本日はデンマークの国民的作曲家カール・ニールセンをご紹介します。欧米ではフィンランドのシベリウス、ノルウェーのグリーグと並んで北欧を代表する作曲家とみなされていますが、日本での知名度はお世辞にも高いとは言えませんよね。かく言う私もこれまで交響曲第4番「不滅」や3つある協奏曲(ヴァイオリン、フルート、クラリネット)を聴いたことがありますが正直取っつきにくいなあと言うのが率直な感想です。聴き込めば評価も変わってくるのかもしれませんが、これまではその機会もなかったというのが正直なところです。そんな中で購入したのが今日ご紹介するネーメ・ヤルヴィ指揮イェーテボリ交響楽団のニールセンの管弦楽作品集。交響曲や協奏曲等の大作は外して、小品ばかりを集めたCDですがこれがなかなか良かったです。

CDはまずオペラ「仮面舞踏会」の序曲から始まります。これが素晴らしい出来で、協奏曲等に見られた取っつきにくさはまるでなく、華やかで力強い作品です。同じく「仮面舞踏会」からの「ひなどりの踊り」も良いですね。続いては10分前後の単品が4曲。「フェロー諸島への幻想への旅」は北大西洋の島々への航海をイメージした曲で、静かな始まりから中盤に向けて徐々にドラマチックに盛り上がっていくあたりが聴き所。「ヘリオス」はギリシャ神話の太陽神のことで、ギリシャ旅行中のニールセンがエーゲ海の日の出にインスピレーションを受けて作曲したそうです。これは個人的にはニールセン随一の名曲と言ってもよく、幻想的な導入部から高らかに盛り上がる中間部、その後に続く抒情的な旋律も文句なしの傑作です。「サガの夢」は前2曲に比べると暗い曲調ですが、終盤にロマンチックな旋律が現れます。「パンとシリンクス」もギリシャ神話に題材を取った作品ですが、こちらも不安げな旋律が主でやや取っつきにくいかな?最後は「アラジン組曲」。言うまでもなくアラビアン・ナイトの「アラジンの魔法のランプ」(ジャケットにもランプの絵が描かれています)に題材を取った曲で、全編エキゾチックな旋律に彩られています。クラシックの世界でアラビアン・ナイトと言えば何と言ってもリムスキー=コルサコフの「シェエラザード」と言う不朽の傑作があり、それに比べると規模・内容とも劣りますが、悪くはない作品です。以上、取っつきにくいと思っていたニールセンもそうでもないぞ、という1枚でした。特に「仮面舞踏会」と「ヘリオス」は名曲と言って良いと思います。今後は彼の交響曲も聴き直してみたいと思います。

CDはまずオペラ「仮面舞踏会」の序曲から始まります。これが素晴らしい出来で、協奏曲等に見られた取っつきにくさはまるでなく、華やかで力強い作品です。同じく「仮面舞踏会」からの「ひなどりの踊り」も良いですね。続いては10分前後の単品が4曲。「フェロー諸島への幻想への旅」は北大西洋の島々への航海をイメージした曲で、静かな始まりから中盤に向けて徐々にドラマチックに盛り上がっていくあたりが聴き所。「ヘリオス」はギリシャ神話の太陽神のことで、ギリシャ旅行中のニールセンがエーゲ海の日の出にインスピレーションを受けて作曲したそうです。これは個人的にはニールセン随一の名曲と言ってもよく、幻想的な導入部から高らかに盛り上がる中間部、その後に続く抒情的な旋律も文句なしの傑作です。「サガの夢」は前2曲に比べると暗い曲調ですが、終盤にロマンチックな旋律が現れます。「パンとシリンクス」もギリシャ神話に題材を取った作品ですが、こちらも不安げな旋律が主でやや取っつきにくいかな?最後は「アラジン組曲」。言うまでもなくアラビアン・ナイトの「アラジンの魔法のランプ」(ジャケットにもランプの絵が描かれています)に題材を取った曲で、全編エキゾチックな旋律に彩られています。クラシックの世界でアラビアン・ナイトと言えば何と言ってもリムスキー=コルサコフの「シェエラザード」と言う不朽の傑作があり、それに比べると規模・内容とも劣りますが、悪くはない作品です。以上、取っつきにくいと思っていたニールセンもそうでもないぞ、という1枚でした。特に「仮面舞踏会」と「ヘリオス」は名曲と言って良いと思います。今後は彼の交響曲も聴き直してみたいと思います。