秋祭り本たけなわ。
長い新型コロナのトンネルを抜けた各町は祭りだワッショイ!と盛り上がっている様相だ。
先日、だんじり祭りで有名な岸和田の祭りを見物してきた。
人出と屋台の数はコロナ前の8割といったところだろうが、大いに賑わっていた。
そりゃそうである。
祭りにすべてを捧げている地域だけにあって新型コロナは街の繁栄にも大きくマイナスに作用していたのだ。
ところで、祭り。
私のカミさんが以前、こんなことを言っていた。
「祭りは参加しないと意味がない」
どこかで聞いたことのあるようなセリフだが、見ているだけではつまらない。
実際に自分も参加して体をつかわなければ「オモロない!」。
ということなのだ。
だんじり祭り、天神祭、祇園祭など関西にも大きな伝統的な祭りが散見する。
メディアでもその都度大きく取り上げられて全国的にも有名で、観光客が数十万人単位でやってくる。
したがって見物するだけでも価値がある、と言いたいところだが、やはり祭りは参加して初めてエキサイティングなものへと進化するのだ。
私の生まれた堺市の団地は昭和30年代に今のURによって開発された地域なのであ〜る。
したがって当時の昭和一桁生まれの若い世代を中心に新しいものを好む人たちのニュータウンになったのだが、反面新しいだけに祭りの文化も地蔵盆の文化も青年団も氏子衆もなかった。
あるのは自治会と子供会ぐらいでイベントと言えば盆踊りぐらいなのであった。
このため祭りといえば周辺の旧村落で開催される祭りが中心で畢竟見る側オンリーということになる。
参加することはままない。
それが参加することになったのは結婚して今の地域に引っ越してきてからだった。
今住んでいる町がだんじりを持っていて祭りとなると花代を出し、子供が綱を引っ張るとなると後ろを走る、というようなことになった。
有名な岸和田のだんじり祭に限らず、この祭りはやたらと走り回るのが特徴だ。
若い子たちがだんじりを引っ張り家族友人がその後ろを走る。
一日に走る距離はハーフマラソンより長く、日頃運動しないでいきなり参加すると大変なことになる。
二日走るとフルマラソンの距離より長くなるので、初めて参加した時、私は祭りの翌日に整形外科で見てもらわざるとえなくなったことが忘れることのできない記憶となっている。
それほどにハードだ。
だからといってヘトヘトになって酒のんで、いいもの食って、コケたりなんだかんだしているのが非日常で非常に面白いのも事実だ。
この非日常体験は見ているだけではその2割も楽しめないだろう。
参加して初めてフルに楽しめる。
カミさんのつぶやきは、こういうことを指しているに違いない。
今年の秋祭り。
新型コロナ明けの秋祭り。
見るだけではなく、参加することが大切だ。