映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

放課後ミッドナイターズ

2013年12月27日 | 映画(は行)
ちょっぴりホラーでへんてこ



* * * * * * * * * *

真夜中の小学校を舞台に、ちょっぴりホラーでへんてこ、
非常にユニークなアニメです。


ある名門小学校の理科室に、
古い人体模型の“キュンストレーキ”がいます。
彼はずっと長く理科室にいたので、天才的科学知識を身につけ、
様々な発明品を生み出している。
タイムマシンもその一つ。
ある日、学校公開で両親に連れられ、三人の幼稚園児がこの理科室に迷い込みます。

マコ・ミーコ・ムツコの三人は、
怖いもの知らずで生意気な今どきのガキンチョ。
理科室のものを壊したり散らかしたり、
キュンストレーキには落書きし放題。
・・・しかし、キュン様は昼間は動けないのでじっと耐えるしかない。
その夜、目覚めたキュンストレーキは怒り狂い、
仕返しをしようと幼稚園児を真夜中の学校に招待。
キュンストレーキの相棒、骨格模型のゴスは、
それどころではない、自分達はもう古く汚くなってしまっていて、明日廃棄されそうな事のほうが心配。
しかし彼の心配をよそに、子どもたちの学校の7不思議探検が始まってしまい・・・。





夜の学校の、理科室、プール、旧校舎のトイレ、デジタルルームに音楽室、
普通は近寄りたくない場所ばかりですが、
この子どもたちのなんと勇ましいこと。
「怖い」という感情を知らないかのようです。
それで、さしもの不気味さを誇る人体模型も骸骨も、
この三人に振り回されっぱなしでたじたじ・・・
そういう不気味さとドタバタを楽しむ作品でありながら、
「タイムマシン」で仕組まれた伏線がびしっと決まっているのが実にお見事。
そして思いがけない、ラストの展開。
すばらしい!
予想以上に満足感の高い作品なのでした。
ジブリばかりがアニメじゃない。
色々な可能性があるものですね。



「放課後ミッドナイターズ」
2012年/日本/95分
監督:竹清仁
出演(声):山寺宏一、田口浩正、戸松遥、雨蘭咲木子、寿美菜子

不気味度★★★★☆
ストーリー性★★★★☆
満足度★★★★☆


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