秋田市の記録的大雨のその後。
7月17日午後の保戸野の旭川下流方向。奥が保戸野川反橋
濁流が急流となっていたが、この程度の量・速さなら、年に何回かあるレベル。
保戸野川反橋たもとの中島(指定)水位観測所では、この時点で水深2.20メートル弱。水防団待機水位が2.20なので、数値としては平常時まで戻ったことになる。
旭川筋では氾濫は起きていないようだが、衝撃的な被害が発生した。
中通五丁目の県道28号(土手長町通り)の歩道の崩落である。歩道というより、護岸が崩落して、接する歩道もろとも崩れたのが正確か。
一部では、「川反」の「歩道の手すり(擬木の柵のこと)」が落ちたといった情報もあるが、川反とはこの対岸・大町側のことを指すし、以下の写真の通り、落ちたのは手すりどころではない【18日補足・初期段階では、歩道全幅でなく柵部分だけが崩れたという情報もある。少しずつ崩落したようだ】。また、氾濫した太平川の水や下水道など内水氾濫が、県道まで達して冠水した時間もあったようだが、その水ではここまでなるとは思えず、旭川の増水した水流により、護岸が破壊されたのだと思う。
場所は、四丁目橋のすぐ下流。下り側北都銀行前バス停の向かい。
四丁目橋の交差点
県道は、崩れた歩道は当然、車道も四丁目橋と五丁目橋の間で両方向(※)とも通行止めされている。さらに崩落するかもしれず、安全確認できていないのだろうか。
※ルートイングランティア秋田の駐車場や、その北側の座頭小路から出てくる車は、五丁目橋交差点方向に限り、通行させているようだ。また、川と反対側の歩道は通行可。四丁目橋も歩車とも通行可。
そのため、路線バスは運休や迂回運行。17日までの牛島方面は、竿燈大通り~山王十字路~茨島交差点~国道13号と、大きく迂回。18日以降は、他の箇所の状況が改善したのか、南大通り経由に変更。
北側から行くと、手前の北都銀行本店前交差点に小さいながら通行止め予告看板がある。多くの車は中央通りへ左折し、直進した車も、四丁目橋で池永小路へ左折させられる。
五丁目橋交差点には「災害のため通行止め」と理由明記。NHKの中継は、この先まで入っていた
南側からは、南大通りや横町通りへ迂回となるが、線形や車線配置上、横町へ行ってしまう車が多いのか、いつもよりやや通行量が多そう。
有楽町など周辺の交通量は、平常並み。
以下4枚、四丁目橋から撮影。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/9c/ff5a4482a255664e8616a5b3ee931f8b.jpg)
崩落は長さ数十メートル。【18日追記・複数のマスコミが、長さ約30メートルと伝えている。】
17日付秋田魁新報 1面では「歩道が約200メートルにわたって崩落した。」とあるのは大嘘。だって四丁目橋と五丁目の間が200メートルちょっとしかないのだから。【19日追記・19日付紙面に訂正掲載。「正しくは「約20メートル」でした。」としている。】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/b3/dd204eda130d23acecf0becca0d38488.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/c8/7c264d69910eadd326fcc051765d8f12.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/74/498ffa03ab6a8b31f6f4e6cdabf69f31.jpg)
「土手長町通り」の道路愛称の表示が倒れている。
路面のブロック(赤系統)はバラバラになって水中に落ちたようだが、その下のセメントのような部分は、板状につながったまま落ちこんでいる。融雪装置・ロードヒーティングの枠や配管がそこに埋まっているので、それでつながっているのだろう。細めのパイプが2本あるのは、何が通るのだろう。
擬木の柵はほとんど見当たらず、川の流れに頭だけ見ているものも。川の中深くまで落ちたのか。そもそも、護岸本体も川底に倒れこんだのか、見えなくなっている。
土手長町通りといえば、シダレヤナギの街路樹だが、この付近は、近年、なぜか伐採されて、跡に植え直されていない。崩落した区間内には、1本もなかった。
(再掲)2020年7月。ちょうどこの辺りが崩落。奥の柳は現在はない
旭川で護岸が崩れたことは、以前もあった。
昭和末・1980年代後半だと思う。冒頭の写真を写した、保戸野(1つ上流の鷹匠橋寄り)で。鷹匠橋付近は、川に少し角度が付いているので、流れに勢いが付いたせいかもしれない。
