あかりをつけましょ ぼんぼりに~
(中略)今日はたのしい ひなまつり
サトウハチロー作詞による
誰もが知っている歌は、けれど
曲名となるとどうだろうか……。
「え、ひなまつりでしょ?」
「残念、楽しい雛祭りだよ!」
確かに一番の終わりは、そう歌う。
けれども正解は『うれしいひなまつり』。
ほとんど歌われないだろう四番は、
なによりうれしい ひなまつり
・・・と終わる。ちなみに
♪あかいお顔の右大臣~ が、三番。
そんな童謡をこしらえたハチローの
半生を描いた舞台がある。
今年一月に四国を巡った俳優座の
『北へんろ』の作者、堀江安夫の本で
音楽劇『母さん』(演出:横山由和)だ。
俳優座劇場プロデュースによる舞台は
全国巡演を続けていて、弊団の
佐藤礼菜も客演させていただいている。
例えばシェイクスピアの悲劇を
数多くのカンパニーが手掛けるように、
『母さん』も複数の団体が上演している。
作・演出・音楽(新垣雄)は不動の、
ハチローと母の関係性を編んだ舞台は
山彦の会によって生まれた。
代表・片山忠彦がキャストを組み替えつつ、
粘り強く公演を続けた最後の座組には、
弊団・川井康弘が配役されていた。
また、当時フリーだった私も、
片山の下で微力ながら働いた。
川井と佐藤が揃い踏みとなった
劇団俳優座第345回公演『雪の中の三人』。
この舞台にも母が登場する。
純真な青年フリッツ(田中孝宗)の母
ハーゲドルン夫人。演じるは青山眉子。
最後になったが、タイトルのムッターは
お察しの通りドイツ語Mutterで、
意味は、母。
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