---【速報・備忘録】---
野田総理大臣は6月4日午後、記者会見を開き、閣僚名簿を発表した。
以下首相官邸ウェブサイトのテキストを引用する。
+++++ +++++
それでは、私から第二次改造内閣の閣僚を発表させていただきたいと思います。
法務大臣、滝実さん。国民にとって身近な司法を実現するとともに、検察の信頼回復を図る大事な役割を担う、その大臣として、法務副大臣を繰り返し務められ、法務行政に精通をされておられます、滝さんにお願いをすることといたしました。
農林水産大臣、郡司彰さん。食と農林漁業の再生は被災地だけではなく、日本全国で待ったなしの課題であります。農林水産副大臣を務め、現在は参議院の農林水産委員会の筆頭理事を務めておられる郡司さんにお願いをすることといたしました。
国土交通大臣・海洋政策担当、羽田雄一郎さん。大震災の教訓も踏まえ、持続可能で強靭な国土づくりを進めなければなりません。参議院の国土交通委員長も務められ、直近も国対委員長として与野党の調整に奮闘されてきた政治経験を持つ羽田さんにお願いをすることといたしました。
防衛大臣、森本敏さん。改めて申し上げるまでもなく、安全保障に関する我が国の第一人者のお一人でございます。北朝鮮問題を含め、我が国を取り巻く安全保障環境が不透明となる中、我が国の平和と安全を守るために大いに力を発揮してもらえるものと確信しております。国民の皆様への情報発信にも万全を期してもらえると期待しています。
郵政民営化担当・内閣府金融担当特命大臣、松下忠洋さん。郵政民営化法に基づき、郵政改革はこれからが実行段階であります。金融行政も欧州危機の波及を防ぎ、被災地の二重ローン問題や国際会計基準への対応など、重要な課題が山積をしています。政権交代後、経済産業副大臣を長く務められ、震災後は福島再生や被災地復興に力を尽くされてきた長い政治経験のある松下さんにお願いをすることといたしました。
以上、申し上げた方々以外の閣僚はすべて再任となります。
+++++ +++++
防衛大臣の人選。これは、正直おどろいたし、考えさせられた。
一つ目は、国防に関する大臣が、国会議員でないということ。シビリアンコントロールという言葉は、文民統制と訳される。この文民は、通常は国会議員である。森本さんは国会議員ではない。
二つ目は、その森本さんが、防衛大学校卒・元航空自衛隊の自衛官であることだ。自衛官出身の大臣はこれまで、小泉内閣・中谷元(なかたに・げん)代議士の例がある。この時、中谷代議士は元自衛官ということで、文民統制の観点から、問題視とまではいわないが、話題になった記憶がある。代議士も防衛大学校卒である。
森本さんは、国会議員でない。元自衛官、それも士官学校である防大卒である。複数の観点から、文民とはなにか考えさせる、なんとも微妙な存在だと思う。