映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

Diner ダイナー

2020年06月14日 | 映画(た行)

自分自身も信じられない少女が

* * * * * * * * * * * *


蜷川実花監督作品は、どうも苦手感があってついためらってしまうのです。
あまりにもインパクトが強烈そうで、ちょっと近寄るのが怖いという感じでしょうか。
あれ?そんなわけで結局、今まで見たことがなかったようです💦

元殺し屋の天才シェフ、ボンベロ(藤原竜也)が店主を務める
殺し屋専用のレストラン「ダイナー」。
日給30万円の怪しいバイトに手を出したばかりに、
闇の組織に身売りされた少女オオバカナコ(玉城ティナ)は、
ボンベロに買われてウエイトレスとしてここで働くことに。
ダイナーには一癖も二癖もある不気味な殺し屋たちが訪れます。
気に入らないことがあれば、客同士でも店のものでも、
たちまち殺しあいが始まると言う物騒な場所。そ
してやがて、この闇の世界のボスの座を巡って、殺し屋たちの抗争が始まる・・・。

元殺し屋の天才シェフ?
殺し屋専門のレストラン?
まともに考えると確かに謎だらけのエグい設定ではありますが、
この世界には強烈なインパクトと不思議な魅力がある。

冒頭、カナコは自分が誰にも必要とされていない孤独を独白します。
誰にも必要とされない。
誰も信じられない。
それが故に、自分さえも信じられなくなってしまった・・・。
つまりはそれ自体がもう、殺し屋だらけの世の中にいることと変わらないのです。
たった一つ彼女が得意と言えそうなのが料理。
その一縷の望みにすがり、シェフに料理を教わりつつ、自分の居場所を見出していく。
案外これはオーソドックスなテーマの作品である訳です。


・・・なるほど、これに気をよくして、
食わず嫌いは止めて、他の蜷川実花監督作品にもチャレンジすることにしましょう!

<WOWOW視聴にて>
「Diner ダイナー」
2019年/日本/117分
監督:蜷川実花
原作:平山夢明
出演:藤原竜也、玉城ティナ、窪田正孝、本郷奏多、武田真治、斎藤工
インパクト★★★★★
エグミ度★★★★☆
満足度★★★.5

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