カゴメの野菜・果物ミックスジュース「野菜生活100」では、季節限定商品をいろいろ出している。
2017年度は、全国各地の果物を使用したものをほぼ毎月1種類ずつ新発売し、それを数か月間発売するパターン。
昨年末売られていた2種
2017年10月17日から12月下旬までは「青森りんごミックス」を発売。トキなど青森県産4品種を使用した、野菜汁50%+果汁50%。味は想像どおり(やや甘さが強い。もうちょっと酸味があるのが好きだけど)。
1本195ml、93kcal。原材料欄は、野菜(ナスやダイコンも入っている)、果実の順で、果実の内訳は「ぶどう、りんご(青森県産100%)、パインアップル、レモン」。
これらとは別に、季節限定かつ「北海道・東北・関東甲信越静エリア限定発売」というのが、10月10日から12月下旬まで発売されていた。
それが 「庄内柿ミックス」。山形産の庄内柿(後述)を使用し、野菜汁50%+果汁50%。195ml、77kcal。
原材料欄の野菜の部分は、「青森りんごミックス」とまったく同じ種類と順番。果実は「パインアップル、りんご、かき(山形県産100%)、レモン」で、柿はあまり多く入っていなさそう。
ミックスジュースとはいえ、柿入りジュースなんて飲んだことがない。(夏に山形に行ったとき、それこそ庄内柿100%の缶ジュースを見かけたのだが、買い損ねていた。)
たしかに柿味。他の野菜や果実より入っている量が少ないものの、存在感があるようだ。【27日追記】パッケージにあるように「まろやかな甘み」だった。
カボチャあるいはニンジンっぽいような風味もした。どちらも材料に含まれているが、柿由来かもしれない。カボチャもニンジンも、そして柿もカロテノイドが多く、カロテノイド系の味のような気もする。
栄養成分表示欄には、カロテノイドやビタミンA効力については記載されていなかった。それなりの量が含まれていそうだし、それを期待して野菜ジュースを飲む人だっているだろうに。
柿のジュース、なくはない。
ところで、「庄内柿」について。
秋田辺りでは、柿といえば庄内柿だろう。柿の品種だと思っている人もいるが、品種ではなく、ブランド名。
品種名は「平核無(ひらたねなし)」といい、その山形県庄内地方から出荷されるものを庄内柿と呼ぶはず。新潟の「あんぽ柿」も同様に平核無のブランドだし、秋田県内で庭先に生えている柿も、おそらく8割は平核無。
最近は、秋田の店でも和歌山辺りの富有なども売られているが、数十年前までは平核無が圧倒的多数だったはずで、見慣れた形と距離的に近い産地である庄内柿が、柿の代表として広く認知されているのだと思う。
平核無は、その名の通り、種(タネ)がまったくなくて食べやすい。果肉が柔らかいのも特長で、個人的には富有より好き。
ただし、渋柿。 ※甘柿は日本の暖かい土地でしか見られない、世界的にはとても珍しい果物。
昨年秋、秋田市北部で発見した細長い柿。渋柿なんだろうけど初めて見たタイプ
渋柿を食べられるようにする渋抜き(脱渋=だつじゅう。厳密には水溶性タンニンを不溶化すること)の方法としては、木につけたまま放っておく(熟柿)とか干し柿もあるけれど、生で食べるには、アルコールや炭酸ガス(二酸化炭素)とともに袋に入れてしばらく置いておく。
家庭では焼酎のアルコールを使うのが一般的だけど、果実が比較的早く柔らかくなっていくので、日持ちに難。今は柿産地では、日持ちする炭酸ガスを使うそうだ(30年ほど前に「明るい農村」で見た出荷風景では、ダンボール箱に詰めた状態でアルコールのシャワーをかけていた。20年前には炭酸ガス脱渋が行われているという話を聞いた)。炭酸ガス脱渋は家庭でも、ドライアイスがあればできなくはないけど、加減が分からない(柿の重量の1割強のドライアイスが適量らしいけど)。
昨年、斬新な渋抜き法を知った。数年前に? マツコデラックスのテレビでやっていたらしい。
それは冷凍。
皮をむいてからラップで包んで、冷凍庫に入れるとのこと。
冷凍庫に入れて1週間くらいでいいそうで、やってみたら、本当に渋くなくなった!(若干、渋さが残ったものもあった。個体差か期間が短かったせいか。)
冷凍状態を保てばそれ以上熟すことはないし、作業が楽。冷凍庫内で場所を取るのが難点だけど。
渋抜きの仕組みとしては、柿の実を苦しめてアセトアルデヒドを放出させればいい(それがタンニンを不溶化させる)そうで、古くは風呂の湯に漬けたり、焼いたり、味噌漬けにするような方法もあったらしい。
冷凍庫を使うのも、その理屈に合うのだろうが、よく考えたもんだ。
産地の大規模な渋抜きでは、粉末アルコールを使うとか(何も入れずに)密閉包装するような方法も研究されているそうで、将来はもっと斬新な渋抜きが実現するかも。
冷凍した柿のもう1つの特長は食べかた。融かし具合によってはシャーベット状の食感が楽しめる。
既に渋を抜いた柿、あるいは甘柿で、じゅくじゅくになってしまったものの保存や食感を変える目的で冷凍することもできる。
