広く浅く

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4回キムラ/’19連載終了

2022-03-04 20:24:17 | その他もろもろ
朝日新聞(夕刊のある地域では朝刊掲載)の連載漫画、いしいひさいち作「ののちゃん」。
3月4日付に掲載された「8743」は、落とした食べ物の“3秒ルール”を元にした“343システム”の話。
「ののちゃん」は、たまにオチが難解で悩まされる回もあるが、今回は明瞭。しかし、3コマに書かれていた文字が、理解できず悩んだ。



上下の「3秒でひろう」「3秒以上水をかける」は分かるが、真ん中の行。
「4回キムラ」と読んで、大いに悩んだ。木村という登場人物がいたっけ? とか。
【8日追記・忘れていた。ののちゃんのクラスメイトで、秀才で金持ちの男子児童「キムラくん」がいた。頻度は多くないがたまに登場する。彼が関わるのかと、(誤読してさらに)誤解する読者もいたかもしれない。】


横の絵の「パッパッパパ」と見比べて、やっと分かった。「4回払う」か!!!

大変失礼だが、あまたある新聞連載漫画の作者の中でも、いしい先生は文字が汚い【4日補足・「汚い」こそ失礼。「雑」か】。お願いだからもう少し、きれいにとは言わない、丁寧に文字を書いていただけないだろうか。
また、朝日新聞も、子どもも読む主要全国紙なのであれば、読まれやすさについて気を遣ってほしい。毎日締切があって大変なのだろうが、全国紙という大舞台だからこそ、しっかりと。
内容で考えさせるのは悪くはないが、文字が読みづらくて考えさせるのは、読者としては徒労にほかならない。

なお、「払」は教育漢字ではない(=小学校で習わない)ので、かなを振るとかひらがな書きするとか、配慮があってもいいだろう。なお、3年生で習う「拾う」はひらがなにしてしまっている。



朝日新聞には、連載漫画が2つある。
昔(1979~1991年)なら「フジ三太郎」と「ペエスケ」、今なら「ののちゃん」と「地球防衛家のヒトビト」。
子どもの頃、朝日にはどうして2つも漫画が載っているのか、ペエスケは連載されない日(月曜?)もあるはなぜか、不思議だった。
理由は、夕刊がある地域で夕刊に連載される漫画を、夕刊がない(統合版)地域でも遅れて載せてくれているのだった。エッセイなどでもそういうものはあり、当然ではあるが、地方読者のことも考えてくれているのだと感じていた。
※朝日新聞で夕刊が発行されているのは、今でも全国で20都道府県(一部地域のみを含む)だそうで、意外に多い。

Wikipediaの「地球防衛家のヒトビト」の項にも、現時点で「夕刊発行がない(統合版)地域では、前日の掲載作が最終面の3面前のページに掲載される(日によってはそれより後のページになる)。 」との記述がある。
しかし実際には、現在は統合版地域では、「地球防衛家~」は読むことができなくなってしまっている。


2019年3月31日のことだった。
統合版にいつものように掲載

その下に、
「◆「地球防衛家のヒトビト」は掲載を終了します。」
淡々とした冷徹な、最低限の宣告であった。【4日補足・「本日をもって」など「いつで掲載終了」か説明がないのは、新聞としてはいかがなものか。】【6日追記・サイトでの告知は特になかったと記憶する。】

2019年4月1日から読めなくなるらしいことは分かった。一瞬、この回をもって完結=夕刊でも連載終了なのかと思った。
でも、2002年から長く続く作品が、最終回のそぶりもなくぷっつり終わるのはおかしい。
ツイッターなどで調べると、夕刊への連載は続いている。だから、統合版に限り掲載が終わった=統合版での連載打ち切りということらしかった。

ペエスケ(あるいはもっと前のサザエさんとかも?)時代から続く、地方読者への配慮が、ろくな説明もなく突然終わったのが悲しかった。
特に昔、地方テレビ局では、キー局ではまだ放送が続くアニメなどを、何らかの理由で途中で打ち切ってしまい、見られなくなることがあった。それも思い出させる、地方の哀しさ。


