広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ランララジンジン/旧局舎

2020-06-01 00:40:02 | 秋田の季節・風景
今日は「電波の日」だそうで多少関連した話題を。
「ランララジンジン、オホホホ」に覚えがあるでしょうか? 秋田県民は知っている人が多いと思う。

(ラジオを聞かないのでごく最近は知らないけれど【1日追記・今も流れているとのこと】)秋田放送(ABS)のラジオで時々流れる男女のコーラスの歌の歌詞。
ラジオをほとんど聞かない僕でも覚えている。少なくとも昭和末期には流れていて、番組と番組の間など、CMの穴埋めのように使われていたと思う。
この曲は、ABSのオリジナルソングだと思っていた。

ところが最近、ネットをさまよっていて、そうではないことを知った!
某所で1970年代というエフエム大阪(1970年開局)の放送の録音を聞くことができ、その中で流れていた。
FM局だからステレオで、ABSで流れていたものより長いが、ABSで流れていたのと同一と思われる箇所があるので、この音源から抜き出したのだろう(もしかしたらABSでもフルバージョンが流れていたのかもしれない)。
前奏~後奏も合わせて、ジャスト60秒。
歌詞を記させてもらう。
男女)ランララジンジン オホホホ(4回繰り返し)

女)ランランラジオは歌い出す
男)ジンジンラジオに泣けてくる
女)オホホホラジオと笑い出す
男女)ラジオラジオ

女)ランララジンジン オホホホ
男)ラジオワー(?)
女)ランララジンジン オホホホ
男)ラジオルー(?)
女)ランララジンジン オホホホ
男)ラジオ
女)ランララジンジン オホホホ
男)ラージオラー

ABSで聞き覚えがあるのは、最後の「ランララジンジンオホホホ」を繰り返す女声に、男声が「ラジオ」と合いの手を入れるような部分。【1日補足・そこだけだど「ランララジンジンオホホホ」が意味不明だったが、それより前の部分を聞けば、由来が明確になるのだった。】
FM大阪のものは、冒頭に4月21日の「放送広告の日」の告知ナレーションが重なっていた。なお、1993年からは「民放の日」になった。

ABSオリジナルでないことは確定した。そう言えば「ABS」とも「秋田」ともひとことも言っていない。
では、この歌の正体は?
FM大阪で「放送広告の日」告知と重ねたのは、同局の独自の判断かもしれない。でも、FM局で流れたということは、周波数帯を問わず(民放)ラジオ局共通のキャンペーンソングだったのだろうか。
JASRACの登録を当たってみたが、なさそう。
ツイッターを検索してみると、ごくわずかにヒット。秋田の人と栃木の人ばかり。【1日追記・たまに「リンリン」とか「オオオオオ」と聞き違え? 覚え違え? ている人もおられる。】
栃木放送(AM局)でも流していた(いる?)そうだ。秋田でも栃木でも、それぞれの局のオリジナル曲だと思いこんでいる人がほとんど。
一方、それ以外の土地では一切投稿がなかった。
個人的にはなかなかインパクトのある歌だと思うから、今は放送されないとしても、思い出に残っていたり、ふと頭に浮かぶ人もいそうなものなのに。広くは放送されなかった曲なのか?

改めて歌を聞いたら、アニメ「山ねずみロッキーチャック」の主題歌に、雰囲気や男声コーラスがちょっと似ていると思った。年代はほぼ重なりそうな1973年の作品で、「ミッチーとチャタラーズ」が歌っている(正体は堀江美都子さんと杉並児童合唱団のOB3人だそう)。
【1日追記】八木山ベニーランドのCMソングも、どことなく似ている気がする。同時代だろうし、「ヤンヤンヤヤ」と音を繰り返しているし、曲調もどこか???

多少は古臭いけれど、今、流しても悪くないのではないだろうか。あるいはアレンジ・再録音して。



ついでなので、4月に秋田駅前に移転した秋田放送の、山王七丁目の旧局舎の現状。
当初は「ラジオ東北」というラジオ局で、大町にあった秋田魁新報社にあり、テレビ放送を始めた1960年3月25日に山王に移転(当時は住居表示実施前だったから違う地名だったはず)。社名は1961年に秋田放送に改称。
60年間山王にいて、建物は増築されているが、全面的な改築はされなかったようだ。ラジオ東北時代からの建物も残っていることになる。
山王大通りに面する車庫の壁の表示もボロボロ
4~5月中に何度か通ってみたが、曜日を問わずいつも何らかの作業がされていた。中の物を出しているようだが、今のところ外観は稼働時と変わっていない。
山王大通りに面した駐車場の奥にある横長の2階建ての建物が、1960年当時からある建物のようだ。その左側に玄関がある。その上付近の番組宣伝の看板は、3月以前のまま。
真向かいの「文化会館・八橋球場前」上りバス停付近から
旧局舎にはアンテナが2本ある。
赤白のが前からあって、やや奥にあるグレーのは地デジ化で設置されたはず。
アンテナが重なる位置

新旧アンテナ
紅白塗装は昔は高さ60メートル以上の煙突などで義務付けられていたかと思ったが、これはそんなに高くないのでは?
グレーのほうは北東向き・八橋球場方向の面に、縦書きで「ABS」のロゴ。まだ古くはないであろうアンテナだけど、移設するわけにもいかないでしょうからね。
新局舎にも似た雰囲気のアンテナが設置されたが、それにはロゴは入らなかった。

敷地の東辺には、細い市道がある。そちらへ。

正面の建物の裏・北側には、広い駐車場と3階建て(?)の建物。壁面には薄れた赤で「ABS」。こちらにも玄関があって、ひさしには筆文字で「秋田放送」。
この建物は後で建て増しされたようで、過去の航空写真を調べると、1975年にはまだなく雑然とした場所だったのが、1979年には工事中もしくは完成していた。

ところでグレーのアンテナ。これまで生え際を意識しておらず、赤白や新局舎のように建物の上に立っているかと思ったら、
増築部分との接続部の地面から生えていた
考えてみれば、こんな大きくて重いものを既存の建物の上には立てられないか。

山王大通り向かい側(北西)から
旧局舎の向こうのベージュ色の建物は秋田市文化会館。
2021年度中に県民会館跡地の新施設ができれば、廃止されることになっている。数年後には、ABS跡とともに風景が変わっていることだろうが、それぞれどう使うのだろうか。
間のガストなどに立ち退きいただき、ABS跡地と一体的にとらえれば、新たな活用法があったりするのかも。【跡地の活用については、下記リンクの続きの記事末尾参照

【1日追記】新局舎移転後も、ランララジンジンは流れているそうだが、時報の音は変わったそうだ。以前はカウントダウンが鳩時計のような音だった【13日補足・ニッポン放送とABSと、全国で2局だけが使っていた音とのこと】のが、普通になった。

旧社屋解体の様子
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする