自民党が派閥政治を廃止するのどうのこうの言っているが、そんなことできるのか。
できないであろう。
それになぜ、派閥が生まれるのか?
その部分からしっかりと考える必要があると思うのに、マスメディアは騒ぐだけ。
そしてまともに考えもしない市井はマスメディアの文言に乗っかって愚痴るだけ。
なんなんだ、というところだ。
問題は派閥にあるのではなくてパーティなどで得た収入をナイショにしていたことであって派閥ではないんじゃないかと思う。
学校でだって腕力のある学生を中心に不良グループが誕生したり、イケメンでスポーツマンの学生を中心にファンクラブができたりするものだ。
人間は社会性を重んじる動物で、その結果、グループができる。
だから屁理屈の大好きな人達(とりわけ政治家、評論家)が集まれば同じ思想の人達がグループを形成し、それが派閥となる。
実は自民党の派閥には大きな意味がある。
それは自民党党内における疑似政党なのだ。
自民党という組織の中に派閥という子政党が存在して、その子政党間で議論されることで国の運営が行われてきた。
だから派閥解消は自民党内で「政党政治は止めまっせ」と言っているのに等しく、これは日本の政治形態からすると著しく負の要素を含んでいるのだ。
よくアメリカの二大政党性といって「見習うべきだ」とおっしゃる人も少なくないが、アメリカの2大政党である共和党と民主党は「国家の利益と自由と安全を守るという大きな目的」を共有し「政権運営するために必要な実務能力」をしっかりと持っている。
2党とも保守政党であることも、日本では忘れられがちだ。
これに対し、日本で国家運営の実務能力を持つのは自民党だけである。
第一野党である立憲民主党の前身の民主党が実務能力が無かったこと、そして彼らの発言内容と面々から今もない、ということは国民が広く理解しているところだ。
ついに第二野党となった日本維新の会は大阪を中心とした関西での政権運営については実務能力が自民党より高いが首都圏を含む他の地域では実務担当できるほどの能力はない。
共産党や社民党、れいわ新選組に至っては「あんたらなんで日本に住んでるの?」というぐらいの存在だ。
畢竟、自民党だけが政権運営の実務ノウハウを蓄積してきたわけで、その中でカンカンガクガクする党員が派閥=子政党を作って党内での政策論議を進めていくのは、当然の成り行きといえる。
ということで、私は自民党の支持者ではないけれども、派閥解体を促進する訳の分からない報道の理由をマスメディアに説明していただきたいと思っている。