広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

久々の新幹線

2022-10-05 17:39:06 | 旅行記
先週、久しぶりに新幹線で旅した。
2022年が、JR東日本の多くの新幹線の開業周年であることを記念して、「JRE POINT特典チケット 新幹線YEARスペシャル」が、期間を定めて設定された(10月7日で終了)。
Suica、ビューカード、駅ビル店舗などで貯まるJREポイント(1ポイント=1円相当)を使って、新幹線指定席に乗車できるJRE POINT特典チケットが常設されている。その特別版で、本来必要なポイント(=正規運賃+料金より少し安い)の半分以下で利用できてしまう。100キロ以内なら1000ポイント、秋田~東京など401キロ以上でも6000ポイントなど、普通乗車券相当額以下という破格の安さ。
マイナポイントをJREポイントでもらったこともあり、ありがたく利用させてもらった。
秋田→(仙台乗り換え)→福島、福島→山形、仙台→一ノ関、一ノ関→盛岡、田沢湖→秋田と乗車して、計7900ポイント使用。山形→仙台、盛岡→田沢湖は、普通乗車券で普通列車利用。
秋田駅12番線
そんなわけで、新幹線、特にフル規格の東北新幹線区間を久々に堪能した。
ここ数年は、「いなほ」「つがる」の在来線特急ばかり乗っていた。新幹線に最後に乗ったのは、3年前・2019年の上越新幹線だけど、「現美新幹線」という特殊な車両に短区間。2016年も上越新幹線2駅。2017年はミニ区間の盛岡→秋田。
盛岡以南に乗ったのは、2015年以来らしい。
7年ぶりの本格的な新幹線は、速かった!
そして、変化していた点もあった。

2020年頃かと思う。秋田駅の新幹線改札口内に、自動券売機っぽい機械が新設された。
中央改札口を入ってすぐの所にあるのだが、在来線側や改札外からは、機器の背面と側面しか見えないという絶妙な配置。やっと確かめられた。
中央改札を背後に。奥の改札は在来線乗り換え改札、左が在来線側
「きっぷ・チャージ」と表示がある通り、やはり近距離券売機。Suicaチャージも可能なのは、改札外の同種券売機と同じく、2021年からだろうか。
IC乗車や秋田までのきっぷしかない人のための、乗り換え先在来線乗車券購入用であるとともに、Suicaで新幹線に乗車して残高が足りなくて出場できない人のためのチャージ用だ。
※きっぷ購入はおそらくSuica残高使用可。チャージは現金のみ。モバイルSuica非対応。また、新幹線改札ではオートチャージはされない。
ちなみに、以前は次項の座席票発行機の位置に、無人駅にあったのと同じ食券券売機風の近距離券売機があったそうだ。


券売機の奥(券売機と乗り換え自動改札の間)には、少し小さい黒と緑の端末もあった。「新幹線eチケット座席票発行機」。
新幹線eチケットとは、座席を予約して、紙のきっぷを発券するのではなく、予約をSuicaなどICカードやスマホに紐づけて、そのSuicaを改札機にタッチして乗降するもの。Suicaの残高は差し引かれない(ただし、初乗り運賃分の残高がないと、自動改札を通過できないそうで、そのためにも上記券売機があるのだろう)。
列車名や座席番号はカードでは分からない(予約サイトや自動送信メールでは、当然分かる)から、知りたい時はこれにタッチすれば、レシート状の紙に予約内容が印字されて出てくるらしい。

今回のJRE POINT特典チケットも、eチケット限定。
きっぷなし&Suicaで新幹線や座席指定車に乗るのは初めて。在来線でのSuica乗車を思えば、改札通過には違和感はない。でも、その後、席に着く時、座席指定を証明する実体としてのきっぷがない状態なのは、なんだか不安。席を間違えるおそれと、うっかりしていると、発車/到着時刻を勘違いして、乗り遅れ/乗り過ごす可能性もありそうで、ちょっと緊張。
そんな場合に備えて座席票があるのだが、いちいち印字するのもスマートじゃない。そこで、あらかじめスマホにメモするとともに、紙の手書きメモも財布に入れて旅行した。手書きメモがいちばん便利だったのは、なんだかアナログ。※改札通過時に、座席番号などがメール送信されるサービスもある。
Suica1枚で、旅行の全行程を済ませることも可能だから便利ではある。これからは主流になっていくのかしら。

それにしても、秋田駅の座席票発行機は、置く位置が悪い。
改札を「入って」、これからホームへ「下りる」人が使うのに、この位置では側面(在来線から乗り換えた人は背面)しか見えないし、そもそも奥すぎて視線が向かないかもしれない。もっと右側の階段寄りの位置に、改札口向きに置くか、せめて近距離券売機と場所を入れ替えたほうがいいのでは。


冒頭の、秋田駅12番線で発車を待つ、E6系こまち。この写真も、以前と変わった。
(再掲)2013年の同じ位置
ホームと反対(東側)の線路の外は、草も茂る空き地。その向こうに、東口の駐輪場(秋田駅東自転車等駐車場)が見えていた。
今は、薄っぺらで高いビルが建ち、見た目としては少し都会的になった?

