<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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期待していなかっただけに結構面白く感じたのはNHK大河ドラマ「べらぼう」。

前々回の「どうする家康」はビデオゲーム。
前回の「光る君へ」は平安コスプレ現代劇。
で今回は、と期待せずに見てみたら「マンガ」なのであった。

大河をマンガに。
これはある意味おもしろい。
もう大河ドラマは大河とは言わずに単に「大型テレビシーズ」と言ったほうがしっくりくるように思う。
内容が軽いので。

ともかく大掛かりだが、軽い。
ナレーションの綾瀬はるかに重みがなく、まるで風邪薬のCMのナレーション。
しかも狐になって登場してもケバいだけで可愛さはない。
当然「かわいい」という年齢でもないわけだから、もっと違う登場の仕方もあったかもしれないが、そこはマンガと割り切れば見れないこともなかった。

軽いが出演者は軽くない。

田沼意次演じるのは渡辺謙。
松平武元演じる石坂浩二。

この二人は大河ドラマの重鎮で渡辺謙といえば伊達政宗。
石坂浩二といえば柳沢吉保が印象深い。

さらに何故か登場する長谷川平蔵に中村隼人。

この中村隼人版鬼平は不良の頃、つまり「本所の鉄」のころを演じているのだが、これがなかなかいい。

平賀源内の安田顕も妙な雰囲気が十二分に漂っていて印象深い。

花魁演じる小芝風花も「あきない世傳 金と銀」の幸とは正反対でこれも見逃せない。
この正反対はちょうど龍馬伝のときに香川照之が演じていた岩崎弥太郎と「坂の上の雲」の正岡子規ほどの演技のギャップがあって面白いのだ。

ともかく鬼平はでるわ、平賀源内がでるわで、知っている歴史キャラ総出演で面白い。
当然蔦屋が主人公なのできっと歌川広重や葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴なんかも登場するのだろう。

まさにマンガ的魅力。

で、最も意外だったのは主演の横浜流星。
ちょんまげが似合い、チャキチャキとしたキャラクターが非常に上手い。

2話まで見て飽きないドラマなのだ。
正直、珍しい。



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