たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

我が家では団扇未だに出番有り

2024年06月17日 20時33分08秒 | 暮らしの記録

このところ、日中、30℃以上の日が続き、
今日も、ドーンよりして、湿度も高く、ムシ、ムシ、ムシ、ムシ、
そろそろ、扇風機部隊?に、出動要請しなければ?・・・。
毎年のこと、エアコンの冷房が苦手な体質の妻のため、
夏の間、余程危険な暑さの日に限っては、
15分、30分、1時間単位等、極めて短時間、エアコンを点けることがあるものの、
ほとんど、扇風機主体の暮らしを続けている老夫婦である。
出来る限り、部屋の窓を開け放ち、縦列に配置した扇風機が
送風機の役割を果たし、外気を一方通行で流通させ、涼をとっているという風で、
何時間も、あるいは、1日中、エアコンを付けて過ごすなんてこと等、
これまで一切無しで、まして、エアコンを付けたまま睡眠する等、
あり得ない・・・・・、
等と言うと、
大都市生活者等からは、「ほんまかいな?」と、疑われたり、
「この時代、変わり者だな・・・」、
「高齢者は、危険だよ・・・」、
「電気代、惜しいのかい?・・・」等と、
笑われてしまいそうだが、
なんとか工夫し、それで通している。
近年は、ますます異常な猛暑の日が多くなっており、
特に、高齢者の熱中症注意が呼び掛けられている中、
電気料金節約のため、無理して、エアコンを絶対つけない等と頑張っているわけでもなく、
必要に応じて適宜点けることにしているが、
扇風機主体で自然の風で涼をとることで、なんとか夏を乗り越えられる環境で
暮らしているということになる。
大都会のど真ん中では、考えられないこと、不可能なことなのかも知れないとも思う。
近日中には、天袋押入れから扇風機数台を引っ張り出し、実戦配置につける予定だが、
とりあえずは、団扇、扇子を、あっちこっちに置き、
パタパタやっているところだ。

とりわけ、風呂上がり、外気と、団扇の風が、心地よい。
昭和20年代、30年代、北陸の山村で子供の頃は、
家には、扇風機すら無く、
真夏、風呂から上がると、庭先の縁台で、団扇パタパタ、涼んだものだが、
今は、全国津津浦浦、エアコンの時代、
そんな情景は、ほとんど見られなくなり、
最早、昔話になってしまったようだが。

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民謡をたずねて・その28

2024年06月17日 14時48分55秒 | 懐かしいあの曲

先日、不要雑物整理廃棄処分中に、記憶から完全に喪失していた小冊子2冊が出てきた。
表題は、「日本縦断お国ぶり・民謡文庫」
何時頃、入手したものやら、ページを開いてみても、まるっきり記憶が無く、巻末を見ると、
制作・発行は NHKサービスセンターで、1981、1982、(無断転記禁ず)となっている。
どうも非売品のようで、表紙には、「朝日新聞」と印刷されていることから、何かの進呈品だったのかも知れない。

                  

「民謡」・・・、最近は、とんと聴く機会が無くなってしまっているが、子供の頃は、よくラジオ等から流れていて、NHKの素人のど自慢等でも、盛んに民謡が歌われていたような気がする。
子供のこととて、しっかり覚えるようなことは無かったが、なんとなく脳裏に焼き付いている民謡が、かなり有り、懐かしくもなる。
昭和20年代後半から30年代、小学生、中学生の内から、民謡が好きだった祖母と一緒になってNHKラジオ第1放送の夜8時台の放送番組、「民謡はこころのふるさと・・・・♫」のナレーションで始まる「民謡をたずねて」という番組をなんとなく聴いていたこともあって、どちらかというと、民謡に親しみを感ずる人間になっている気がする。
昔のことを懐かしがるのは、老人のもっとも老人たるところだが、
この冊子のページを捲りながら、
ボチボチと ランダムに、
日本全国の「民謡をたずねて」・・・、
ブログ・カテゴリ-「懐かしいあの曲」に、書き留め置こう等と、思い込んだところだ。


民謡をたずねて・その28
「ノーエ節」
(静岡県)

