先日、不要雑物整理廃棄処分中に、記憶から完全に喪失していた小冊子2冊が出てきた。
表題は、「日本縦断お国ぶり・民謡文庫」
何時頃、入手したものやら、ページを開いてみても、まるっきり記憶が無く、巻末を見ると、
制作・発行は NHKサービスセンターで、1981、1982、(無断転記禁ず)となっている。
どうも非売品のようで、表紙には、「朝日新聞」と印刷されていることから、何かの進呈品だったのかも知れない。
「民謡」・・・、最近は、とんと聴く機会が無くなってしまっているが、子供の頃は、よくラジオ等から流れていて、NHKの素人のど自慢等でも、盛んに民謡が歌われていたような気がする。
子供のこととて、しっかり覚えるようなことは無かったが、なんとなく脳裏に焼き付いている民謡が、かなり有り、懐かしくもなる。
昭和20年代後半から30年代、小学生、中学生の内から、民謡が好きだった祖母と一緒になってNHKラジオ第1放送の夜8時台の放送番組、「民謡はこころのふるさと・・・・♫」のナレーションで始まる「民謡をたずねて」という番組をなんとなく聴いていたこともあって、どちらかというと、民謡に親しみを感ずる人間になっている気がする。
昔のことを懐かしがるのは、老人のもっとも老人たるところだが、
この冊子のページを捲りながら、
ボチボチと ランダムに、
日本全国の「民謡をたずねて」・・・、
ブログ・カテゴリ-「懐かしいあの曲」に、書き留め置こう等と、思い込んだところだ。
民謡をたずねて・その26
「郡上節(ぐじょうぶし)」
(岐阜県)
やはり、NHKの「あなたが選ぶ民謡ベスト100」等で、常にランクインされる民謡のひとつに「郡上節」が有る。
子供の頃、なんとなく聞いていた類で、歌詞も、曲調も、しっかり脳裏に焼き付いている分けではなかったが、後年になってからのこと、郡上八幡の盆踊りが大変有名であることを知って、「へー!、そうだったのか」と、目から鱗・・・になった記憶が有る。
今更になってネット等で、改めて調べてみると
「郡上節(または、郡上踊り)」は、奥美濃、北濃、長良川の清流と吉田川の清流が合流する盆地に有る、岐阜県郡上市八幡町で、毎年、7月中旬から9月上旬にかけて、32夜開催される盆踊り唄だった。岐阜県の地理に疎い爺さん、息子達が学生の頃使っていた日本地図を広げて、「郡上八幡」の位置を確認してみたところだ。
旅行好きの方等からは、「郡上八幡も、知らなかったの?」と笑われそうだが、岐阜県は、若い頃、一度だけ、高山本線で通過しただけの人間、地名、地形等、皆目、見当が付かない。
「郡上踊り」は、特に8月のお盆の4日間は、「徹夜踊り」と言われ、明け方まで踊られるのだそうで、踊りにはだれでも自由に参加出来、全国から数万人の踊り子が参加するのだそうだ。
因みに、岐阜県の「郡上踊り」、徳島県の「阿波踊り」、秋田県の「西馬音内盆踊り」は、「日本三大盆踊り」等とも称されているようだ。
「郡上節」が、盆踊り唄としての体裁が整え始めたのは、定説ではないようだが、江戸時代、初代藩主遠藤慶隆が、領民親睦のため奨励したことによるとも言われている。
大正時代には、「郡上踊り保存会」が結成され、より洗練された民謡に仕立て直されたのだそうで、曲目が、数種類有り、まずは、情趣溢れる「川崎」が踊られ、「春駒」、「甚句」等と、次々とかわっていくのだという。
「郡上節(川崎)」 (YouTubeから共有)