惨事から巨万の利益を生み出すウォール街の覇者たち スコット・パタースン著 東洋経済2024
ウォールストリートジャーナルの記者による書。主として、ベルカーブに収まらない事象が起きたときに、儲かるような戦略を提示したクオンツトレーダーの話で、彼らの苦闘や、顧客の判断ミス等々の事例がある。後半で、パンデミックや気候変動等に触れられるが、焦点がぼけてしまう嫌いもある。これについては、別途きちんと論じる本を書くべきだろうと思った。
いずれにしても、昔から思っていることだが、ウォールストリートジャーナルに限らず、欧米の新聞記者は、ジャーナリストとしてきちんとしていて立派な本を書いていると思うが、日本では書籍はあるが。。。というレベルで非常に残念。新聞社を辞めて独立した人の一部に優れたドキュメントを書いている人がいるが、ほんの数名だ。