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Pretenderの備忘録

コースト・オブ・ユートピア

2009-09-22 22:51:31 | 芝居・ミュージカル・バレエ
コースト・オブ・ユートピア
ユートピアの岸へ
Ⅰ部 船出
Ⅱ部 難破
Ⅲ部 漂着

阿部寛 アレクサンドル・ゲルツェン(思想家)
勝村政信 ミハイル・バクーニン(バクーニン家の長男。革命家)
石丸幹二 ニコライ・オガリョーフ(詩人、ジャーナリスト)
池内博之 ヴィッサリオン・ベリンスキー(文芸批評家)
別所哲也 イワン・ツルゲーネフ(作家)
長谷川博己 ニコライ・スタンケーヴィチ(哲学者)

紺野まひる リュボーフィ(バクーニン家の長女)
京野ことみ ヴァレンカ(バクーニン家の次女)
美波 タチヤーナ(バクーニン家の三女)
高橋真唯 アレクサンドラ(バクーニン家の四女)
佐藤江梨子 ナタリー・バイエル(バイエル夫人の娘)

水野美紀 ナタリー・ゲルツェン(ゲルツェンの妻)
栗山千明 ナターシャ・オガリョーフ(オガリョーフの妻)
とよた真帆 エマ・ヘルヴェーク(ヘルヴェークの妻)

大森博史 ニコライ・ポレヴォーイ(「テレグラフ」誌の編集長)
松尾敏伸 ゲオルク・ヘルヴェーク(急進派のドイツ人詩人)
大石継太 ニコライ・サゾーノフ(ゲルツェンのサークル)
横田栄司 ニコライ・ケッチェル(ゲルツェンのサークル)

銀粉蝶 バイエル夫人/マダム・ハーグ(ゲルツェンの母親)
毬谷友子 メアリー・サザーランド(オガリョーフの愛人)
瑳川哲朗 アレクサンドル・バクーニン(バクーニン家の家長)
麻実れい ヴァルヴァーラ(アレクサンドルの妻)

12時にスタートして終了が22時20分頃。。。
各部が3時間程度。
役者の皆さんは健闘で、ご苦労様ですという感じです。
ただ、いまひとつ、なぜこの作品というのがよくわかりません。
そういう意味では米国で受けたというのも不思議です。
米国で観てみたかったなと思います。

19世紀のロシアの自由化、革命を目指した人々の歴史。1848年から68年くらいまでですから、ヨーロッパ史では面白いところで、高校時代にわくわくして世界史を学んだところです。その後、舞台となる、ロシア、フランス、ロンドンも旅行で訪ねているので、なんとなくイメージはある。
それがロシアで受けたのはわかる。ロシアでもこの作品をかけるのは賭けだったようですが。
アメリカでというのはとても不思議。
それが日本でというのも。観客は確かに老若男女がいました。若者だけよりも当時の歴史を知っていた観客が多いと思います。60前後の男性を随分見かけました。でも、馴染みがある世界ではないでしょう。
役者さんもどの程度当時のことがイメージできて役作りをしているのかというのもあります。
大河ドラマとして考えるとわからないこともないけど、ドラマチックな見せ場がない。
主人公も、プログラムに蜷川さんが書いていましたが、山口昌男の敗者の精神史、挫折の昭和史みたいな感じですね。
通して10時間以上、場面展開は多いけど、動きのない、哲学、政治用語が続くせりふ劇。時々、不倫等が散りばめられ。。。

舞台を中央に持ってきて、スクリーンで場面展開。基本的に透けて見える。
いつ、どこかというのだけ、別途電光掲示板に出る。めまぐるしく場面が変わる。
翻訳劇の限界、みたいなもの、ちょっと感じて。これなら、日本に移し変えて、主題を明確にしたほうがいいという考え方もありえる。

隣の男性が、太っていて、汗臭くて、ちょっとめげました。

役者が一生懸命やっていた長い芝居に付き合った充実感みたいなものと、主題がはっきりしないもやもや感というところでしょうか。
コメント
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