・「きちんと生きている人がやっぱり強い。」内海実著 (河出書房新書)
・今日はこんな書き出しからはじめましょう。「人に温かい人、自分に厳しい人、人や物事に対して謙虚で、礼儀正しい人、そして損得の物差しだけで生きない人、こんな人を他人は放っておかない」という帯を持っている新書を読んでおりました。今日のスポーツジムで。自転車を30分こいでいたら読了してしまったのですが。
・この書籍はなかなかの良書。ただし、内容はビジネスマン向け。エッセンスをざっと読むだけで参考になりました。
・「自分の力を誇示しない人」・・・・・この書き出しも良かった。この反対の自分の実績や実力を誇示する輩は掃いて捨てるほどいます。本当に嘲笑されているのに全く気がつかないのであります。哀れになります。どうか、こんな人間になっていただきたくないものであります。確かに、世間には「オレが、オレが」という自己主張の人が多いものであります。最近の新聞を見てもそれは言えます。失敗は部下のモノ、成功はオレのモノという輩。
・「貧乏くじはやがて大きな福になる」 この書き出しもいい。あえて損する、成功は他人に譲ることで、天に徳を積むことになります。焦ることはないのであります。天は見ていますぞ。
・「人を踏み台にするのは外道のやること」 これもいいですなぁ。人間は踏み台にするような存在ではありません。そういう人間観を持っていたら即刻修正することです。
・「誠実な人はやっぱり強い」 この文もいいです。誰にでも腰の低い人は、偉そうに人を見下す人よりも、人に押し立てられるのだそうです。(^_^)3 フムフム。)確かにそうです。そういう人をいくらでも見てきましたから。
・「人に感謝して生きる人 オレ流を押し通す人」 ここにもぎっくりしました。感謝というのは「ありがとう」といかに言えるかということでもあります。周囲に他人がいてくれるから、現在の自分があるんです。感謝はすべての母でもあります。これは実に愚生の人生観でもあります。反対にオレ流を通す人は、ただ単に我が儘であると言うべきでありましょう。それでいいのかとお伺いしてみたいものであります。
・「すみません」 を言えない勘違い半端エリート人間。エリートであるが故の悲劇でありましょう。エリートは、組織に入ってすぐは、半年くらいはそのまま通用するのだそうです。しかし、そんなに甘くはないのも世間。上司の評価が悪かった場合、エリートほど豹変するのだそうですよ。高い評価が欲しくてしゃかりきになるのだそうです。もっとも、エリートという概念規定も、基盤が何かでずいぶん違うということだそうです。大学教授になるのにも、学部からT大学を出ていないとなかなか成功しない世界であるのだそうですね。愚生には雲の上の世界で、まったく無関係でありますが。
・「人を思いやれる人は、人に愛される」 名言であります。これぞ名言。たいしたものであります。この本は。愛して欲しいという他人への要求だけでは、いけないということなのでしょうか。能動的な、人を思いやれることが、西洋社会でいうところの「愛」であるような気がします。マザーテレサはまさにそういう方であったのかもしれません。
・「明るく前向きな人は、人に好かれる」 前向きな人というのは、一生懸命であります。やっぱり強い。ストレスから逃げないから、ポジティブに生きられる。だから、人も集まってくる。自分も相手も肯定できるから、すばらしい人生を送ることができる。前進・前進・また前進であります。
・「潔い人は強い」 これでしょう、これ。いつでも自分にけじめをつけられるから潔いんです。柔軟で芯がぶれていないから、人に信頼されるんです。反対に、節度と礼儀を忘れるから友人がいなくなってしまうのです。古武士のような人間でありたいと思っています。
・結局、基盤は教育であります。きちんと育てられた人ほど、人とうまくやれるのであります。そうでないと、上から目線で、荒い言葉をつかって、人を罵倒するような人間に育ってしまうのであります。関係性を考慮できないのであります。そういう人間と話すだけ、時間の無駄であります。関係性というのは社会性でもあります。結局社会的な存在であるわたくしたち人類は、人間関係の中で育てられていくのでありましょう。
・孤高の生き方もいいんです。なにも否定はしません。しかしながら、わたくしたちは、社会的な存在でもあります。ちょっとだけでもいいですから、それを思い出してほしいものであります。
・そういうことであります。今日はなかなか参考になりました。