2020年にできた、10階建ての「ディークレスト秋田駅前」。食事付きの学生用マンション80室と合宿所からなり、JR東日本が建てた(運営は別会社らしい)。
ホームから見える側が居室のようで、ベランダもある。しかし、ベランダに洗濯物を干すことは禁止されているらしく、カーテンは備え付けの同じもののようで、生活感がなく、知らない人は何のビルか分からないだろう。
ただ、正体を知っている者としては、それを背景に写真を撮ったり、発車待ちの間に車窓から見るのは、なんだか気が引ける(と言いつつ撮ってますが)。
16・17号車の車窓。外側の線路は木製枕木の狭軌
今さらだけど、もっと南など、ホームにかからない位置に建設することはできなかったのでしょうか…

マンションはグレー系の外壁だが、部分的に赤い棒状のものが付いている。
E6系を意識したカラーリング?

マンションの北側に目をやると、大部分が隠れてしまった駐輪場の一部と、秋田駅東西自由通路ぽぽろーどが見える。

そのぽぽろーどの窓に、
竿燈が上がっている?!
窓枠というか窓の間の柱に貼られた写真だ。こういうふうに見えることも狙ってデザインされているのか、たまたまなのか。
(再掲)2014年撮影。ホームからはこの反対方向が見える


ここは変わらぬ風景かつベストシーズン。発車して40分強、大曲から田沢湖線に入ってまもなく。
田沢湖線・羽後四ツ屋駅(大仙市)で反対列車と行き違い
駅の東側に広がる水田は、一部は稲刈り済み、残りは黄金色。その中に建つ、米の集荷施設「JAおばこライスターミナル」。「大自然の美味しさ 秋田おばこ米」の文字とともに、壁に大きくキャラクターが描かれる。

秋田おばこ農業協同組合(JA秋田おばこ)のイメージキャラクター「おばこ娘」。だいぶ以前(ライスターミナルは2004年頃竣工)に同組合の職員が考案して描いたそうで、ここのJAは不祥事と経営難もあったが、車窓風景としてはすっかりおなじみ。

それにしても、乗車した秋田11時07分発「こまち22号」は、行き違いの運転停車が多い。和田、羽後四ツ屋、刺巻、大釜と4駅。雫石駅通過で秋田→盛岡は、速い列車だと1時間34分ほどのところ、1時間42分かかった。


車内もいくつか変わっていた。
車内の通路ドアの上に表示されていた「文字ニュース」は、2021年春で終了。目に入るとついつい見入ってしまうが、なくてもいい。

車内の自動放送は、日英とも、不審物対応やSOSボタンの文言が加わっていた。
さらに、英語の自動放送が、いきなり「Wellcome on board the ○○ Shinkansen」や「We will soon make a brief stop at ○○」から始まるようになっていた。冒頭「Ladies and Gentlemen」がなくなった。
ジェンダーとか多様性の観点から、航空業界で言わなくなったそうだから、同じ趣旨だろう。
日本航空が2020年10月、東海道新幹線でも2021年3月から使わなくなったそうだ。全日空やJR東日本については分からなかったが、JR東日本は今年春辺りからかもしれない。その頃のツイッターで、東北新幹線区間では言わないが、山形新幹線区間では引き続き言っているという投稿があった。今回は、東北、山形、秋田の各新幹線とも、1度も言わなかったと思う。
この翌11月に乗った「あずさ」では、「Ladies and Gentlemen」も、最後の「Thank you」もまだ言っていた。一斉に変えたわけではない。

恒例の放送に続いて、車内換気の説明や、車内での過ごしかた(会話は控えめに、座席回転するな)を説明する、日英の自動音声が流れた列車もあった。従来の自動放送とは違う声で、おそらく車掌用タブレット端末から出る音声を、車掌用マイクで拾っていそう。


始発駅発車直後や終点到着前の、肉声放送で、ちょっとだけ英語をしゃべる車掌に遭遇。奥羽本線の在来線でもいるし、新幹線でも言わない人もいたから、所属や各自の判断か。
「ウエルカム~」とか「サンキュー フォー トラベリング ウィズ アス」程度。

行きの秋田発では、車掌だけでなく運転士の所属(秋田運輸区)と姓も紹介された。
JR西日本では、運転士の紹介がわりとあったかと思うが、JR東日本ではとても珍しい。国鉄末期だったかJR東日本になった直後には、されていたかもしれない。
次の大曲駅で運転士が交代する(スイッチバックの時間短縮のため)が、その紹介はなかった。


座席の網袋に入っている車内誌「トランヴェール」。
前より薄くなっていた。28ページ。巻末の路線図もなくなった。


それでも、新幹線の速さと快適さは変わらず。続く。
コメント (4)
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