冷凍柿、なくはない、というかアリ。来シーズンもやってみよう。
2017年度は、全国各地の果物を使用したものをほぼ毎月1種類ずつ新発売し、それを数か月間発売するパターン。
昨年末売られていた2種
2017年10月17日から12月下旬までは「青森りんごミックス」を発売。トキなど青森県産4品種を使用した、野菜汁50%+果汁50%。味は想像どおり(やや甘さが強い。もうちょっと酸味があるのが好きだけど)。
1本195ml、93kcal。原材料欄は、野菜(ナスやダイコンも入っている)、果実の順で、果実の内訳は「ぶどう、りんご(青森県産100%)、パインアップル、レモン」。
これらとは別に、季節限定かつ「北海道・東北・関東甲信越静エリア限定発売」というのが、10月10日から12月下旬まで発売されていた。
それが 「庄内柿ミックス」。山形産の庄内柿(後述)を使用し、野菜汁50%+果汁50%。195ml、77kcal。
原材料欄の野菜の部分は、「青森りんごミックス」とまったく同じ種類と順番。果実は「パインアップル、りんご、かき(山形県産100%)、レモン」で、柿はあまり多く入っていなさそう。
ミックスジュースとはいえ、柿入りジュースなんて飲んだことがない。(夏に山形に行ったとき、それこそ庄内柿100%の缶ジュースを見かけたのだが、買い損ねていた。)
たしかに柿味。他の野菜や果実より入っている量が少ないものの、存在感があるようだ。【27日追記】パッケージにあるように「まろやかな甘み」だった。
カボチャあるいはニンジンっぽいような風味もした。どちらも材料に含まれているが、柿由来かもしれない。カボチャもニンジンも、そして柿もカロテノイドが多く、カロテノイド系の味のような気もする。
栄養成分表示欄には、カロテノイドやビタミンA効力については記載されていなかった。それなりの量が含まれていそうだし、それを期待して野菜ジュースを飲む人だっているだろうに。
柿のジュース、なくはない。
ところで、「庄内柿」について。
秋田辺りでは、柿といえば庄内柿だろう。柿の品種だと思っている人もいるが、品種ではなく、ブランド名。
品種名は「平核無(ひらたねなし)」といい、その山形県庄内地方から出荷されるものを庄内柿と呼ぶはず。新潟の「あんぽ柿」も同様に平核無のブランドだし、秋田県内で庭先に生えている柿も、おそらく8割は平核無。
最近は、秋田の店でも和歌山辺りの富有なども売られているが、数十年前までは平核無が圧倒的多数だったはずで、見慣れた形と距離的に近い産地である庄内柿が、柿の代表として広く認知されているのだと思う。
平核無は、その名の通り、種(タネ)がまったくなくて食べやすい。果肉が柔らかいのも特長で、個人的には富有より好き。
ただし、渋柿。 ※甘柿は日本の暖かい土地でしか見られない、世界的にはとても珍しい果物。
昨年秋、秋田市北部で発見した細長い柿。渋柿なんだろうけど初めて見たタイプ
渋柿を食べられるようにする渋抜き(脱渋=だつじゅう。厳密には水溶性タンニンを不溶化すること)の方法としては、木につけたまま放っておく(熟柿)とか干し柿もあるけれど、生で食べるには、アルコールや炭酸ガス(二酸化炭素)とともに袋に入れてしばらく置いておく。
家庭では焼酎のアルコールを使うのが一般的だけど、果実が比較的早く柔らかくなっていくので、日持ちに難。今は柿産地では、日持ちする炭酸ガスを使うそうだ(30年ほど前に「明るい農村」で見た出荷風景では、ダンボール箱に詰めた状態でアルコールのシャワーをかけていた。20年前には炭酸ガス脱渋が行われているという話を聞いた)。炭酸ガス脱渋は家庭でも、ドライアイスがあればできなくはないけど、加減が分からない(柿の重量の1割強のドライアイスが適量らしいけど)。
昨年、斬新な渋抜き法を知った。数年前に? マツコデラックスのテレビでやっていたらしい。
それは冷凍。
皮をむいてからラップで包んで、冷凍庫に入れるとのこと。
冷凍庫に入れて1週間くらいでいいそうで、やってみたら、本当に渋くなくなった!(若干、渋さが残ったものもあった。個体差か期間が短かったせいか。)
冷凍状態を保てばそれ以上熟すことはないし、作業が楽。冷凍庫内で場所を取るのが難点だけど。
渋抜きの仕組みとしては、柿の実を苦しめてアセトアルデヒドを放出させればいい(それがタンニンを不溶化させる)そうで、古くは風呂の湯に漬けたり、焼いたり、味噌漬けにするような方法もあったらしい。
冷凍庫を使うのも、その理屈に合うのだろうが、よく考えたもんだ。
産地の大規模な渋抜きでは、粉末アルコールを使うとか(何も入れずに)密閉包装するような方法も研究されているそうで、将来はもっと斬新な渋抜きが実現するかも。
冷凍した柿のもう1つの特長は食べかた。融かし具合によってはシャーベット状の食感が楽しめる。
既に渋を抜いた柿、あるいは甘柿で、じゅくじゅくになってしまったものの保存や食感を変える目的で冷凍することもできる。
冷凍柿、なくはない、というかアリ。来シーズンもやってみよう。