カラオケ等無かった時代、よく学生達のコンパ等で飛び出した唄の一に、「ノーエ節」が有ったような気がする。メロディーが覚えやすく、歌詞も典型的なしりとり唄になっていて、一人が歌い出すと、全員で、手拍子を打ちながら、大合唱になったものだった。
民謡というよりは、元気が出る応援歌?のような雰囲気を持っている唄だと思ったものだ。
今更になってネット等で調べてみると
「ノーエ節」は、定説ではないようだが、明治時代、静岡県の三島に野砲兵旅団が置かれ、花柳界が賑わい、横浜で歌われていた「野毛節」を元にして、「農兵節」と題して歌われ出したのだと言われているようだ。
「へー!、そうだったのか」、
目から鱗・・・・、である。

富士の白雪ゃノーエ 富士の白雪ゃノーエ 
富士のサイサイ 白雪ゃ朝日でとける

とけて流れてノーエ とけて流れてノーエ
とけてサイサイ 流れて三島にそそぐ 

三島女郎衆はノーエ  三島女郎衆はノーエ
三島サイサイ 女郎衆はお化粧が長い 

お化粧長けりゃノーエ  お化粧長けりゃノーエ
お化粧サイサイ 長けりゃお客がこまる  

お客こまればノーエ  お客こまればノーエ
お客サイサイ こまれば石の地蔵さん 

石の地蔵さんはノーエ  石の地蔵さんはノーエ
石のサイサイ 地蔵さんは頭が丸い

頭丸けりゃノーエ  頭丸けりゃノーエ
頭サイサイ 丸けりゃカラスがとまる

カラスとまればノーエ  カラスとまればノーエ
カラスサイサイ とまれば娘島田

娘島田はノーエ  娘島田はノーエ
娘サイサイ 島田は情でとける

とけて流れてノーエ とけて流れてノーエ
とけてサイサイ 流れて三島にそそぐ 

「農兵節」  (YouTubeから共有)

寺内タケシ&ブルージーンズ演奏の「ノーエ節」  (YouTubeから共有)



藤原緋沙子著 「おぼろ舟」

2024年06月17日 09時09分45秒 | 読書記

図書館から借りていた、藤原緋沙子著 「おぼろ舟」(廣済堂文庫)を、読み終えた。本書は、著者の長編時代小説、「隅田川御用帳(すみだがわごようちょう)シリーズ」の第5弾。
「第一話 鹿鳴の声(はぎのこえ)」「第二話 赤い糸」「第三話 砧(きぬた)」「第四話 月の弓」の連作短編4篇が、収録されている。
「隅田川御用帳シリーズ」は、縁切り寺「慶光寺」の御用宿「橘屋」の女主人お登勢(おとせ)に雇われた、元築山藩藩士の浪人塙十四郎(はなわじゅうしろう)が、「慶光寺」の寺役人近藤金吾や、橘屋の番頭藤七等と共に、縁切りを求めて「橘屋」に駆け込んでくるいろいろな女達の様々な事情を探り、絡み合う悪事や謎を解明、愛憎乱れる 女と男の深い闇を、人情と剣とで見事に解決していく、悲喜こもごもの物語である。


「第一話 鹿鳴の声(はぎのこえ)」

▢主な登場人物
丑松(うしまつ、松太郎
天野屋熊五郎(材木商)・おるい、千蔵(木挽師)。お常、
おむら(材木問屋相模屋隠居)、おくみ、
▢あらすじ等
小伝馬町から囚人達が「切放し」になり、人っ気が消えている町中で、十四郎は、飲み屋の男達に殴る蹴るされていた丑松を救ったが・・・。「切放し」とは、牢内や近隣で火事が有った場合、3日間の期限付きで、因人が牢外に解き放されることをいうが、刻限内に戻らない場合は、どんな軽罪でも死罪になる定め。その丑松が、戻らず、身代金要求、立て籠もり事件?、慶光寺の駆け込んでいる天野屋熊五郎の妻おるいは、実は、丑松の・・・、材木問屋相模屋の隠居おむらと遭遇したことが丑松の運命を変え、死罪覚悟して・・・。
 「おむら・・・」、十四郎は、おむらの太っ腹に度肝を抜かれていた。・・・・・・、
 おむらの顔には、七十近いとは思えない精気が漲っていた。
 「このばばもまだまだ死ねません。松太郎・・・・」


