな名指揮者が録音していますが、その決定盤の一つとして知られているのがアンドレ・クリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団のCDです。録音は1962年と半世紀も前ですが、録音も古さを感じさせませんし、オーケストラ、合唱も終始テンションを維持しています。クライマックスの「全員の踊り」の合唱が終わった瞬間に思わず拍手したくなりますね。
この「ダフニスとクロエ」は古今東西さまざまな名指揮者が録音していますが、その決定盤の一つとして知られているのがアンドレ・クリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団のCDです。録音は1962年と半世紀も前ですが、録音も古さを感じさせませんし、オーケストラ、合唱も終始テンションを維持しています。クライマックスの「全員の踊り」の合唱が終わった瞬間に思わず拍手したくなりますね。