由利本荘市中心部の子吉川に架かる、市道の「由利橋(正式にはゆりはし、通称ゆりきょう)」が、2013年1月に新しくなった。
当ブログでは、旧橋時代から架橋途中まで記事にしていた(最後の記事に各記事へのリンクあり)
先日、急ぎ足&曇り空ながら、やっと初めて渡ったので、簡単に紹介。
【2019年2月16日訂正】以下、橋桁を支持する塔から伸びる黒いものを一部で「ワイヤー」と表記してしまっていますが、「ケーブル」と呼んだほうがより適切のようなので訂正します。以下読み替え願います。
石脇側下流から撮影。対岸に鳥海山
新しい由利橋は、主塔から斜めに張ったワイヤーを直接橋桁につないでささえる「斜張橋」。厳密には吊り橋とは異なる方式。
由利橋は、塔が橋の中央からずれた位置にあり、両岸でワイヤーの角度・長さが異なり、左右非対称なのが特徴。
子吉川で盛んなボート競技の邪魔にならないようにとの配慮で、塔は石脇(秋田市寄り)側に寄っている。本荘市街地側のワイヤーのほうが長い。
高さ50メートルの主塔には「由利タワー」の愛称が付けられ(どのくらい浸透している?)、夜はライトアップされる。
橋の長さは190.5メートル(旧橋175.6メートル)で、現在の技術では、一般的な「桁橋」にもできるのに、わざわざ斜張橋にしたことについては、地元で否定的な声もあった。【2020年10月26日追記・考えてみれば、由利橋は仮橋を架けて架けかえたのだから、旧橋とほぼ同じ位置に現橋が架かっているはず。それなのに、10メートル以上も長くなっているのが不思議。接続部分の構造とか、路面が盛り上がって長くなったとかだろうか。】
実際の橋に接した感想は、思ったより全体的にはほっそりとスリムに感じるものの、主塔がかなり存在感を出しているなということ。
完成予想図では、ケーブルは白かったはずだけど、実際には黒いのも、少し印象を変えさせられた。
石脇側上流から
橋のすぐ近くで見ると、左右非対称であることはあまり感じない。
以前の橋は車道もそうだけど、歩道は特に狭く、川面が見えて怖くもあった。
今は広々
主塔とワイヤー
歩道に白い箱
6本×4方向のワイヤーは、橋桁側では、歩道の車道寄りに接続されているので、間近に見ることができる。接続部分は箱状になっていて路面よりも少し高く、柵状のもので囲われているが、ケーブル自体は歩行者が手を伸ばせば触れられそう。当たり前だけど、ワイヤーはとても太い。接続部はさらに強固な構造で、いかつい。
接続部の箱のあるところは、その分、歩道が狭い。広い歩道だからあまり問題はなさそうだけど、色とか形状をもう少し工夫すれば、デザイン的に良かったかも。白い箱は現時点では汚れはなかったが、年月が経っても保てるだろうか。
由利橋南側の市街地の通り
橋にまっすぐの道から見ると、ワイヤーが重なって目立たず、主塔だけがそびえ立つ、独特な風景。
※由利橋に関する次の記事。
【2025年3月16日追記・由利橋ボルト脱落】2025年2月5日に、由利橋のケーブル固定ボルトが落下し、走っていた車の屋根に当たる事故が発生。以降1か月以上、通行止めが続いている(歩道は仮屋根を設置して3月18日に通行止め解除)。
原因は分かっていないが、まさかこんなことが起こるとは。
この報道に接して思い出したのが、2024年2月10日にテレビ東京系で放送された「土曜スペシャル 千原ジュニアのタクシー乗り継ぎ旅(19)秋田~宮城!東北横断SP」。出演者一行が、吹雪と強風の由利橋を歩いて渡るシーンがあり、ケーブルがぐわんぐわんと波打って揺れていた。
ぐわんぐわんでボルトが緩んだのか? いや、海に近い雪国に橋を架けたのだから、当然、あの程度の強風には耐えられる設計になっていると思う。瀬戸大橋なども、台風に耐える設計だろうし。
架け替え時には、(現在の技術では)普通の桁橋にすることが可能で、わざわざ斜張橋にする必要はないとの声もあった。しかし、本荘のランドマークとして、斜張橋でいいのではないかと、勝手なよそ者として考えていた。でも、このようなことが起こってしまえば、検討、設計、維持管理が妥当だったのかと思わざるを得ない。(以上追記)
ところで、上の写真の後ろ姿の羽後交通の路線バス。
寸詰まりの三菱エアロミディ「379」
この車、かつては、
(再掲)上の写真の拡幅前・旧橋時代
由利本荘市(本荘地域)循環バス専用塗装「ごてんまり号」だった。
最近まで勘違いしていたのだけど、「ごてんまり号」は循環バスの路線の愛称ではなく、車両の愛称だったらしい。
最近、中古の日野ポンチョ「12-58」が、新たなごてんまり号として導入され(この記事中ほど参照)、379は羽後交通の一般路線塗装になった。
塗装が変わっても、正面の小さな三菱のスリーダイヤマークは残ったけれど、赤い線と重なって分かりづらい。
「ノンステップバス」表記もない、典型的な羽後交通塗装だけど、窓とボディのバランスが独特の車種だから、どこか雰囲気が違う。けど、バンパーが黒くなったためか、ごてんまり号時代ほど、細長くは見えない。
本荘地域の循環バスは、2015年10月に再編が行われ、これまでごてんまり号1台が片方向2路線を運行していたのが、双方向の1路線になったらしい。
ごてんまり号はうち片方を担当し、もう一方は、新たな青い塗装の日野リエッセが専用車両(愛称なし)。
上の再掲写真は、ポンパル(グランドホテル側)から由利橋たもとを左折して桶屋町へ来たシーンだが、現在は青い車両が走るルート。ごてんまり号は逆向き。なお、時刻表上は、この付近で両方向がすれ違う。
この日は、ポンチョがお休みで、代わりに379が、かつての専属路線を代走。
ダッシュボードに「本日は、ごてんまり号の代替車両で運行中です」とかいう紙を掲出していた。
379は、おそらく青の代走や、本荘周辺の一般路線も走っているのだろう。さすがに急行で秋田市内には来ないでしょう。
新・ごてんまり号のポンチョ1258は、秋田市のぐるるの新車と同じ、長いボディ2ドアタイプながら、羽後交通標準の前乗り前降りで中ドアは締め切りとのこと。
ポンチョといえば、羽後岩谷駅前の道の駅おおうちにて。
白ナンバーのポンチョ
旧・大内町エリアの由利本荘市コミュニティバス。道の駅の駐車場の一角で待機する時間がある。
このポンチョは70センチ短い、長さ6.3メートルの1ドアショートタイプ。バランス的にこちらのほうがかわいらしくて、ポンチョに似合っているかも。
後部
桜と思しき花が散らばるピンク色の塗装。なんで桜なのかは知らない(旧大内町の花はサツキだった)。
もう1台、青系統のポンチョ(花の部分は不明)も一瞬、見かけた。
当ブログでは、旧橋時代から架橋途中まで記事にしていた(最後の記事に各記事へのリンクあり)
先日、急ぎ足&曇り空ながら、やっと初めて渡ったので、簡単に紹介。
【2019年2月16日訂正】以下、橋桁を支持する塔から伸びる黒いものを一部で「ワイヤー」と表記してしまっていますが、「ケーブル」と呼んだほうがより適切のようなので訂正します。以下読み替え願います。