四丁目橋付近は、川は一直線。少し下流に滝のような段差ができているが、そういうのが影響するのか。それとも劣化が進んでいたのか。
当ブログで何度か取り上げ、そして日常的に歩いている場所がこんなになってしまった。
下手したら巻き込まれてしまうかもしれないし、いつどこで発生するか予測もしづらいだろうと思うと、怖い。
県道28号の楢山登町側(南有楽町通り)では、委託された道路管理業者が、路肩のごみを拾い集めていた。沿道のローソン秋田南通亀の町店やファミリーマート秋田ならやま店は営業していたので、店内への浸水被害はなかったのか(土手長町や南大通りは休業している模様)。
県道28号から1本東側を並行する、南通亀の町、楢山登町、楢山南中町を少し歩いてみた。
こちらは一変。ごみ集積所に袋が山積みになり、小雨の中、多くのお宅で、片付けや泥掃除をなさっていた。畳を出しているお宅もあり、床上浸水もあったとのこと。【18日補足・見た限りでは、冷蔵庫やタンスなどが外に出されたお宅はなかったかと思う(報道される広面方面では出ていた)。この一帯はそこまでの大量浸水ではなかったのか。】
水害の後は、衛生面でも注意が必要と聞く。今日の時点で、クレゾールの臭いがしたところもあったが、消毒まで対応できていないところが多そう。
道路に泥が残るところも(雨で流れたのか意外に多くはなかった)
南大通りや東通地区の主要道路では、浸水で動けなくなった車が放置されていたが、今日でほぼ撤去されたようだ。楢山の裏道には数台残っていた。
塀に突っ込むように置かれ、ボンネットにはごみが載る
近い旭川ではないところから来た水で、こんな被害になってしまうとは。場所のわずかな違いでこんなになってしまう、水害の怖さを、生まれて初めて実感させられた。【17日追記・水と泥が引いてしまえば、一見、普通の平穏な住宅街に見えてしまうことも、やるせないような気持ちになってしまった。】
※護岸崩落現場など数日後の旭川。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/5d/365e4eb5fcd0539666bd38ac17223d73.jpg)
濁流が急流となっていたが、この程度の量・速さなら、年に何回かあるレベル。
保戸野川反橋たもとの中島(指定)水位観測所では、この時点で水深2.20メートル弱。水防団待機水位が2.20なので、数値としては平常時まで戻ったことになる。
旭川筋では氾濫は起きていないようだが、衝撃的な被害が発生した。
中通五丁目の県道28号(土手長町通り)の歩道の崩落である。歩道というより、護岸が崩落して、接する歩道もろとも崩れたのが正確か。
一部では、「川反」の「歩道の手すり(擬木の柵のこと)」が落ちたといった情報もあるが、川反とはこの対岸・大町側のことを指すし、以下の写真の通り、落ちたのは手すりどころではない【18日補足・初期段階では、歩道全幅でなく柵部分だけが崩れたという情報もある。少しずつ崩落したようだ】。また、氾濫した太平川の水や下水道など内水氾濫が、県道まで達して冠水した時間もあったようだが、その水ではここまでなるとは思えず、旭川の増水した水流により、護岸が破壊されたのだと思う。
場所は、四丁目橋のすぐ下流。下り側北都銀行前バス停の向かい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/9f/045abccc7ecb205f8dc833a1676db9f3.jpg)
県道は、崩れた歩道は当然、車道も四丁目橋と五丁目橋の間で両方向(※)とも通行止めされている。さらに崩落するかもしれず、安全確認できていないのだろうか。
※ルートイングランティア秋田の駐車場や、その北側の座頭小路から出てくる車は、五丁目橋交差点方向に限り、通行させているようだ。また、川と反対側の歩道は通行可。四丁目橋も歩車とも通行可。
そのため、路線バスは運休や迂回運行。17日までの牛島方面は、竿燈大通り~山王十字路~茨島交差点~国道13号と、大きく迂回。18日以降は、他の箇所の状況が改善したのか、南大通り経由に変更。
北側から行くと、手前の北都銀行本店前交差点に小さいながら通行止め予告看板がある。多くの車は中央通りへ左折し、直進した車も、四丁目橋で池永小路へ左折させられる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/e5/7538f2d0d1c5b7231c3a57413a6ac625.jpg)
南側からは、南大通りや横町通りへ迂回となるが、線形や車線配置上、横町へ行ってしまう車が多いのか、いつもよりやや通行量が多そう。
有楽町など周辺の交通量は、平常並み。
