昨日の田原のサンプロ。
前原誠司が出た。注目して見ていたが、やはり素晴らしい。
JAL、八ッ場ダム、川辺川ダムについて丁寧に、そして鋭く意見を述べていた。対して田原は、前原の完璧な受け答えに窮し、前原の言葉尻をつかまえて突っ込もうとしていたが不発に終り、最後は「政治家というより専門家だな」と前原が退席した後、提灯持ちの評論家に向かって、捨てセリフを吐いた。
前原は謝罪すべきところは真摯に謝罪し、住民への補償の為に、新規に法律を作ると語った。また作りかけの八ッ場ダムの高架橋は完成させるが、着手していないダム本体工事は中止すると述べた。ダムを作る目的であった治水と利水の効果がない。環境破壊と無駄な二次三次の土木工事を止めるという。その良い例が、ダムを作った場合、砂がダムにせき止めされ川に流れない。そして砂が海に流れ込まない為に、川と海の河口付近の砂が浸食され、海水浴場の砂場が消滅するという被害が全国で発生している。その結果、河口付近の護岸工事が必要になり、テトラポットやコンクリートの海になる。つまり自然環境を守るのか、海にコンクリートを打ち込むのかという選択になる。
さて前原の善なるところと器の大きさは、知らない事は知らないと言うことだ。事業経営と財務経理について「私は素人」と言い切り、だからJALの経営再建の分析は専門家にお願いしたと、真っ直ぐに述べたのは大変良かった。
「無知の知」を自覚し、それを明らかにする事は、今までの自民党政治家や官僚の「欺瞞と虚偽の政治」にはなかったことだ。この人、後10年もしたら、日本の英傑になるのではないのか。もちろんその意味は総理大臣だ。
★亀井静香。
田原が好きなドン亀政治家。
モラトリアムについて、ドン亀の言う事は無茶苦茶だ。3年の返済猶予において、金利は払うのか払わないのかと田原に聞かれ、ドン亀の本音は払わないと示唆したが、詳細は金融副大臣にまとめさせると逃げた。元金は猶予しても金利は払うというならまだしも、金利すら払わないということであれば、借金の踏み倒しで経済は回らない。日本は先進国としての信用とステータスを失い、三等国家に転落するだろう。現状の金利について言えば、中小企業向けの銀行の貸出金利というのは千差万別で、一概に言うのは難しいが、優良中小企業には1千万円を年2.5%で貸す(但し、社長の個人財産は担保として押さえられる)。だから年間で利息が25万円にしかならないし、月割りで見れば事業をやっている以上何も問題ない。それすらも払わないとなれば、金融システムは破綻する。なぜならモラトリアムを実行する前に、銀行は金を貸さなくなる。既に銀行はその警戒心を露わにしている。つまり審査が厳しい。外資系銀行やファンドは資金を回収し、日本から撤退することになる。
★さらに亀井は、乱暴な発言をした。「モラトリアムが通らないなら、私の首を切ればいいんだ。 しかし鳩山総理はそんなことできない。 3党合意がある」。
この強気は何だろうか。モラトリアムをやるという合意はない。そうするとドン亀の首を切れない証文とは、閣内連立において更迭はしないという秘密合意ではないのか。だとすると幹事長であった岡田克也の疲労感と心配気な顔が思いだされる。岡田は総理のフリーハンドを縛るものとして拒否したが、鳩山は受け入れたのではないのか。
本ページは3党連立など当初から反対した。ヤクザ者の国民新党とか、ゴケンゴケンとガマ蛙のように鳴く社民党などは、昭和の枯れススキなのだ。
★モラトリアムに代わるもの。
答えは民事再生だろう。会社更生法とは異なり、経営者には使いやすい経営再建策だ。これは個人にも適用される。
★自民党総裁選。
河野太郎の次の一手は何か。同調する仲間と共に自民党離党しかあるまい。町村は完全に切れてしまった。町村は谷垣と他のナントカという候補者とは握手したが、太郎とは握手をせずに、「お前いい加減にしろ。誹謗中傷は許さんぞ」と太郎を締め上げた。腐ったリンゴは町村と森ということか。
★(さとしさんへ、鳩山さんは天然ですが、お笑い芸人とは違い、国家経営の責任があります。周囲の者、菅直人、前原、仙谷、鋭仁、藤井の閣僚連中が強力に補佐するべきでしょう)
(ムラマサ、鋭く斬る)