大阪万博の遊園地施設エキスプランド跡に巨大ショッピングコンプレックスが開店したのは数カ月前。
その名は、
「エキスポシティ」。
ららぽーとを中核として生まれ変わったこのショッピングコンプレックスのある地域は千里ニュータウンを中心に巨大な人口を抱えている。
もともと時代遅れの遊園地を設置しておくにしてはもったいない場所だったのだ。
最新のショッピングコンプレックスと言ってもコンセプトは1970年の大阪万国博覧会をかなり意識した内容だ。
そもそも大阪万博というのは、かなりノスタルジーな世界だ。
確かに昭和40年前後生まれの私の世代までは、
「すっごい人がいっぱいの所。外国人がたくさんいた場所。変な建物(=パビリオン)がいっぱい建っていた未来の街。」
「キーワードは世界の国からこんにちわ。」
として記憶に今も鮮明に残っている。
しかし、私のカミさんのような世代(1971年生まれ)になると万博は生まれる前の出来事に過ぎない。
神戸のポートピアの時でさえ子供だったのだ。
どれほど思い入れのある場所なのかは世代によってクッキリと色分けされている。
だからここの一番の集客施設も、もはや万博ではない。
Jリーグガンバ大阪のホームスタジアムであり、ららぽーとに付随する様々な「ここにしか無い」レストランやブランド・ショップなのだ。
それでも万博色はあちらこちらにエッセンスとして散りばめられている。
大阪万博グッズを展示、販売している吹田市のコーナー。
大阪万博の時に日本に初めて登場したメニューを売りにしているレストラン。
国際性を意識した数々のブランドやアトラクションなどだ。
この中に日本初と銘打って登場している施設に「CNNカフェ」がある。
CNNはもちろんケーブルニュースネットワークのこと。
それが大阪千里の万博跡でカフェを経営しているのだ。
私は大型ショッピング施設はあまり好みではないので自ら率先して立ち寄ることはない。
なんといっても雑踏が嫌いだ。
作りこまれた場所というのも、あまり興味を誘わない。
だからといってエキスポシティ近くに仕事場の1つがあることから、知らないというわけにも行かない。
「あら、○○さん、○○大学でアルバイトみたいな仕事をしていてエキスポシティも行ったことないんですか。」
と言われるとなんだか流行に取り残されているようで少々尺に触る。
そこで仕事のついでにちょっとだけ見学してみようと立ち寄ったのだった。
そもそもCNNカフェなんてものがここにあるという認識はなかった。
トイレの入口近くの求人コーナーをたまたま見かけると、そこには他の様々なテナントと一緒に「CNNカフェ」のアルバイト募集広告も貼りだされていたのだ。
「ほ~CNNカフェなんてのがあるんや」
せっかくここまでやって来たのだから、こういう他では見たことのない場所に行こうということになった。
求人票は広告にもなることに初めて気づいたのだった。
そのCNNカフェなるもの。
一体どこにあるのか皆目検討がつかない。
こう広いところを歩いていて目的の場所がわからないのはよくあることだ。
iPhoneで検索してみても「エキスポシティ内」ということはわかっても、その中のどこにあるのかは表示されない。
エキスポシティのWEBページでも詳細な位置は明記されておらずはたまた困ったのであった。
それにしてもネットで検索したらすぐに場所が特定できるようなシステムを組めないのだろうか。
あれやこれやと検討をつけて歩いていると、やっと案内マップを置いている場所を見つけてチェックをすると、なんと外にあるではないか。
エキスポシティの建物内、詳しく述べるとららぽーとの中ではなく外の別の施設の中にあったのだ。
これではわからない。
延々歩くこと20分。
やっとのことで見つけたCNNカフェは中に設置されているモニターでCNNのニュースが放送されていること以外はいたって普通のカフェなのであった。
メニューも普通。
世界の最新情報が入手できる場所かと思うとそうでもない。
珍しいのはいたるところにCNNのロゴがあることだった。
ということでせっかく来たのだから普通のコーヒーを飲むのは惜しいと思い、オリジナルのスムージーを飲んでみた。
これもまた、普通のスムージーなのであった。
なお、ららぽーとはある一定以上の金額の買い物をしなければ駐車場がタダにならない。
スムージだけ飲んだ私は駐車料金を支払い釈然としない気持ちでエキスポシティを後にしたのであった。
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