秋田県北部の大館市に「石田ローズガーデン」というバラ園がある。
衆議院議員だった故・石田博英氏の私庭が大館市に寄贈されたもので、大館市ホームページによれば「面積が約2,300平方メートルで、1種1本を基本としたサンプルガーデンとして約500種類の様々なバラが植栽されており、多彩なバラを比較的短時間でお楽しみいただけます。」。
花のシーズンにはローカルニュースで取り上げられ、秋田県内では一定の知名度があると思う。今年は報道は見かけず、代わりに大仙市の農業科学館のバラ園などが紹介されたけれど。【追記・その後、NHKでは12日に報道した】
バラは別段好きでも嫌いでもないけれど、植物全般は好きだし、バラ園なるものを見たことがないし、アクセスも良さそうな場所なので、機会があれば…と、前から思っていた。この週末、ついに行くことができた。
バラは、初夏に咲くタイプと、春から秋に通して咲く「四季咲き」タイプがある。
石田ローズガーデンでは、それに合わせて「バラまつり」を開催している。6月前半(今年は2日~17日)が「シーズン1」、10月のきりたんぽまつりと重なる連休が「シーズン2」。※期間は年によって変わる可能性があります。最新の情報を確認してください。
実際にはまつり期間でなくても、夜間と冬期以外は開放されているので、花さえ咲いていれば見ることはできる。まつり期間は出店や駐車場・トイレの扱いが違うということかな。
場所は、大館市役所や桂城公園に近い、大館市の中心部。JR奥羽本線・大館駅は少々離れていて、駅からは路線バス利用が便利。(アクセスについては別記事)
元は個人宅だったわけで、やや分かりにくい場所。「秋田犬会館」の隣と認識したほうが、分かりやす(調べやす)そう。
狭い道の民家のような場所に旗とテントがあった
この土地、元は幕末~明治の漢学者・狩野良知、明治の哲学者・狩野亨吉の父子の家があったそうだ。父は秋田市の「千秋公園」の命名者、子は「吾輩は猫である」の苦沙弥先生のモデルとのこと。
門を入ると、左手にまつり期間のみ開放のトイレ(わりときれい)などの建物。通路がまっすぐ伸び、突き当りに家らしきものが見えた。
通路沿いにすでにバラが咲いていて、その向こうの芝生に飲食の出店と、飲食用テント。松の木から花粉(?)がぱらぱら落ちてきており、テントに入らないと食べ物に落ちてしまう。通路ではバラの苗木の販売も。
左奥が、少し低くなっていて、バラの見本園。所狭しと植えられている中を、狭い通路が巡る。
写真ではうまく伝わらない
大きな栗の木が1本
バラの数はものすごく多いけれど、広さはテレビで見たのよりも、狭く感じるな。テレビってそんなもんか。などと思って、通路に戻ったら勘違い。
さらに
突き当りの家の右奥に、左側より若干広い、もう1つの見本園もあった。失礼しました。
こちらは奥が崖状になっていて、大館駅~樹海ドーム方向が見渡せた。
バラの花は、つぼみが目立つ品種もあったものの、ほとんどが咲いていて見頃。
雨上がりだったので、水滴で花がちょっとゆがんでしまったものがあったりして、アップで写真を撮ろうとすると、悩んでしまう。
土曜日昼前で来場者も多いし、撮影は控えめにして花を楽しむことにした。
黄色いバラ
通っていた幼稚園では、年長さんのクラス名が、赤ばら組、白ばら組、野ばら組、黄ばら組だった。
僕は黄ばら組。小学校に上がって、国語の時間に全員でしりとりをすることになって、僕には「き」が回っていた。意気揚々と「きばら」と答えたら、先生に「そんな言葉はありません」と言われてショックだった思い出。
ハマナスみたいな葉や花の品種もいくつかあった。
絞り咲き
来場者は、老若男女さまざま。車で来た地元の人が多そう。
こういうイベントの常として、子どもがぎゃあぎゃあ走り回ったり、しぶしぶ付き添ってきた手持ちぶさたなお父さんがいたりしそうなものだが、この時はそんな人は見かけなかった。
細かい品種の違いは別として「これがきれい」「こっちもかわいい」、小さな子でさえ「いちばん香りがいい花(品種)を探そう」などと、誰もが、狭い通路を譲り合ってゆっくりとバラの花を楽しんでいた。
通路が狭いけれど、衣服にバラの枝やトゲがひっかからなかった、水滴さえほとんど付かなかったのは、考えて剪定しているんだろうか。当然だけど、アブラムシや病気も見られず、よく手入れされていた。
今週末も、おそらく楽しめそうです。
記事はちょっと続きます。
【9月27日追記】ガーデン内突き当りに建っていた「家」について。実は訪問時に「石田」さんの表札が出ていた。
9月26日付秋田魁新報県北地域面などによれば、石田博英氏の夫人が住んでいたが、8月11日に亡くなったとのこと。それを受けて、遺族が建物と土地を大館市に寄付することになった。
これまでは、ローズガーデンの敷地そのものは石田家の所有だったらしく、バラだけが大館市に寄贈されていた形だったらしい【2019年6月7日補足・バラは1995年から大館市管理】。今回、すべてが大館市の所有になる。建物は1957年築の鉄筋コンクリート2階建てで、大館市は観光施設としてリニューアルする意向。
【2019年11月15日追記】建物を「改修して、レストランカフェやペット同伴で利用できるテラスなどを備えた施設」とする。2020年9月着工、2021年6月オープン予定。
【2022年3月28日追記】建物2階に「石田ローズカフェ」が2022年4月2日にオープン。通年営業する。
