<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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今朝からのニュースによると近々に1万円、5千円、千円の紙幣のデザインがわかるという。

「なんで明治とか大正とか昔のひとばっかりなん?昭和の人でもすごい人おるんちゃうの?」

と福沢諭吉の1万円札しか知らない世代の娘が訊いたので、

「いや、歴史上の著名人をあているということもあるが、それよりも偽装しにくい『顔』が選ばれるって前に聞いたことがある」

と答えた。

「偽造しにくい顔?」
「そう。真似して描きにくい顔やね。へのへのもへじやったらあかんワケや」
「へー」

我々昭和世代には1万円札といえば聖徳太子であったわけだが、あの法隆寺に保管されている唐本御影が選ばれたのは真似をするのが難しい図柄だという。
もちろん聖徳太子は日本史上の偉人で高貴な方でもあるわけで最高額面に描かれる肖像のモデルとしてはぴったりだったわけだ。
もちろん千円の伊藤博文もホクロがあったりひげをはやしていたり、5百円の岩倉具視の何か苦いものでも噛み潰したんではないかというような小難しい顔も、へんちょこりんなヒゲを生やしている百円札の板垣退助も非常に覚えやすいが描きにくそうなかおなのであった。

今度新しく紙幣に採用されるのは1万円が渋沢栄一、5千円が津田梅子、千円が北里柴三郎ということなのだが、関西人の私からすると渋沢栄一を選ぶのであれば五代友厚を選んでいただきたいところであるし、津田梅子な楠本いね、北里柴三郎なら華岡青洲ぐらいを選んでいただきたいところなのであった。
五代友厚は初代大阪商工会議所会頭で渋沢栄一がキリンビールを作ったのであれば五代はアサヒビールを作った。
津田梅子が女性初の海外留学女学生で教育者ということであれば楠本イネはドイツ人シーボルトを父に持つ日本初の女性西洋医学者である。
また北里柴三郎が細菌学の父であるのなら華岡青洲は世界初の麻酔開発者。

ともかく大阪万博の頃に新札が登場するわけで、なんだか世の中活気ある方向へ向かっているような風を感じるのは私だけだろうか。
元号変わってお金も変わる。

ちなみに2千円札は変更されないということだが、

「そんなん見たこと無い」

というのが、私の娘の一言なのであった。

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