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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

秋田でプロ野球

2012-05-14 23:46:25 | 秋田のいろいろ
秋田で開催される数少ないプロ野球1軍の試合が、先週末に開催された。その話題ですが、試合の内容には触れませんのであしからず。
散歩がてら見に行ってみました(試合じゃなく会場周辺の様子を)が、スポーツには興味がないので、見当違いや間違った記述があるかもしれません。

秋田のプロ野球は、秋田市向浜の「こまちスタジアム」において、秋田テレビ(AKT。フジテレビ系列)が主催する試合が恒例。
WikipediaによればかつてはAKTはロッテ戦を主催していたが、2003年のこまちスタジアム完成後はヤクルト戦に変えている。ヤクルトとキー局のフジテレビが資本関係にあること、秋田出身の選手がヤクルトに在籍していた/いることにちなむようだ。
今年は、対巨人戦。12日土曜日がナイター、13日日曜日がデーゲーム。12日は雨が断続的に降る中での開催で、1-1の引き分け。13日は曇で肌寒い中、5-1でジャイアンツが勝った。
デーゲームの日曜も、薄暗くて照明が点灯


●野球中継
今回の2試合は、テレビでは12日が地上波のフジテレビ系で全国放送され(CSも同時放送?)、13日はCSの「フジテレビONE」と地上波は秋田テレビでローカル放送された。
中継要員や実況はフジテレビで担当したらしく、目玉マークで「8888」ナンバーの中継車が何台か来ていた。

僕が子どもの頃は、巨人戦は必ずテレビ中継があった(そのためにレギュラー番組が潰れるのがイヤだった)。
それが今は地上波では全国放送されない試合もある(巨人戦のデーゲーム自体、昔はなかったか?)とは、時代も変わった(テレビの変化とプロ野球の変化)ものだ。


ラジオでは、フジサンケイグループのニッポン放送が実施。秋田では放送されなかった(はず)。
球場にラジオを持ち込んで、実況や解説の中継を聞きながら試合観戦する人がいるけれど、今回はそういう楽しみ方はできなかったのだろう(ワンセグなら可能か)。
秋田テレビではラジオ局を持たないし、秋田放送(ABS)のラジオはニッポン放送とのネットワークはあるもののTBSと掛け持ちのためか、あるいはテレビではライバルであるAKTの主催試合を中継するわけにはいかないからか。

12日のラジオ中継の実況を担当したのは、山田透という人。元ニッポン放送のアナウンサーで、1996年にフリーになっている。
この山田さん、1951年秋田生まれ。
Wikipediaにはソフトバンクの投手 攝津正が小学校の後輩とあるから、秋田市立高清水小学校だろうか。中学校は不明(順当に進学すれば将軍野中のはずだが、引っ越したり秋大附中に進んだりしたのかもしれない)だが、高校は秋田南高校卒のはず。


●中継車
プロ野球の試合だから、中継しなくてもダイジェストや結果を各放送局が全国放送しないといけない。
こまちスタジアムの駐車場の一角に、2台の車が仲良く並んでいた。
中継車が2台
手前がTBS系列のIBC岩手放送、奥がテレビ東京の中継車。
IBCのは岩手ナンバーでリモコン番号と同じ「・・・6」、テレ東は品川ナンバーだった。
以前も紹介した通り、TBS系列局がない秋田県内のニュース取材をIBCが担当しているので、このデザインのIBCの中継車は何度か見たことがあったが、この車は新しそう。
そして、テレビ東京のロゴが付いたモノの実物は初めて見た。ちょっと感動。

どちらも若干角度は違うが同じ方向(南東?)にパラボラアンテナを向けている。IBCのはアンテナが楕円形で珍しい(今は家庭用受信アンテナでも採用されているけれど)。やっぱり新しい車かもしれない。
裏側から見るとどちらのアンテナにも「MITSUBISHI」のロゴがあった。

フジテレビは実況中継用の車両が来ていたわけだが、NHK、日テレ、テレ朝のものは見かけなかった。これら各ネットワークでは、秋田の放送局や系列局が取材し、局へ持ち帰って東京へ送信する手はずなのだろうか。


●やっぱりイベント会社
秋田テレビは、放送してもいない番組の有料イベントを開催したり、各種イベント前にはその前売り券発売や準備風景を“ニュース”にしてしまうような、イベント開催に熱心な企業。
今回のプロ野球開催ももちろんそうだった。宣伝番組があったし、ニュースでは「AKT社長らが神社に出向いて『晴天祈願』をした」ことまで報じられた。

