よっちゃん農場のドタバタ日記

「よっちゃん農場」の日常。
 ~いち農家から小さなブランド作りの奮闘記~~

三人寄れば文殊の知恵!?

2011年02月28日 | Weblog


30戸ほどの我が集落。
その中の、親父のいつもの呑み友達がやって来た。


三人会。
右が親父…「ケイちゃん」63才…一度定年したものの非常勤で勤め続け、今月末40年あまりのコンクリ会社退職。
真ん中は親父の同級生「イサムちゃん」63才…仕事は鉄筋工。趣味の民謡がすばらしい。
左が会長「タンコちゃん」70才…手が回るだけJAS米ササニシキを栽培。
               若い頃都会から戻った発想力で集落を盛り上げたいと願う。


実は…
昨日も呑んだため、かなり疲れ気味の3人。。。
が、何か行事があると「二次会」よろしくだいたい集まって締めに呑まねば済まない三人。

この日は偶然にも家に居てしまった為
イサムちゃんの
「なんだや、たまに一緒に呑むべっちゃ!」
の一言で、私も混ぜてもらう事に。

ほどなくいつものように、時事ネタ、集落ネタ、政治ネタ…と続き、農業、TPP等に話題が移る。

すると、タンコちゃんは最近話題のGOPAN(ゴパン)を注文し、
いつ届くかと待っているところらしい。
先日、テレビで米の消費拡大に米粉を積極的に提案している地域の特集を見て、
注文したとの事。
曰く「これでパンを作って、米の可能性を広げたい!」。

いつもは農協などへの意見合戦になるところ、今回は違う。。

では、農家としてこれからどうするか?という話題になり、
おもむろにイサムちゃんが私に話しを振る。

私の思うところとして…、今の私が直面している事を話す。

 親父世代の人たちは、JAや市場出荷を柱として農業をやって来た。
 けれど、ちがう流通として今は直売所など、消費者に近い「自分の店」が出来てきた。
 が!
 実際、生産者と消費者の距離は縮まったろうか? 否。
 出荷場所が変わっただけで、直接販売する機会はなく、生産者、消費者どちらも、
 報道やらなんやらを介してそれぞれの主張を言っているだけではないか!?
 地味だけれど、私は催事やらの対面販売の機会を通して感じるのは、
 農業も商業。
 自分がお客さんに責任もたないと、これからはないのではないか?


するとタンコ会長が
 「んだんだ! んだがら俺はこれ(GOPAN)でパン作っからヒロちゃん(私)食べにおないん!」

私「俺も食う! だげっと、売るのであれば、そういう機会を少しずつもって、
  なんでGOPANを買ったが…から、みんなの想いをしゃべって、商品も人柄も知ってもらう事、
  それが今後の消費拡大につながっていくんでねーの?
  お客さんもそのつながる機会が欲しいんだってば!」

というと、

イサムちゃん「よしっ!ヒロユキくん! イベントだ!俺、唄うがら!協力する!」



私「んで、イサムちゃん! タンコ会長の米作りを民謡にしてけらいん!」


…これが、形になったら本当に面白いと思った。
地元だけでもいい。改まったモノでなく。
仕事が農業だからでなく、
生業だからこその本音トークが、自然に広がる土壌が欲しい。

認証とか、ラベル表示が信用だと勘違いしてしまっている世の中で、
ホントに大事な交流が、今どれだけあるだろう。

我々だけではなく、世代は違えど考えるポイントは一緒なんだと思えた夜。