映画と本の『たんぽぽ館』

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デッドマン・ダウン

2015年11月24日 | 映画(た行)
復讐を胸に生きる男女



* * * * * * * * * *

スウェーデン「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」の
ニールス・アルゼン・オプレブ監督のハリウッド・デビュー作。
だからノオミ・ラパスなんですね。



妻子をマフィアの組織に殺害され、復讐を誓うビクター(コリン・ファレル)は、
その組織に潜入し復讐のチャンスを狙っています。
彼がその一味の一人を殺害した現場を一人の女が目撃。
それは、交通事故で顔に大きな傷が残り、加害者に復讐を誓うベアトリス(ノオミ・ラパス)。
ベアトリスはビクターに自分の復讐相手を殺害するよう依頼します。
さもなければビクターの殺人をバラすと脅迫を交えて。



復讐を目標にするしか生きるすべを見いだせない孤独な2人が、
次第に距離を縮めていきます。
殺人者を脅迫し、さらなる殺人を犯させようとする設定がユニーク。
けれど二人共薄々気づいてはいるのです。
もしこの復讐を果たしてしまったら、もう自分たち自身も生きている意味が無いのだということを・・・。
けれどももう後戻りはできない。
切なさと切迫感が次第に盛り上がっていき、結構ハマりました。



ビクターの正体が仲間にバレたのか?と思わせるシーン、
本当にドキドキさせられます。
ノーテンキそうに見えるビクターの弟分にあたる下っ端の男が、
意外に感がよくて、ビクターを追い詰めていくという設定も面白い。
顔に傷のある謎めいた女ベアトリスは、ノオミ・ラパスのイメージとうまい具合に重なっているし、
また、沈痛なシーンの多い中で、
ベアトリスの母役、イザベル・ユペールの温かい笑顔に癒やされます。



デッドマン・ダウン [DVD]
ポール・キャメロン,J・H・ワイマン,J・H・ワイマン,ニール・モリッツ
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


「デッドマン・ダウン」
2013年/アメリカ/118分
監督:ニールス・アルゼン・オプレブ
出演:コリン・ファレル、ノオミ・ラパス、ドミニク・クーパー、テレンス・ハワード、イザベル・ユペール

サスペンス度★★★★☆
満足度★★★★☆


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