以下4枚、四丁目橋から撮影。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/9c/ff5a4482a255664e8616a5b3ee931f8b.jpg)
崩落は長さ数十メートル。【18日追記・複数のマスコミが、長さ約30メートルと伝えている。】
17日付秋田魁新報 1面では「歩道が約200メートルにわたって崩落した。」とあるのは大嘘。だって四丁目橋と五丁目の間が200メートルちょっとしかないのだから。【19日追記・19日付紙面に訂正掲載。「正しくは「約20メートル」でした。」としている。】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/b3/dd204eda130d23acecf0becca0d38488.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/c8/7c264d69910eadd326fcc051765d8f12.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/74/498ffa03ab6a8b31f6f4e6cdabf69f31.jpg)
「土手長町通り」の道路愛称の表示が倒れている。
路面のブロック(赤系統)はバラバラになって水中に落ちたようだが、その下のセメントのような部分は、板状につながったまま落ちこんでいる。融雪装置・ロードヒーティングの枠や配管がそこに埋まっているので、それでつながっているのだろう。細めのパイプが2本あるのは、何が通るのだろう。
擬木の柵はほとんど見当たらず、川の流れに頭だけ見ているものも。川の中深くまで落ちたのか。そもそも、護岸本体も川底に倒れこんだのか、見えなくなっている。
土手長町通りといえば、シダレヤナギの街路樹だが、この付近は、近年、なぜか伐採されて、跡に植え直されていない。崩落した区間内には、1本もなかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/d3/779a79bdf5f7dce66620c3bd82fef9de.jpg)
旭川で護岸が崩れたことは、以前もあった。
昭和末・1980年代後半だと思う。冒頭の写真を写した、保戸野(1つ上流の鷹匠橋寄り)で。鷹匠橋付近は、川に少し角度が付いているので、流れに勢いが付いたせいかもしれない。
四丁目橋付近は、川は一直線。少し下流に滝のような段差ができているが、そういうのが影響するのか。それとも劣化が進んでいたのか。
当ブログで何度か取り上げ、そして日常的に歩いている場所がこんなになってしまった。
下手したら巻き込まれてしまうかもしれないし、いつどこで発生するか予測もしづらいだろうと思うと、怖い。
県道28号の楢山登町側(南有楽町通り)では、委託された道路管理業者が、路肩のごみを拾い集めていた。沿道のローソン秋田南通亀の町店やファミリーマート秋田ならやま店は営業していたので、店内への浸水被害はなかったのか(土手長町や南大通りは休業している模様)。
県道28号から1本東側を並行する、南通亀の町、楢山登町、楢山南中町を少し歩いてみた。
こちらは一変。ごみ集積所に袋が山積みになり、小雨の中、多くのお宅で、片付けや泥掃除をなさっていた。畳を出しているお宅もあり、床上浸水もあったとのこと。【18日補足・見た限りでは、冷蔵庫やタンスなどが外に出されたお宅はなかったかと思う(報道される広面方面では出ていた)。この一帯はそこまでの大量浸水ではなかったのか。】
水害の後は、衛生面でも注意が必要と聞く。今日の時点で、クレゾールの臭いがしたところもあったが、消毒まで対応できていないところが多そう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/a3/175ad5ce3231e6630686666d45a27f89.jpg)
南大通りや東通地区の主要道路では、浸水で動けなくなった車が放置されていたが、今日でほぼ撤去されたようだ。楢山の裏道には数台残っていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/0c/7b0f66a79780a97e5a9aed412708dc01.jpg)
近い旭川ではないところから来た水で、こんな被害になってしまうとは。場所のわずかな違いでこんなになってしまう、水害の怖さを、生まれて初めて実感させられた。【17日追記・水と泥が引いてしまえば、一見、普通の平穏な住宅街に見えてしまうことも、やるせないような気持ちになってしまった。】
※護岸崩落現場など数日後の旭川。