小沢一郎。
秘書の大久保隆規が逮捕されたとき、本ページは「権力の自己矛盾」に陥ると述べた。なぜならその機を捉えて小沢一郎は「それだったら、企業献金を全部やめましょうか」と口走ったからだ。すぐさま権力側から反発が起きた。町村は「盗人猛々しい」と言い放ち、麻生の側近である中馬は、「あの人にだけは言われたくない」と急所を突かれたかのようにのけぞった。
しかしながら、民主党は企業献金禁止法案を出すらしいが、その実行は5年後だというのだから人をバカにしている。衆院議員の任期は4年だから、それを越えているということは、民主党はポーズだけで、やる気がないと言っても過言ではない。やるなら明日すぐにとは言わないが、1年後にやらなければ何の為の法案かということだ。企業献金は政治を汚濁の沼に落とし込む。国民不在の道路を作り、誰も通らない山林道をF1レース並みの高品質道路を作り、自然破壊のダムを作り、何の為の土木建設なのか。現に熊本と大分の両県にまたがる大蘇ダムなどは30年もかけて600億円を投資しながらまだ完成せず、ついには広範囲に水底が抜けるダムとして国交副大臣(自民党)が欠陥ダムだとして謝罪したばかりだ。つまりダム建設の意味は、利水事業ではなく建設土木会社から政治家が3%のキックバックを受ける為に存在し、官僚役人にとってはナントカ機構、ナントカ協会に天下りする為の役人利権の為に存在する。ちなみに政治家へのキックバックは政治資金規正法に則り合法である。この際、企業献金は禁止するのが正道である。大久保秘書逮捕は企業献金禁止の扉を開け、自民党にとって両刃の剣となり「権力の自己矛盾」に陥る。
☆ 大久保隆規。
3月4日に逮捕されて以来、未だ拘置所にいる。20日間拘留を過ぎてもう1ヶ月半になる。この意味は大久保は容疑を否認しているからだ。否認しているからといって、これだけ長い間、拘留をするというのは検察もひどい。人権弾圧の中国、北朝鮮並みだ。既に起訴をしたのだから裁判で決着をつけるのが本筋だ。殺人、強盗の凶悪犯ではない人間を政治資金の虚偽記載でこれだけ押し込めるというのは江戸時代か。そもそも過去の事例を見れば行政指導による報告書修正で済ませている。見事なまでに上から下まで赤門ラインを配置した法務省と特捜検察は、それだけ赤門帝国の危機に必死だということか。小沢一郎も大久保が保釈されるまでは党首を辞任できないだろう。小沢辞任をさせない為の麻生太郎の謀略。
☆ 谷内正太郎。
この人、影の外務大臣。中曽根弘文などはカメ虫大臣で、谷内は麻生太郎の分身と言ってもいい。官房長官の河村建夫は、谷内正太郎・政府代表が北方領土に関して「3.5島返還でもいい」とした問題で、「極めて遺憾だ」と強調したのは麻生太郎の失策をかばう発言だ。 つまり麻生太郎個人の独断外交をやって見たが周辺から猛反発を受けた。麻生は官邸で「谷内さんの発言の内容は承知していない」と弁解したが、麻生は2006年の外務大臣時代に国会で「3.5島返還を述べている。今回の谷内と全く同じことを言っている。また今年2月のサハリンにおいても、プーチンの人形であるナントカ大統領との日露首脳会談でも谷内同席の下、同じことを言っている。つまり麻生太郎の考えを谷内が踏襲して、そういう方向に世論をリードしているということだ。 この3.5島返還の裏には莫大な金銭的補償をロシアに対して行なう密約がある。まず総選挙で国民に信を問うことが先決だ。この「薄らバカ」に日本を任せるわけには行かぬ。
(ムラマサ、鋭く斬る)