歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

韓国金海市・上東面牛鶏里 6~7世紀の鉄生産遺構を発掘

2010年10月13日 | Weblog
 慶南文化財研究院は13日、慶南金海市上東面牛鶏里(상동면 우계리)道路敷地から比較的大規模の鉄生産遺構を発掘し、6~7世紀代の竪穴建物跡から製鉄生産過程中に発生した鉄滓と木炭、焼土、鉄鉱石などを方々で確認したと発表した。また、鉄製錬のために使われた白炭を焼く炭窯4基も一緒に確認され、この一帯が製鉄と関連した工房施設が大規模であったものと推測される。
 この一帯から、三韓・三国時代竪穴建物跡と竪穴遺構、溝状遺構、墳墓、統一新羅時代の畑遺構、朝鮮時代墳墓も確認され、この鉄生産遺構は、伽耶時代製鉄遺跡とともに金官伽耶が滅亡した以後統一新羅時代まで、伽耶の製鉄技術がずっと維持されたことを知らせる重要な資料と評価されている。
 研究院は、近隣の上東面梅里동척鉄鉱山との関連性を立証して、金海地域製鉄生産体系を確認できることを期待している。
[参考:聨合ニュース]

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多治見市・古窯跡「北丘30号窯・大針起4号窯」 山茶碗窯と灰釉陶器窯を確認

2010年10月13日 | Weblog
 多治見市教委は、同市北丘町と大針町で発掘調査を進めていた古窯跡「北丘30号窯・大針起4号窯」について、調査結果を発表した。
 北丘30号窯は、鎌倉時代12世紀後半に築かれた全長12・4m、最大幅2・6mの山茶碗窯(穴窯)で、焚口には排水溝が造られていた。両脇には大型の土壙があり、作業場として火を炊いたとみられる跡も見つかった。無釉の碗や、宋代の中国製白磁をまねた珍しい玉縁碗も出土した。
 大針起4号窯は、平安時代10世紀前半から中期にかけて築かれた全長5・9m、最大幅1・2mの小型の灰釉陶器窯(穴窯)で、灰釉を施した碗、皿、鉢、広口瓶などが大量に出土した。
 現地説明会が16日(土)午後1時から開かれる。
[参考:毎日新聞]

過去の関連ニュース・情報 (山茶碗)
 2010.4.21 牧之原市・白百合遺跡 榛原庁舎で土器(壺)棺、長頸瓶、山茶碗など出土品を展示中
 2009.2.11 瀬戸市・音玄窯跡、門前B窯跡 中世(13世紀)の瀬戸窯跡を発掘調査
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さぬき市・けぼ山古墳 4世紀後半の全長55mの前方後円墳を確認、刳抜式石棺の破片も出土

2010年10月13日 | Weblog
 さぬき市教委は12日、津田湾古墳群にある全長55mの前方後円墳「けぼ山古墳」(同市津田町鶴羽)が古墳時代の4世紀後半に造られた古墳であることが判明したと発表した。同古墳群の前方後円墳の中で、岩崎山第4号古墳(全長約62m、4世紀古墳)に次ぐ2番目の大きさ。
 刳抜式石棺の破片3個が石室から約16m西側の石仏の土台から発見された。石棺は、近くの火山(ひやま)産の凝灰岩製。最も大きな長さおよそ70cmの破片には縄掛突起が残っていた。埋葬時は長さ2・2~2・5m、幅0・8~0・9mと推測されるという。
 周囲からは埴輪の破片も出土した。ほとんどが壺型埴輪片であるという。市内に約20基ある津田湾古墳群は、古墳時代後期にかけて円筒形の埴輪が増え、畿内からの影響が濃くなっているが、けぼ山古墳は地元色が強い。
 四国最大で5世紀前半に造られた全長139mの前方後円墳の富田茶臼山古墳(同市大川町)につながる、比較的新しく特徴的な古墳で、地域の首長の墓だったのではないかとみている。
 石棺の土台には、1944年の刻印が入った1銭硬貨が埋まっており、昭和20年代ごろに盗掘されたらしい。
 現地説明会が、16日(土)午前10時半から開かれる。
[参考:2010.10.12NHK、2010.10.13読売新聞、毎日新聞、四国新聞]

過去の関連ニュース・情報
 2009.10.16 さぬき市・龍王山古墳 4世紀後半の円墳と確認
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