広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

秋田スズキの昔の名

2020-05-27 00:30:26 | 秋田の季節・風景
【27日タイトル変更】アップ当初は「秋田スズキの前」でしたが、よく分からないと思うので変更しました。
秋田市を南北に貫く県道56号線の一部区間は「新国道」と呼ばれる(過去の関連記事)。
かつては田んぼの中に秋田市電と並んで伸びていたそうだが、モータリゼーションとともに、沿道に店が(+その裏手には住宅が)建ち並んだ。
新国道の秋田中央郵便局~「野村」交差点辺りは特に店が多い。今は飲食店やコンビニはじめいろいろな業種があるが、昔はそれほどでもなくカーディーラーばかりだったような気がする。後に移転したり、さらに郊外に別店舗を作ったりした店も多いが、今なお多い。

中央郵便局側、いとくなどがある新国道モール(ここも前は秋田いすゞだった)の北隣。
いとく側から。奥が土崎方向
「スズキアリーナ秋田」。秋田の代理店「株式会社秋田スズキ」の本社もある。
この店は建て替えて新しくなったばかり。昨2019年12月21日プレオープン、今年4月にグランドオープン。
以前はどうだったか。
2017年8月撮影Googleストリートビューより。上の写真と同じ方向
分散していた建物がまとまったり、展示スペースがきれいになったりしたものの、建物の位置はほぼ変わらず、通り過ぎただけでは気付かないかも。

2017年8月ストリートビューより。北側から
かつては建物が2つに分かれていて、その間から裏へ車が出入りしていたようだ。

上のストリートビューから、もうちょっと北側に行くと、小さな交差点がある。
交差点越しに
↑同じ位置から、昨年末の写真↓
2019年12月。北側角に建物が建っている
小さい交差点の角に小さめの3階建ての建物があった。今はそれが解体されてスズキの駐車場の一部になっている。建て替え工事中は、この建物が仮店舗として使われていた。

旧スズキアリーナとは独立したように見えるこの建物も、秋田スズキのもの。仮店舗になる直前は、ひと気はなさそうだったが「セニアカー」の展示がひっそりと行われていた。
新国道に対して斜めに建つ
※違うカメラで違う日に撮ったので、だいぶ色が違いますね。
「仮店舗営業中」とあるがプレオープン直前で引っ越し済み

解体に入る直前
さて、ガラスの「仮店舗営業中」の真上の壁に、なにか文字が見える。



筆文字で「株式会社 秋田日光モータース」。
そうだった!
株式会社秋田スズキは、以前はそういう会社名だった。かつての表示を撤去した跡が残っていたようだ。仮店舗時代もそれ以前も、隠されることなく見えていた。

同社公式サイトの沿革によれば、秋田日光モータースは秋田市大工町【末尾の追記参照】で1954年創業、翌年株式会社化。
1957年に保戸野寺の腰(保戸野字寺ノ腰)に移転。さらに1966年に現在地に移転。
1995年6月に株式会社秋田スズキに改称している。
以前の2か所ともこの近くのはず。なお、スズキ(当時は鈴木自動車工業)の秋田県総代理店になったのは1959年。

ということは、この建物が1966年にできて、約30年後に日光モータースの表示が外され、約25年後まで跡が残っていたのか。
窓のアルミサッシは後で替えたのだろうか。正面の窓下に茶色タイルが張ってあるのは、その頃の建物っぽい意匠。
こんなにはっきり読める状態で、よく残っていたと思うが、解体されてついに消えてしまった。

新国道沿いに残る他のディーラーでも、ここ何年かで建て替えが複数あった。
その他のビルでも、このような古い建物はかなり少なくなっていることだろう。


秋田スズキといえば、広告宣伝が特徴的。
今は新聞広告やテレビCMに社長など従業員が登場するし、昔は「『乗物でしあわせ運ぶ』秋田日光モータース」のフレーズをよく耳にした。秋田スズキになった今も、「乗物でしあわせ運ぶ」をモットーというか目標にしているようだ(この漢字表記や送りがなはホームページに従った)。
ネットによれば、かつては自前で専属の小型飛行機(エアロスバルFA200)を所有し、飛びながら広告音声を流す「宣伝飛行(過去の関連記事)」を行っていたそうで、昔もいろいろやっていたようだ。
あと「日光」の由来って、何なんでしょう。【下の追記参照】