「地球防衛家のヒトビト」は、幅広い分野の風刺を多く扱っていて、おもしろくて好きだった。
おそらく、統合版に連載されなくなった次の日に発表された新元号令和、新型コロナウイルス、菅義偉総理、東京オリンピック・パラリンピック等々もいろいろと題材になったと推測するが、地方読者は蚊帳の外。
単行本には全作載らないだろうし、リアルタイム感はないし。有料オンライン版だと読めるのか?【2023年5月27日追記・紙の朝日新聞の定期購読者(法人は除く)は、会員登録すれば、過去14日分の全紙面(もちろん漫画も)を全地域版・朝刊夕刊とも追加料金なしで「朝日新聞デジタル『紙面ビューアー』」で見ることができたのだった。だったらその旨を、連載終了時に告知してほしい。】

なお、ツイッターで検索すると、統合版での連載終了への言及はあるが多くはない。少なくとも地方では、人気がなかったのかウケなかったのか…
あまりに惜しいので、朝日新聞社と作者・しりあがり寿先生の事務所公式サイトにメッセージを送り、掲載再開を訴えたのだが、現時点では、かなっていない。
【6月7日補足・しりあがり先生も、文字は雑だ。統合版で連載されていた末期は、たまに部分的に筆跡が異なる文字が混ざることがあったが、あれはアシスタントなんかが修正したのだろうか。】


それにしても、どうして統合版に載せなくしたのだろう。
地方で読ませるにはそぐわないと判断したのか、作者の意向か。そういうのだったら、ちゃんと説明するべきだ。【4日追記・作者にとっては、より広い地域で掲載され、より多くの読者の目に触れたほうが、心境としても商売としても良いはずで、エリアを狭めたがるとは考えにくい。】
載せても載せなくても、紙面作成上の労力や作成費用は違わないと思う。
あとは、作者への原稿料が掲載地域や掲載部数で違うとかだろうか??

現在再放送中の、1979年のNHK連続テレビ小説「マー姉ちゃん」。長谷川町子氏の自伝が原作。
ドラマでは「サザエさん」の新聞連載は、福岡の地元紙→いったん終了(サザエ結婚)→福岡のほか北海道など3地域の地元紙→毎朝新聞と変遷しており、事実とほぼ一致する流れのようだ。※ドラマでよく出る毎朝新聞が、ここでは朝日新聞。

いったん終了させたサザエさんを、再度執筆してほしいと説得に来た新聞社の人は、「3紙に載れば原稿料も3倍になりますよ」と話し、マチ子さんたちもそれもあって乗り気になっていた。
そういう慣習が今もあるのならば、統合版掲載取りやめは、やはり原稿料削減???

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2 コメント

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3~4日遅れの便り (taic02)
2022-03-06 19:43:31
魁に夕刊があったのも、遠い昔の話になりました(2008年だそうです)が、それは8面構成でした。全国紙の夕刊を初めて見た時、朝刊並みの厚さに驚いたものです。
カラー化はどっちが早かったでしょうかね。初期はカラーが1面だけだったり、全国紙はカラーでも印刷が不鮮明(?)だったりした記憶はあります。

今は、ネット契約すれば、全国どこでもリアルタイムに紙面が読める地方紙も多いみたいです。
ただ、魁など発行地県内では必ず紙版を契約しないとならないものもあり、時代遅れにも感じます。
本や教科書は、電子書籍でなく紙ならではのメリットや学習効果があると言われます。それと矛盾しますが新聞が生き残るためには、脱紙を推進するのも道ではないかと思っています。
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あるあるですね (あんなか)
2022-03-04 23:03:37
昔の話しですが読売新聞の川崎版と秋田版では厚さまで違ってました。
川崎版を帰省の電車で読もうと持ち帰って秋田の実家のと比べると此処まで違うのかと愕然としたことを思い出します。
秋田版はカラー化も遅かったですね。(カラー化は魁の方が速かった?)
地方紙は好きで秋田で神奈川新聞や琉球新報を1年くらい取ったことがあります。
面白いことに神奈川も琉球も3~4日程度で届くことでした。沖縄の方が遠いのに神奈川と同じ。
琉球新報は週刊レキオ紙もおまけで付けてくれました。
高齢者の苦労話や面白話を載せた「おばぁが笑ってV」が面白かった。
記事の終わりにVサインをさせている写真を載せてるんですが
皆さん良い笑顔をしてるんですね。
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