映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

グッバイ、リチャード!

2020年08月27日 | 映画(か行)

本当に「生きて」みる。

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場所を移転して、新装オープンとなったサツゲキ。
この度やっと初めて行きました。さすが、新しくて気持ちがいい!!

 

さて本作、ジョニー・デップ主演なので、これは見逃せません。
奇人、変人ではないジョニー・デップを待っていたんですよ・・・。

大学教授、リチャード(ジョニー・デップ)は医師から余命宣告を受けます。
家族にそのことを告げようとしたその日、
娘は自分がレズビアンであることを、妻は不倫をしていることをカミングアウト。
リチャードは自分のことを言い出せなくなってしまいました。

それはともかく、彼は考える。
死を前にして、残りの人生を謳歌しよう、と。
ルールや立場に縛られずに自分らしくありのままに生きる・・・。
そんな彼の自由な言動は、周囲にも影響をおよぼしていきます。

彼は文学の教授なのです。
そこで、本気でやる気のある学生たちだけを、ふるいにかけて残して言います。

「人は必ず死ぬ。そのことがわかっているのに、なぜ“生きて”いないのか。」

周囲のことなんか気にしないで、自分のやりたいことをやれ!!
というのですね。
それは今回のことでやっと彼が気づいたことだったのですが。

 

始めに奇人・変人ではないジョニー・デップと描きましたが、
いや、でもやっぱり基本的に彼は普通ではないですよね。
世間一般の規範には収りきらない、そこが彼の魅力です。

余命宣告を受けた人が死ぬ前にやりたいことのリストを作って一つずつ実現していく、
というのがよくあるパターン。
でも本作はそれとは違うのです。
彼は「死ぬ」ために何かをするのではなく、一層「生きる」ためにやりたいことをするのです。
癌患者のためのグループセラピーなんかくそ食らえ!!

ああ、やっぱり私も死ぬなら癌で死にたいなあ・・・なんてね。

 

<サツゲキにて>

「グッバイ、リチャード!」

2018年/アメリカ/91分

監督:ウェイン・ロバーツ

出演:ジョニー・デップ、ローズマリー・デウィット、ダニー・ヒューストン、ゾーイ・ドゥイッチ

 

自由度★★★★☆

ジョニー・デップの魅力度★★★★☆

満足度★★★.5



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