「第二話 赤い糸」

▢主な登場人物
お朝・常次郎(錺(かざり)職人)・お種、
おすみ、おりき、
春永梅之助(人情本作家、元滝沢藩藩士
お紋、いたちの鮫蔵
与助、
▢あらすじ等

凄まじい性格の姑お種との折り合いが悪く、2年前慶光寺に駆け込み、常太郎と離縁したお朝、その後裏店で一人暮らしていたが、行方不明になり?・・・・、お登勢、十四郎、藤七が、探索開始。そこに見えてきたものは、元の鞘には戻れなくても、悪の道へ突き進んでいた別れた夫常太郎を、踏み止まらせたい一念が有った。忘れ得ぬ一筋の赤い糸。
いたちの鮫蔵一味は、北町奉行所によって捕縛され・・・、

  「別れて、はじめて分かったのね。相手のいいところが・・・・、そういうものなんですね。
  夫婦というのは・・・」、お登勢は、しみじみと言い、十四郎に優しい視線を投げてきた。


第三話 砧(きぬた)」

▢主な登場人物、
お増(夜鷹)、おみつ(夜鷹)、秀次(男妓夫)、
半次郎(京の指物師)、
柳庵、
大鳥六三郎(南町奉行所同心)、百蔵(岡っ引き)、
▢あらすじ等
子供の頃、母親に捨てられ恨んで育った京の指物師半次郎が、その母親の消息を知り、商用で来た江戸で、母親を探しているという話に共感した十四郎は、酔った勢いで橘屋に連れてきた。一方で、捨てた我が子を想いながら、夜鷹を束ねながら、気丈に生きる老女お増は重病で柳庵の治療を受け・・・・、
夜鷹おみつを殺し、金品を奪い、その罪を半次郎になすりつけた男・・・、「許せぬ」。

  秋の夜の、きぬたの音や哀しきや
  ほろほろほろと鳴く鳥か、いや枕辺のなみだなり、
  ひかりはひとつ、この稚児の
  幸せ願う多賀さま、届けよ届けや、母ごころ、
  きぬたの音や、ねんころろん、ねんころろん、
目を閉じている半次郎の瞼から、一筋、涙が落ちた。
「十四郎様・・・・」、お登勢は、袖で目元を押さえると、外に出た。
「お登勢殿」

十四郎は肩を並べ、お登勢の視線の先を追った。
そこには、月の光を浴びた川の面が、きらきら光を放ちながら流れていた。
感涙の物語である。


「第四話 月の弓」

▢主な登場人物
清兵衛(米問屋福田屋の主、元山名藩藩士杉江清之助)・お美濃(清兵衛の妻、元山名藩藩主片桐右京亮の三番目側室)、
周助(福田屋の番頭

相沢頼母(山名藩江戸家老)、神谷欣左衛門(山名藩江戸藩邸目付)、竹中弥十郎、中根久蔵、
片桐吉央(山名藩新藩主、幼名吉三郎)、
万寿院、楽翁(元老中松平定信)、柳庵、

近藤金五・波江(金五の母親)、秋月千草
▢あらすじ等
米問屋福田屋清兵衛の女房お美濃が、慶光寺に駆け込んできたが、原因は、夫婦の不仲ではなく、何か切迫した事情が有りそう?、お登勢、十四郎、藤七、金吾達が、調査を開始するが・・・・。山名藩2万石存亡の危機と福田屋の関わりとは?、お美濃駆け込みとの繋がりは?、謎だらけ・・、清兵衛に刺客が向けられ、あわや・・・。清兵衛が全てを打ち明け、真相が明らかになり、金吾、十四郎は、山名藩藩邸へ乗り込み・・・、
お登勢、万寿院、幕政影の実力者楽翁の図らいで、山名藩は救われ、楽翁は、若き新藩主片岡吉央を招き、お美濃を引き合わせる。
 「美濃と申したな・・・」、「はい」・・・・、二人は見詰め合ったまま時が止まる、
感動的な場面である。

そして、金吾千草の婚礼を迎え、それまで、いちゃもんを付け、取り越し苦労していた母親の波江は大はしゃぎ・・。
 「今度はあなたですからね。十四郎殿、わたくしが母上様の変わりになって三国一の嫁御を
 お世話してさしあげます」・・・、「いえ、それは・・・・」・・・、
 お登勢からは、きゅっと睨まれてしまい・・・、
 「お登勢殿も、勘弁してくれ」、

十四郎は、大慌て、波江を見てぞっとするのだった。