秋田市の通称・新国道という名の県道56号を、山王十字路から北進し、秋田中央郵便局や新国道モール(いとく)を過ぎると、「スズキアリーナ秋田(秋田スズキ本社)」。町名は、西・スズキ側が高陽幸町、向かい側が保戸野千代田町。
スズキの北側に、小さな市道(「市道高陽幸町八橋本町線」だそう)と交わる、信号機付きの小さな十字路交差点がある。
さらに100メートル強進めば、八橋や泉との境界付近の「新川向」交差点がある。両交差点の信号機は連動していなくもないようだが、交差点の規模が違いすぎて、完全に同期するのも難しいのだろう。新国道の車の流れを滞らせる一因になっている感じがする。
なお、新川向交差点は、西方向の市道「八橋大通り」が平成に入ってからできた道(航空写真で確認すると、1989年にはなく、1994年にはできていた)なので、昔は丁字路だったはず。
今回は、小さい交差点であった変化について。
まず、7月頃から小さい市道のちょうどスズキの敷地北辺に当たる部分で、秋田市発注の道路改良工事が行われた。内容は排水の整備と再舗装程度のようだ。
交差点の北西角にあった、居酒屋だった建物が解体されて更地になっており、それを受けての道路再整備だろうか。更地は民間所有のようなので、道路が拡張されるとかではなさそう。
西から工事前。左が居酒屋後、右がスズキ
工事後
市道の工事後は、側溝の蓋と舗装がきれいになった程度の違いしかないはず。
市道工事とは関係なくたまたま重なったのだと思うが、9月初め頃に信号機関連の工事が行われた。上の写真でも分かるが、アングルを変えて比較。
変更前。南東側から
左側がスズキ、洋服の青山の所が新川向交差点。
現在
北西側から変更前
現在。地中化されていたのに、新たに電線が渡された
変更点は大きく分けて3つ。
1.横断歩道はあるものの歩行者用信号機がなかった(車両用を見て渡る)、東西の市道横断(新国道歩道)側に歩行者用信号機を追加設置。→歩行者用4台新設。
2.保戸野側から西進して来て交差点に入る車の、停止位置を後退。→停止線削除・引き直し。
3.その西進車が見る車両用信号機を、道路向かい側から、手前側に移設。合わせて東側とともにLEDに交換。→信号柱1本撤去、車両用片面2台撤去、車両用両面1組新設。
×が撤去、赤文字は新規信号機
新国道を通る車が見る車両用信号機と、新国道南側の歩行者用信号機(2006年1月製初期型LED)は変わらず。新国道北側には横断歩道がない。
1については、以前も取り上げた、2018年頃からの秋田県警の方針だろう。歩行者用信号機を省略していた交差点でも、新たに増設する箇所がちらほらある。
以前のこの交差点南東角など、
何もないアームからコードがくるん
北西角と南東角の新国道車両用の信号柱(電線地中化時設置のデザイン柱)に、市道を横断する向きの歩行者用信号機をぶら下げられるアームだけは設置されていた。少なくとも南東側では配線までされていたのだから、設計時は設置するつもりだったのが、急に取りやめにでもなったのか。10年以上経って、やっと役立つ。
向こうがコードが出ていたアーム。手前(北東角)はアームごと新規
2021年7月コイト電工製の低コストタイプ(フードなし、LED粒が見える)。
2の停止線。消された以前の停止線がうっすら見える。
工事後。新旧停止線
逆側から
普通乗用車1台よりは短いから、3メートル程度か、後退している。道路標示塗り替えの入札資料には「5m下げる」とあったのだが。
見ての通り、保戸野千代田町側は、向かいの高陽幸町側よりも狭い。これでも対面通行。
停止線で信号待ちする車がいるところに、新国道から右左折して来ると、両者にらめっこになってしまう。でも、停止線を下げても、結果はあまり変わらない気もする。
3の信号機移設。
全国どこでも、車両用信号機は、道路の向こう側にあるのが原則。道路形状や電柱の位置(以前の船場町交差点の例)の制約で、例外はあるけれど。
ここの場合、これまで何十年もこれでやってきたのだから、問題はないはず。柱が1本で済むから、経済的にはなるだろうけれど。
ここは直交でなくX字型に近い十字路なので、基本の設置方法だと違う側の信号機を誤認するなど、問題があった可能性もあるが、それならば、秋田県警が好む視角制限機能を付ければ済む。
では、2の停止線を下げたのに合わせて、信号機も手前にしたのかもしれないが、下がった停止位置でも向こう側の信号機は問題なく見えたと思う。新旧とも西側なのは変わらないから、西日で目がくらまないようにでもなさそう。新国道が渋滞し、背の高いトラックなどが交差点の中で止まってしまった場合、向こうの信号機を隠してしまうおそれがあるから、隠されない手前側にしたとか?