AKTのホームページでも、特設ページが設けられたのは、今時当然。

でも、そのどこを見ても、「テレビで中継する」という記述はなかったように思う。
主催者としては、テレビで見られるよりは、当日券を買ってでも観戦に来てほしいのが本心なのかもしれないが、おたくの本業はテレビ局なんでしょ。なんだかなー

もちろん、別の番組表のページには中継することが掲載されていた。そのうち、土曜のナイターはフジテレビの番組ページにリンクされていて、出演者などの情報が分かった。
一方、日曜のローカル枠のほうは、上記AKTの野球特設ページへリンクされていた。したがって、中継の内容は分からない。(フジテレビのCSのページには掲載)

やっぱり、AKTの「秋田テレビ」というのは名前だけで、本業はイベント会社なのかもしれませんねぇ。


●バス
こまちスタジアムへのアクセス。
球場の駐車場ではとても収まらず、旧秋田空港跡地が臨時駐車場として開放された。
旧空港と球場の間は無料シャトルバスが運行され、秋田中央交通が路線用車両を使って担当。

一方、秋田駅からの路線バスは、県立プール線県立プール行き(146系統)が運行されるが、毎時1本程度。これも輸送力が足りないので、随時増発が行われた。


このため、秋田中央交通のバスは大忙し。時間によっては、臨海バイパスを緑色のバスが続々と疾走していた。日曜の試合終了前には、駐車場シャトル、駅発増便合わせて、少なく見積もっても20台はいた。
秋田、臨海の両営業所が担当したようで、「三平バス」や「秋田らしいラッピング」のバス、ノンステップバス(新車でなく小田急中古を2台確認)も使われた。
ただ、大型バスはほとんど見かけず、中型バスが中心。大型バスは一般路線を走ったり、臨海営業所で休んでいたものも見かけた。
土日なんだから、路線バスなんて中型で充分だろうし、野球観戦するほど体力のある方々にノンステップバスを充当する必要もない。こういう時こそ、輸送力のある大型バスを使うべきではないだろうか。
(弘前の花見の時の弘南バスのシャトルバスでも同じことを考えた。バス会社なりの理由・事情もあるのでしょうけれど)


秋田駅からの県立プール行きは、終点の3つ手前が球場前。(ただし終点で降りても球場の裏側に着く)
通常なら行き先表示は「146 県立プール」なので、不慣れな人には分かりにくいだろうと思っていた。
しかし、増発便は
系統番号なしの「県庁・市役所 こまちスタジアム」
これは分かりやすい。
側面表示(始発バス停発車前なので、上段がスクロール表示している)
側面がスクロールしているということは、昨年10月の系統表示開始時に作成されたデータだと思われる。

正面LEDの「こまち」の文字がころんと丸っこいゴシック体でかわいい

正面と側面に途中バス停が表示されているということは、途中での乗降を扱うということだろう。
でも、ほとんどが秋田駅と球場を乗り通す人だろうから、全便でなくとも、大部分をノンストップの直行便にしたら、時間短縮になるのではないだろうか。
弘前さくらまつりのシャトルバスみたいに。

秋田駅行きは見なかったが、そちらも系統番号なしだったのだろうか?

【2014年6月28日追記】2014年時点でも、駅発こまちスタジアム行きは上記と同じ表示で運行。


そういえば、弘南バスの貸切バスが3台、球場の駐車場で縦列で待機していた。
いずれも新しい日野セレガ/いすゞガーラで、車体表示からすると弘前、五所川原、黒石(だったかな青森かも?)の各営業所から1台ずつ。青森からの観戦ツアーだろうか。



●次は大相撲秋田場所?
プロ野球と並ぶ秋田テレビ主催の恒例イベントといえば、8月に行われる大相撲の地方巡業「大相撲秋田場所」。
2010年は野球賭博問題により青森場所は中止となったが、秋田では開催。(この記事で触れています)
2011年は八百長問題を受けて早々に秋田場所の中止(東日本大震災発生前に中止が決まったようだ)が決まり、後に相撲協会側ですべての地方巡業を中止した。
そして今年は8月10日に秋田場所が開催されるようだ。でも、AKTではなく秋田放送(ABS)で告知CMが流れている。

調べたら、今年の「大相撲秋田場所実行委員会」は秋田魁新報社や秋田放送などで組織されており、AKTは関わっていない。
ABSがこうしたイベントを開催することは、AKTほどではないにせよ驚くことではない。
でも、イベント好きのAKTが、長らく仕切っていたものを手放してしまったのは、なぜだろうか。
コメント (10)
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