麻生太郎と解散。
恐らく自民党の歴代総理の中で、能力不足という意味においては史上最低であろう。宇野宗佑のような女性スキャンダルによる短命内閣はあったが、政権投げ出しを2代続けてやった自民党でありながら、議院内閣制によって選ばれた総理大臣だから俺が一番偉いという麻生太郎の理屈は、議会の欠陥を同時にあぶり出している。自己都合、つまり政権投げ出しによる総理辞職は、衆院解散により国民の判断を仰ぐというルールに変更すべきだ。そうでなければ、国民の信を得ていない麻生太郎のような「薄らバカ」が、私利私欲に走ってブレーキの効かない暴走列車のようになる。
さて麻生太郎が解散総選挙を行なわない理由は、単に自民党が敗北するからだ。これは自民党の選挙分析で自民惨敗の読みが出ている。逆に、麻生太郎と自民党が勝利すると踏めば、どのような理屈をつけても総選挙を実施する。チャンスは昨年の10月冒頭解散、国会空転の12月、1月冒頭があった。そして本予算が成立した3月末を受けて4月解散。戦後最大の88兆円予算を成立させた直後、間髪を入れずに15兆円の補正を組むなど狂気の沙汰だ。2009年補正は、やっても秋の臨時国会。
本ページは一貫して指摘してきたが、麻生の腹は、7月イタリアサミット終了までは絶対に解散はしない。目指すは9月10日の任期満了解散だ。麻生太郎が動くのは、7月12日の都議選の結果を見てからだ。自民党が勝てば、その勢いで7月衆院解散、負ければ任期満了まで狸寝入りをしながら秘策を練るしかない。その秘策とは政界再編、あるいは無理やり民主党の中に手を入れて民主党をかき混ぜるか、そういう権謀術数だろう。麻生太郎の暗い情熱は、そういう謀略の血を騒がせる。
一方、民主党は、その都度「話し合い解散」を小沢一郎は求めてきた。権力の修羅場をくぐり抜けてきた政局の達人である小沢一郎が、本気で話し合い解散を考えていたのだろうか。そんなことはあるまい。小沢の政治史を見てみれば、唯我独尊の荒法師だ。彼の真骨頂は常に「白刃の火花を散らした権力闘争」なのだ。つまり、なぜ今まで、麻生太郎に対して問責決議を出さなかったのか、不可解だ。3月2日に山岡が「そろそろ衆院で不信任案を、参院で問責を」と言い始めた途端、小沢の右腕である大久保隆規が突然逮捕された。任意の事情聴取もされず、凶悪犯でないにも関わらず、いきなり逮捕というのだから、いかに赤門検察は常軌を逸した行動をとったかが分かる。だから元特捜部長の宗像から「逮捕というのは疑問だ」と批判され、また元特捜検事の郷原信郎は「検察は大きなミスをした」とテレビで発言したのは、古巣のエリート検事だった法曹家の発言であったから説得力がある。
さて最後は小沢一郎の進退であるが、このまま党首を辞任すれば、小沢の好きな黒幕の院政が敷けなくなり政治生命を絶たれる。今頃は問責決議の出すタイミングを失ったことにより、一人ホゾを咬んでいることだろう。
さてさて、平成維新の行方は暗雲が立ち込めている。平成の龍馬、桂小五郎、西郷隆盛、高杉晋作はまだ出てこない。幕末維新の回天は「話し合い」ではなく「血風の嵐」によって成し遂げられたことを歴史は教えてくれるのだが。
(ムラマサ、鋭く斬る)
恐らく自民党の歴代総理の中で、能力不足という意味においては史上最低であろう。宇野宗佑のような女性スキャンダルによる短命内閣はあったが、政権投げ出しを2代続けてやった自民党でありながら、議院内閣制によって選ばれた総理大臣だから俺が一番偉いという麻生太郎の理屈は、議会の欠陥を同時にあぶり出している。自己都合、つまり政権投げ出しによる総理辞職は、衆院解散により国民の判断を仰ぐというルールに変更すべきだ。そうでなければ、国民の信を得ていない麻生太郎のような「薄らバカ」が、私利私欲に走ってブレーキの効かない暴走列車のようになる。
さて麻生太郎が解散総選挙を行なわない理由は、単に自民党が敗北するからだ。これは自民党の選挙分析で自民惨敗の読みが出ている。逆に、麻生太郎と自民党が勝利すると踏めば、どのような理屈をつけても総選挙を実施する。チャンスは昨年の10月冒頭解散、国会空転の12月、1月冒頭があった。そして本予算が成立した3月末を受けて4月解散。戦後最大の88兆円予算を成立させた直後、間髪を入れずに15兆円の補正を組むなど狂気の沙汰だ。2009年補正は、やっても秋の臨時国会。
本ページは一貫して指摘してきたが、麻生の腹は、7月イタリアサミット終了までは絶対に解散はしない。目指すは9月10日の任期満了解散だ。麻生太郎が動くのは、7月12日の都議選の結果を見てからだ。自民党が勝てば、その勢いで7月衆院解散、負ければ任期満了まで狸寝入りをしながら秘策を練るしかない。その秘策とは政界再編、あるいは無理やり民主党の中に手を入れて民主党をかき混ぜるか、そういう権謀術数だろう。麻生太郎の暗い情熱は、そういう謀略の血を騒がせる。
一方、民主党は、その都度「話し合い解散」を小沢一郎は求めてきた。権力の修羅場をくぐり抜けてきた政局の達人である小沢一郎が、本気で話し合い解散を考えていたのだろうか。そんなことはあるまい。小沢の政治史を見てみれば、唯我独尊の荒法師だ。彼の真骨頂は常に「白刃の火花を散らした権力闘争」なのだ。つまり、なぜ今まで、麻生太郎に対して問責決議を出さなかったのか、不可解だ。3月2日に山岡が「そろそろ衆院で不信任案を、参院で問責を」と言い始めた途端、小沢の右腕である大久保隆規が突然逮捕された。任意の事情聴取もされず、凶悪犯でないにも関わらず、いきなり逮捕というのだから、いかに赤門検察は常軌を逸した行動をとったかが分かる。だから元特捜部長の宗像から「逮捕というのは疑問だ」と批判され、また元特捜検事の郷原信郎は「検察は大きなミスをした」とテレビで発言したのは、古巣のエリート検事だった法曹家の発言であったから説得力がある。
さて最後は小沢一郎の進退であるが、このまま党首を辞任すれば、小沢の好きな黒幕の院政が敷けなくなり政治生命を絶たれる。今頃は問責決議の出すタイミングを失ったことにより、一人ホゾを咬んでいることだろう。
さてさて、平成維新の行方は暗雲が立ち込めている。平成の龍馬、桂小五郎、西郷隆盛、高杉晋作はまだ出てこない。幕末維新の回天は「話し合い」ではなく「血風の嵐」によって成し遂げられたことを歴史は教えてくれるのだが。
(ムラマサ、鋭く斬る)