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...を、見てきた。 「第9地区」「エリジウム」のニール・ブロムカンプ監督の新作である。 |
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近未来、警察業務にはロボット警察官が投入されている。その中の1台(22番)は任務中破壊され、廃棄処分の予定だった。
ロボット警察官製造元・テトラバール社エンジニアのディオンは、成長する人工知能の開発に成功する。そのAIをロボット警察官への搭載を会社の上司(ミシェル)に掛け合うが却下される。
あきらめきれない彼は、廃棄処分となるロボット警察官にAIをインストールすることを計画する...
計画途中、ディオンはスラムのギャングに誘拐される。ギャングたちの元でAIをインストールされたロボット警官(「チャッピー」の命名はギャングによる)は、警官ではなくギャングのロボットとして成長してしまう。
ものがたりのラストは、「そうくるか」という感じである。
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どこかで見たようなストーリー展開なのだけど、何か違うことがある。それが何かわからなくて、しばらく考えた。モヤモヤした。
本作の主人公チャッピーは、正義の味方にも、ギャングの味方にも、成長しながらどちらにもなることだ。チャッピーは実はどちらかにべったりの存在ではない。人の味方のAIでも、人を敵視するAIでもない。チャッピー個人(「個人」がおかしければ、「個性」)としてものがたりの中にいる。ロボットであることよりも、その中にある「もの」にフォーカスをあてたところが違うと感じた部分である。
SFとしての画像の作りこみは、アメリカの大作映画と比較するとザックリしている。そこが逆にリアリティーを増していると思う。
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IMDbのレイティングでは7.1/10、Rotten Tomatoes観客の感想では61%がliked itである。僕も☆三つ半(5個中)あげていいと思う。