衆議院議員だった故・石田博英氏の私庭が大館市に寄贈されたもので、大館市ホームページによれば「面積が約2,300平方メートルで、1種1本を基本としたサンプルガーデンとして約500種類の様々なバラが植栽されており、多彩なバラを比較的短時間でお楽しみいただけます。」。
花のシーズンにはローカルニュースで取り上げられ、秋田県内では一定の知名度があると思う。今年は報道は見かけず、代わりに大仙市の農業科学館のバラ園などが紹介されたけれど。【追記・その後、NHKでは12日に報道した】
バラは別段好きでも嫌いでもないけれど、植物全般は好きだし、バラ園なるものを見たことがないし、アクセスも良さそうな場所なので、機会があれば…と、前から思っていた。この週末、ついに行くことができた。
バラは、初夏に咲くタイプと、春から秋に通して咲く「四季咲き」タイプがある。
石田ローズガーデンでは、それに合わせて「バラまつり」を開催している。6月前半(今年は2日~17日)が「シーズン1」、10月のきりたんぽまつりと重なる連休が「シーズン2」。※期間は年によって変わる可能性があります。最新の情報を確認してください。
実際にはまつり期間でなくても、夜間と冬期以外は開放されているので、花さえ咲いていれば見ることはできる。まつり期間は出店や駐車場・トイレの扱いが違うということかな。
場所は、大館市役所や桂城公園に近い、大館市の中心部。JR奥羽本線・大館駅は少々離れていて、駅からは路線バス利用が便利。(アクセスについては別記事)
元は個人宅だったわけで、やや分かりにくい場所。「秋田犬会館」の隣と認識したほうが、分かりやす(調べやす)そう。
狭い道の民家のような場所に旗とテントがあった
この土地、元は幕末~明治の漢学者・狩野良知、明治の哲学者・狩野亨吉の父子の家があったそうだ。父は秋田市の「千秋公園」の命名者、子は「吾輩は猫である」の苦沙弥先生のモデルとのこと。
門を入ると、左手にまつり期間のみ開放のトイレ(わりときれい)などの建物。通路がまっすぐ伸び、突き当りに家らしきものが見えた。
通路沿いにすでにバラが咲いていて、その向こうの芝生に飲食の出店と、飲食用テント。松の木から花粉(?)がぱらぱら落ちてきており、テントに入らないと食べ物に落ちてしまう。通路ではバラの苗木の販売も。
左奥が、少し低くなっていて、バラの見本園。所狭しと植えられている中を、狭い通路が巡る。
写真ではうまく伝わらない
大きな栗の木が1本
バラの数はものすごく多いけれど、広さはテレビで見たのよりも、狭く感じるな。テレビってそんなもんか。などと思って、通路に戻ったら勘違い。
さらに
突き当りの家の右奥に、左側より若干広い、もう1つの見本園もあった。失礼しました。
こちらは奥が崖状になっていて、大館駅~樹海ドーム方向が見渡せた。
バラの花は、つぼみが目立つ品種もあったものの、ほとんどが咲いていて見頃。
雨上がりだったので、水滴で花がちょっとゆがんでしまったものがあったりして、アップで写真を撮ろうとすると、悩んでしまう。
土曜日昼前で来場者も多いし、撮影は控えめにして花を楽しむことにした。
黄色いバラ
通っていた幼稚園では、年長さんのクラス名が、赤ばら組、白ばら組、野ばら組、黄ばら組だった。
僕は黄ばら組。小学校に上がって、国語の時間に全員でしりとりをすることになって、僕には「き」が回っていた。意気揚々と「きばら」と答えたら、先生に「そんな言葉はありません」と言われてショックだった思い出。
ハマナスみたいな葉や花の品種もいくつかあった。
絞り咲き
来場者は、老若男女さまざま。車で来た地元の人が多そう。
こういうイベントの常として、子どもがぎゃあぎゃあ走り回ったり、しぶしぶ付き添ってきた手持ちぶさたなお父さんがいたりしそうなものだが、この時はそんな人は見かけなかった。
細かい品種の違いは別として「これがきれい」「こっちもかわいい」、小さな子でさえ「いちばん香りがいい花(品種)を探そう」などと、誰もが、狭い通路を譲り合ってゆっくりとバラの花を楽しんでいた。
通路が狭いけれど、衣服にバラの枝やトゲがひっかからなかった、水滴さえほとんど付かなかったのは、考えて剪定しているんだろうか。当然だけど、アブラムシや病気も見られず、よく手入れされていた。
今週末も、おそらく楽しめそうです。
記事はちょっと続きます。
【9月27日追記】ガーデン内突き当りに建っていた「家」について。実は訪問時に「石田」さんの表札が出ていた。
9月26日付秋田魁新報県北地域面などによれば、石田博英氏の夫人が住んでいたが、8月11日に亡くなったとのこと。それを受けて、遺族が建物と土地を大館市に寄付することになった。
これまでは、ローズガーデンの敷地そのものは石田家の所有だったらしく、バラだけが大館市に寄贈されていた形だったらしい【2019年6月7日補足・バラは1995年から大館市管理】。今回、すべてが大館市の所有になる。建物は1957年築の鉄筋コンクリート2階建てで、大館市は観光施設としてリニューアルする意向。
【2019年11月15日追記】建物を「改修して、レストランカフェやペット同伴で利用できるテラスなどを備えた施設」とする。2020年9月着工、2021年6月オープン予定。
【2022年3月28日追記】建物2階に「石田ローズカフェ」が2022年4月2日にオープン。通年営業する。