【27日追記】
コメント欄を仲立ちにして、秋田スズキの専務様より、直々に由来を教えていただいた。
上記の通り、スズキとの代理店契約は創業5年後なので、当初は「「日産バイク」と「光自転車」の代理店だったようで、それぞれの頭文字から「日光」モータースとした」とのこと。なるほど。
ちなみに「光自転車」は1970年代にナショナル自転車工業(現・パナソニック サイクルテック)に継承(吸収)されている。

あと、秋田スズキの船舶部門「マリン販売部」は、今も「秋田日光マリン」のブランドのようだ。
それと、創業地が大工町であるが、具体的には今の保戸野通町、ひらのや書店の向かいにあったそうだ。


※本文中写真にも写っている、スズキの北側にある、新国道の小さな交差点の2021年の変化

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (suzudada)
2020-05-27 12:54:24
こんにちはです(^^
間違っていたらごめんなさい。
仮店舗になる直前までは看板が残っていたと思います。
返信する
Unknown (suzudada)
2020-05-27 18:40:46
こんばんは。
Twitterでツイートしたのですが!
秋田スズキの専務様から御返事をいただきました。

言伝てです。
こんにちは、秋田スズキ専務の石黒佐太朗と申します。
素晴らしい記事をありがとうございます。
「秋田日光モータース」として秋田の皆様に育てていただきました。

その「日光」の真意は?!とのことでしたので、ご回答しておきます。
創業当初はスズキの代理店ではなくて、「日産バイク」と「光自転車」の代理店だったようで、それぞれの頭文字から「日光」モータースとしたそうです。
ご参考まで。
返信する
ありがとうございます (taic02)
2020-05-27 19:39:02
こんばんは。いろいろありがとうございます。
看板ですが、ストリートビューを見た限り、2012年時点では解体時と同じように見えました。
文字の痕跡がとても濃厚ではっきりしていて、光の当たりかたなどでは、

ツイートしていただき、また専務様よりお返事もいただき、どちらにも恐縮しております。機会があればお礼とよろしくお伝えください。
日光の由来と、スズキの代理店になる前は何をしていたのかも気になっていたので、確実な情報でよく分かりました。

ちなみに、大工町の創業地ですが、今の保戸野通町・ひらのや書店の向かいだったそうです。
拡幅以前の町並みなど多少知っていますが、生まれる前とはいえ、あの辺でそんなことをしていたとは想像がつかず、かつ想像をかきたてられます。

今後ともよろしくお願いします。
返信する
Unknown (FMEN)
2020-05-27 23:14:47
秋田以外の他県はスズキ自販○○なのに、秋田はスズキ自販秋田でないのがこの理由とか。
古いCMをユーチューブで見ると秋田日光モータースで差し替えられたのがたまに流れます。
あと関係ないですが旧日光ビルの信号、あれいりますかね?
渋滞が変になるだけですし、交通量もすくない。
すぐ新川向のでかい交差点があり、サラ金の小屋方面はすぐ袋小路になりますし、八橋方面もAKTの裏につながるんですが、かなり複雑で狭い。
利用価値が薄いからはずしても良い気がします。
返信する
小さい交差点 (taic02)
2020-05-29 00:50:59
カーディーラーが地元企業系というのは、秋田ならではなのか地方あるあるなのか。昔に比べると整理されているのでしょう。
小さい交差点は、隣の新川向交差点と連動しているのかいないのか微妙な動作。しかも信号があって出やすいためか、狭い道にしては車が集まりやすく、歩行者としては少々怖いです。歩行者信号は1組しかなく、2組分は支柱と配線の準備だけしているような中途半端な作りになっています。
次の記事でも取り上げましたが、マス目っぽいけれど迷路のような道路配置の一帯だと思います。
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