さらに考えると、反対に、信号機を手前にしたから、その分、停止線を下げた可能性もある。2と3どっちが先か分からない。
変更前。今は消された停止線
消された停止線からでも、新信号機は見える
理由はともかく、新しい設置方法に大きな問題はなさそう。スズキ角の空が広く見えるようになった。
高陽幸町から東進する車は、アームが長くなった分、以前よりは少し右に信号機を見ることになるが、支障なし。保戸野千代田町側は、実質行き止まりのような【7日補足・あるいは抜け道としては使いづらい】道路網なので、ここを通る車両は少ないし。
強いて挙げれば、
新国道南進向き
南進車からは、その車線用の車両信号機と、交換された東進車用の信号機の両方が、同時に見えてしまう。大丈夫かな。
新しい信号機はコイト電工製低コストフラット型。やっぱりこういう場所こそ、視角制限仕様にしたほうがいいのではないでしょうか。
【18日追記】1年前の記事をすっかり忘れていた。土崎港北で、丁字路が互い違いに2つくっついた変形交差点で、突き当り用の信号機が、奥から手前に移設された。道が狭くすれ違いに難があるためか、停止線は元から後ろ寄りにあった。その時は、交わる道側の車が、突き当りの信号機を見て見切り発車させないメリットはあると推察した。
スズキの北側に、小さな市道(「市道高陽幸町八橋本町線」だそう)と交わる、信号機付きの小さな十字路交差点がある。
さらに100メートル強進めば、八橋や泉との境界付近の「新川向」交差点がある。両交差点の信号機は連動していなくもないようだが、交差点の規模が違いすぎて、完全に同期するのも難しいのだろう。新国道の車の流れを滞らせる一因になっている感じがする。
なお、新川向交差点は、西方向の市道「八橋大通り」が平成に入ってからできた道(航空写真で確認すると、1989年にはなく、1994年にはできていた)なので、昔は丁字路だったはず。
今回は、小さい交差点であった変化について。
まず、7月頃から小さい市道のちょうどスズキの敷地北辺に当たる部分で、秋田市発注の道路改良工事が行われた。内容は排水の整備と再舗装程度のようだ。
交差点の北西角にあった、居酒屋だった建物が解体されて更地になっており、それを受けての道路再整備だろうか。更地は民間所有のようなので、道路が拡張されるとかではなさそう。
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市道の工事後は、側溝の蓋と舗装がきれいになった程度の違いしかないはず。
市道工事とは関係なくたまたま重なったのだと思うが、9月初め頃に信号機関連の工事が行われた。上の写真でも分かるが、アングルを変えて比較。
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左側がスズキ、洋服の青山の所が新川向交差点。
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変更点は大きく分けて3つ。
1.横断歩道はあるものの歩行者用信号機がなかった(車両用を見て渡る)、東西の市道横断(新国道歩道)側に歩行者用信号機を追加設置。→歩行者用4台新設。
2.保戸野側から西進して来て交差点に入る車の、停止位置を後退。→停止線削除・引き直し。
3.その西進車が見る車両用信号機を、道路向かい側から、手前側に移設。合わせて東側とともにLEDに交換。→信号柱1本撤去、車両用片面2台撤去、車両用両面1組新設。
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新国道を通る車が見る車両用信号機と、新国道南側の歩行者用信号機(2006年1月製初期型LED)は変わらず。新国道北側には横断歩道がない。
1については、以前も取り上げた、2018年頃からの秋田県警の方針だろう。歩行者用信号機を省略していた交差点でも、新たに増設する箇所がちらほらある。
以前のこの交差点南東角など、
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北西角と南東角の新国道車両用の信号柱(電線地中化時設置のデザイン柱)に、市道を横断する向きの歩行者用信号機をぶら下げられるアームだけは設置されていた。少なくとも南東側では配線までされていたのだから、設計時は設置するつもりだったのが、急に取りやめにでもなったのか。10年以上経って、やっと役立つ。
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2021年7月コイト電工製の低コストタイプ(フードなし、LED粒が見える)。
2の停止線。消された以前の停止線がうっすら見える。
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普通乗用車1台よりは短いから、3メートル程度か、後退している。道路標示塗り替えの入札資料には「5m下げる」とあったのだが。
見ての通り、保戸野千代田町側は、向かいの高陽幸町側よりも狭い。これでも対面通行。
停止線で信号待ちする車がいるところに、新国道から右左折して来ると、両者にらめっこになってしまう。でも、停止線を下げても、結果はあまり変わらない気もする。
3の信号機移設。
全国どこでも、車両用信号機は、道路の向こう側にあるのが原則。道路形状や電柱の位置(以前の船場町交差点の例)の制約で、例外はあるけれど。
ここの場合、これまで何十年もこれでやってきたのだから、問題はないはず。柱が1本で済むから、経済的にはなるだろうけれど。
ここは直交でなくX字型に近い十字路なので、基本の設置方法だと違う側の信号機を誤認するなど、問題があった可能性もあるが、それならば、秋田県警が好む視角制限機能を付ければ済む。
では、2の停止線を下げたのに合わせて、信号機も手前にしたのかもしれないが、下がった停止位置でも向こう側の信号機は問題なく見えたと思う。新旧とも西側なのは変わらないから、西日で目がくらまないようにでもなさそう。新国道が渋滞し、背の高いトラックなどが交差点の中で止まってしまった場合、向こうの信号機を隠してしまうおそれがあるから、隠されない手前側にしたとか?
