武田じゅうめい 愛と誠と正義

色即是空とは、すべての存在は虚無であると知る。
旗印は日本愛、 日本人には日の丸が足りない

罪と罰

2007年05月26日 | 人生の意味
新宿酒場ロン 5・25
島、絵美、銀さんがいつものようにいる。今夜は給料日の金曜だ。
「凶悪立てこもり犯に、ありがとうと感謝したのには驚いた」
「身内が1人殺され、もう一人は首から下が麻痺で、気の毒な状態なのに」
「人質がいなくなった時点で、突入して犯人を捕捉するか、抵抗したら射殺するべきであった」
「愛知県警にはかなり批判が出ている」
「そうだろうな、桜田門と警察庁は苦虫だ」
「どうしてそうなったか」
「SAT指揮官の能力の無さだろうね、しかもたった一人の犯人のために、大阪、東京のSATも応援に行った」
{これ幸いの実戦訓練か}
「でも愛知SATは手ぬるかったな」
「なぜなら、犯人を殺すと、後でもめる」
「最終的には自分の出世に関わってくる」
「世の中の安全の確保というより、自己保身に走った結果だ」
正義漢の島が憤慨だ。
「キツネ目の市橋はどこに消えたか気になる」
「富士山の樹海でテント暮らしか、木の枝にぶら下がっているか」
「ゾッとするね」
「やはり霊媒師に視てもらったほうが早いと思うけど」
「千葉県警のメンツもあるし、テレビでやると捜査妨害になる」
絵美が首をすくめた。
「本村・母子殺人事件」
「あれはひどいね。 人間のなせる業じゃない。 鬼畜生以下だね」
「最高裁が自裁もしないで、高裁へ差し戻しとは責任転嫁だ」
「しかも昨年の6月のことだから、もう1年になる」
「8年もかけて,行ったり来たりだから本村さんが可哀想だね」
「今度の高裁で判決が出たら、弁護団はどうするの」
「死刑だったら、また再上告出来る」
「エエッ、そうなんだ」
「だから、最高裁が自裁すべきだった。汚い仕事は下級審がやれということさ」
「犯人と証拠が明確なのに8年もかかって、まだ先が見えないというのは法曹界の怠慢であり堕落だ」
「主任弁護人の安田は、オウムの麻原彰晃、和歌山カレー殺人・林真須美、ヒューザー・小嶋進事件も弁護している」
「弁護するのはいいけど、どの事件も悪魔か鬼畜がやった事件だ」
ちょっと暑いかしらと洋子ママが冷房を入れた。
もうすぐ雨の季節だ。
新宿には雨は降らない。降るのは涙雨だ。やんだ後に虹は立たない。新宿には人間の業と欲望が渦巻いているから虹は出ないと誰かが言っていたのを思い出す。
(ムラマサ、静かだ)
コメント
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