新しい由利橋は、主塔から斜めに張ったワイヤーを直接橋桁につないでささえる「斜張橋」。厳密には吊り橋とは異なる方式。
由利橋は、塔が橋の中央からずれた位置にあり、両岸でワイヤーの角度・長さが異なり、左右非対称なのが特徴。
子吉川で盛んなボート競技の邪魔にならないようにとの配慮で、塔は石脇(秋田市寄り)側に寄っている。本荘市街地側のワイヤーのほうが長い。
高さ50メートルの主塔には「由利タワー」の愛称が付けられ(どのくらい浸透している?)、夜はライトアップされる。
橋の長さは190.5メートル(旧橋175.6メートル)で、現在の技術では、一般的な「桁橋」にもできるのに、わざわざ斜張橋にしたことについては、地元で否定的な声もあった。【2020年10月26日追記・考えてみれば、由利橋は仮橋を架けて架けかえたのだから、旧橋とほぼ同じ位置に現橋が架かっているはず。それなのに、10メートル以上も長くなっているのが不思議。接続部分の構造とか、路面が盛り上がって長くなったとかだろうか。】
実際の橋に接した感想は、思ったより全体的にはほっそりとスリムに感じるものの、主塔がかなり存在感を出しているなということ。
完成予想図では、ケーブルは白かったはずだけど、実際には黒いのも、少し印象を変えさせられた。