さらに考えると、反対に、信号機を手前にしたから、その分、停止線を下げた可能性もある。2と3どっちが先か分からない。
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理由はともかく、新しい設置方法に大きな問題はなさそう。スズキ角の空が広く見えるようになった。
高陽幸町から東進する車は、アームが長くなった分、以前よりは少し右に信号機を見ることになるが、支障なし。保戸野千代田町側は、実質行き止まりのような【7日補足・あるいは抜け道としては使いづらい】道路網なので、ここを通る車両は少ないし。
強いて挙げれば、
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南進車からは、その車線用の車両信号機と、交換された東進車用の信号機の両方が、同時に見えてしまう。大丈夫かな。
新しい信号機はコイト電工製低コストフラット型。やっぱりこういう場所こそ、視角制限仕様にしたほうがいいのではないでしょうか。
【18日追記】1年前の記事をすっかり忘れていた。土崎港北で、丁字路が互い違いに2つくっついた変形交差点で、突き当り用の信号機が、奥から手前に移設された。道が狭くすれ違いに難があるためか、停止線は元から後ろ寄りにあった。その時は、交わる道側の車が、突き当りの信号機を見て見切り発車させないメリットはあると推察した。
こっから土崎まで、もっと通行量あるのに信号がない交差点もありますから、この際に廃止にして制御しても良かったのではと。
もしくはボタン感応型にきりかえるか。
突き詰めると登木の北交差点や協和の旧46号みたいにポールを立てて横断型の移動を避けるみたいな荒療治が必要になりそうですが。
江川遊歩道じゃなかった、川尻の遊歩道は大きい道路と交差するのに信号が無かったりと欲しい所に信号が無いなど
イマイチ設置条件が分かりません。
最近押しボタン式の信号が少なくなったと感じます。
あと「この場所は無いでしょう」と言う場所に
湯沢市皆瀬地区菅生の信号機がありますが
これは近くの学校に通う児童に信号の渡り方を教えるためだとか。
↑は私、あんなかの書き込みでした。
八橋大通り開通以前は必要性が高い交差点だったのだと思います。今も高陽側の住宅地から八橋大通りへ出づらい(北へ進むと行き止まりの道が多い)感じはします。感応式化がいいかもしれません。
無秩序に宅地開発が進み、道路が後からできて、信号を見直す機会も逃して、こうなってしまったのかもしれません。
>あんなかさん
不要になった信号機を撤去する動きは昔よりはあるようですが、地元の同意も必要でしょうし、簡単ではないのでしょう。
新設も各機関の調整などハードルは高いようです。大きな事故が起きて初めて設置、というのが実情だと思います。
小さな村や島だと、小学校前に信号機一式があって、それが唯一の信号機という所がわりとあるそうですね。
それはそうにしても寺内のユーランド前のように新しい道で見直す機会、あったような。
新川向の左って、金鳥園やファミマからパブリに行く道ですよね?
そんな最近まで無かったのですか?
橋が無かったのは覚えてますが。
やばせ橋側は、拡幅ではなく、道路自体がもともとなかったようです。AKTの裏辺りは、平成初期辺りに部分開通していたかもしれませんが、新国道につながったのは、本文の通り後年です。八橋橋は2000年架橋だそうなので、さらに後ですね。
1つ南の高陽幸町交差点も、昔はなかったはずです。
その当時の航空写真を見ると、この交差点の横断歩道や停止線の白線があるので、新川向が丁字路だった頃から、ここにも信号があったのではないかと考えています。