ボキの惚け会話・・・枯れることもまた良いものである。老夫婦はこうありたいものであるが、なかなか難しいのだろうなぁ。途中で死んじゃう可能性もかなり高いから。惚けても、高齢になるまで生きていたいもんです。
朝起きたら「おはようございます」となる。
そしてリビングに降りていって、「あれ?こんなに早く」となる。知らない女性がいたのである
さらにある。
「今日はいつご出勤なされたのですか」と聞く。介護の人かもしれないとふと思ったからである。
もっとある。
「あのぉ~~」
「昨日も伺ったのですが、お名前はなんでしたっけ?」と聞く。
「はいはい、わたしは、旧姓***といいます」
「下のお名前は?」ともう一度伺う。
「・・・子です」
「なんだか亡くなった女房にそっくりな顔と名前ですねぇ」
「はいはい、それでは今朝の料理は卵焼きと野菜サラダを作りましたから、食べましょうね」
「あれ・・一緒に食ってくださるのですか?」
「はいはい」
「ありがとうございます」
「いいえ、どういたしまして」
「いやぁ・・・・死んだ女房も料理が上手でしたからねぇ」
「はいはい」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
食後の会話はこうである。
「それではごちそうさまでした」(ボキ)
「おそまつさまでございます」
「ところで、他の家には行かれないのですか?」
「今日は、一日こちらの家で働かせていただきます」
「ありゃ、うれしい」
「そうですか、そんなにうれしいですか」
「もちろんですよ、じゃぁ、今晩も泊まっていただけるのですね?」
「はいはい」
「それじゃぁ、ボキがお風呂を沸かしておきましょう」
「はいはい」
「ああああああああ、食後の眠気が襲ってきた」
「どうぞ、二階のベッドで(=゜ω゜)ノくださいな」
「ご親切にどうもありがとうございます」
良い会話ですなぁ。
こんな風に老いていきたいです。枯れると、こうなるだろうけど。もうなってるってか。
わはははっはははっはははっははっはははは。