武田じゅうめい 愛と誠と正義

色即是空とは、すべての存在は虚無であると知る。
旗印は日本愛、 日本人には日の丸が足りない

新宿酒場ロン 5・4

2007年05月05日 | 人生の意味
新宿酒場ロン 5・4
絵美がアメリカから、そして島が中東から帰ってきた。
「アメリカでは安倍さんの訪米は全然ニュースにならなかった」
「代わりに民主党オバマの遊説がトップニュースよ」
「オバマ旋風が吹いている」
「あの黒人?」
「白人と黒人のハーフだけど」
「演説スタイルがケネディ調だね」
「へェー」
「で、大統領選の見通しは?」
「今の勢いだとオバマが優勢だけど、ヒラリーとの争いで民主党の候補が決まる}
「いずれにしても、民主党の候補になった者が次期大統領だ」
「イラクの失敗で、共和党に勝ち目は無い}
「それと、ワシントンでは高級コールガール・スキャンダルが炸裂した」
「13年間経営していた 『D.C.マダム』 ことデボラ・パルフリーの売春組織が摘発されてワシントンは大騒ぎ」
「ブッシュ政権のエコノミスト、シンクタンクの幹部、大物経営者、ロビイスト、海軍司令官、国務省の局長らが、売春組織の常連客だった」
「慰安婦謝罪決議じゃなくて、コールガール謝罪決議もしないと」
「世界最古の職業と言うからね、売春は」
「で、肝心の安倍さんはどうした?」
「記者会見ではブッシュをジョージと言ってたけど、ニュースになったのはそれだけ」
「何のためにアメリカへ行ったのか分からないね」
「中東では、石油外交だけど、経団連のエジプト・ピラミッド観光が目玉だった」 「皆さん、老い先が長く無いからね、冥土の土産話か」「石油外交と言ったって、実際には大手商社がやっていることだからね、別に経団連が行ったって、キャノンとかソニーの工場を作るわけじゃなし」
「実際は安倍さんと経団連の観光宴会だった」
「ということは、絵美も島も観光旅行ってことか」
絵美も島も聞こえぬふりだ。
額に汗して働いている奴はネット難民として新宿の街を放浪している。
昼はコンビニかどこかの下働きで、夜は千円の半畳ベニヤ板のネットカフェで暮らす。
その昼夜の逆もある。 そこからはい上がれる奴は、ほんの一握りだ。
都会の夢は、きれいな虹を見せながら、触ろうとするとはかなく消えてしまうシャボン玉。 
新宿のネオンは今夜も眠らない。
(ムラマサ、月影に静かだ)
コメント
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