橋のすぐ近くで見ると、左右非対称であることはあまり感じない。
以前の橋は車道もそうだけど、歩道は特に狭く、川面が見えて怖くもあった。




6本×4方向のワイヤーは、橋桁側では、歩道の車道寄りに接続されているので、間近に見ることができる。接続部分は箱状になっていて路面よりも少し高く、柵状のもので囲われているが、ケーブル自体は歩行者が手を伸ばせば触れられそう。当たり前だけど、ワイヤーはとても太い。接続部はさらに強固な構造で、いかつい。
接続部の箱のあるところは、その分、歩道が狭い。広い歩道だからあまり問題はなさそうだけど、色とか形状をもう少し工夫すれば、デザイン的に良かったかも。白い箱は現時点では汚れはなかったが、年月が経っても保てるだろうか。

橋にまっすぐの道から見ると、ワイヤーが重なって目立たず、主塔だけがそびえ立つ、独特な風景。
※由利橋に関する次の記事。
【2025年3月16日追記・由利橋ボルト脱落】2025年2月5日に、由利橋のケーブル固定ボルトが落下し、走っていた車の屋根に当たる事故が発生。以降1か月以上、通行止めが続いている(歩道は仮屋根を設置して3月18日に通行止め解除)。
原因は分かっていないが、まさかこんなことが起こるとは。
この報道に接して思い出したのが、2024年2月10日にテレビ東京系で放送された「土曜スペシャル 千原ジュニアのタクシー乗り継ぎ旅(19)秋田~宮城!東北横断SP」。出演者一行が、吹雪と強風の由利橋を歩いて渡るシーンがあり、ケーブルがぐわんぐわんと波打って揺れていた。
ぐわんぐわんでボルトが緩んだのか? いや、海に近い雪国に橋を架けたのだから、当然、あの程度の強風には耐えられる設計になっていると思う。瀬戸大橋なども、台風に耐える設計だろうし。
架け替え時には、(現在の技術では)普通の桁橋にすることが可能で、わざわざ斜張橋にする必要はないとの声もあった。しかし、本荘のランドマークとして、斜張橋でいいのではないかと、勝手なよそ者として考えていた。でも、このようなことが起こってしまえば、検討、設計、維持管理が妥当だったのかと思わざるを得ない。(以上追記)
ところで、上の写真の後ろ姿の羽後交通の路線バス。

この車、かつては、

由利本荘市(本荘地域)循環バス専用塗装「ごてんまり号」だった。
最近まで勘違いしていたのだけど、「ごてんまり号」は循環バスの路線の愛称ではなく、車両の愛称だったらしい。
最近、中古の日野ポンチョ「12-58」が、新たなごてんまり号として導入され(この記事中ほど参照)、379は羽後交通の一般路線塗装になった。
塗装が変わっても、正面の小さな三菱のスリーダイヤマークは残ったけれど、赤い線と重なって分かりづらい。
「ノンステップバス」表記もない、典型的な羽後交通塗装だけど、窓とボディのバランスが独特の車種だから、どこか雰囲気が違う。けど、バンパーが黒くなったためか、ごてんまり号時代ほど、細長くは見えない。
本荘地域の循環バスは、2015年10月に再編が行われ、これまでごてんまり号1台が片方向2路線を運行していたのが、双方向の1路線になったらしい。
ごてんまり号はうち片方を担当し、もう一方は、新たな青い塗装の日野リエッセが専用車両(愛称なし)。
上の再掲写真は、ポンパル(グランドホテル側)から由利橋たもとを左折して桶屋町へ来たシーンだが、現在は青い車両が走るルート。ごてんまり号は逆向き。なお、時刻表上は、この付近で両方向がすれ違う。
この日は、ポンチョがお休みで、代わりに379が、かつての専属路線を代走。
ダッシュボードに「本日は、ごてんまり号の代替車両で運行中です」とかいう紙を掲出していた。
379は、おそらく青の代走や、本荘周辺の一般路線も走っているのだろう。さすがに急行で秋田市内には来ないでしょう。
新・ごてんまり号のポンチョ1258は、秋田市のぐるるの新車と同じ、長いボディ2ドアタイプながら、羽後交通標準の前乗り前降りで中ドアは締め切りとのこと。
ポンチョといえば、羽後岩谷駅前の道の駅おおうちにて。

旧・大内町エリアの由利本荘市コミュニティバス。道の駅の駐車場の一角で待機する時間がある。
このポンチョは70センチ短い、長さ6.3メートルの1ドアショートタイプ。バランス的にこちらのほうがかわいらしくて、ポンチョに似合っているかも。

桜と思しき花が散らばるピンク色の塗装。なんで桜なのかは知らない(旧大内町の花はサツキだった)。
もう1台、青系統のポンチョ(花の部分は不明)も一瞬、見かけた。