野菜ソムリエPro. AndyのBlog

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1番目は河童にプレゼント その2。

2011年06月02日 21時00分00秒 | 野菜&果物
河童へプレゼントの話の続きです。

今度はキュウリの立場に立って(?)考察してみました。

キュウリの1番果は、
株が十分成長していないときにつけた実です。
端的に言うと、大人でないときに実った実です。
その為、子孫本能に力が入っていません。

1番果を仮に収穫せずに置いておくと、
1番果に栄養が流れてしまい、
株は十分成長しません。

また、1番果から
とれるタネはいいものが出来ません。
自家採種して、翌年そのタネを播いても、
まともに育ちません。

1番果ができるということは、
これからキュウリにとって長い正念場、クライマックスなわけです。
これから長い期間にわたり、雨にさらされながら、風にさらされながら、
沢山実をつけていきます。

言い換えれば、1番果ができるということは、
80%の確率でこれから実をつけてくれることのバロメーター
でもあります。

一般的に窒素が多すぎると
1番果がならず、いつまで経っても実が出来ない、
いわゆる「つるぼけ」になります。
キュウリはまだしも、スイカやメロンの場合それが顕著です。

川に流して河童にプレゼント。
自然への感謝としての河童への合図でもあるでしょう。

そして、お天道様に
「ええキュウリが獲れますように…」
「キュウリが無事に育ちますように…」という、
農家さんの切実な(?)願いでもあるのでしょう。

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1番目は河童にプレゼント。

2011年06月02日 20時07分09秒 | 野菜&果物
先日、ボクは夏野菜の手入れをしていたら、
隣のおばちゃんが、
「あんたとこのキュウリ出来た(実った)か?」
と、尋ねてくれました。

このおばちゃん、御歳80歳を過ぎます。
未だに現役!スクーターで街を走ってます。

快く、畑においでということで、キュウリを見せてもらいました。

ここのおばちゃんが育てているキュウリ。
4月の第2週に苗を定植したため、
既に実がついていました。

一番下の節に実がなっていて、それが
地面に横たわっていましたし、
いびつな形をしていたので、
1番果(一番最初に出来た実)だと分かりました。

1箇所に複数の雌花がついていたことと、
かなり下の節から実がなっていたので、
節なり系の品種と思います。

そのおばちゃんのキュウリ、5~6本ほどなってました。

そして収穫。

すると、そのうちの形の悪い2本を、近くを流れる川にキュウリを投げました。

そして
「これな、1番果やねん。河童さんにあげようと思うてな。
(キュウリが)『もう獲れるで~!』って(いう合図や)。」

ちょっと宗教的な話のようですいませんが、
これは、自然への感謝をあらわしていると思います。

河童は、キュウリが好物なのは皆さんもご存知ですね。
川に一番最初に出来たキュウリを流すことで、
河童に「キュウリの旬が来ましたよ~!」っていう
メッセージを流すことでもあると思います。

全く事情を知らずにキュウリを川に投げているのを見ると、
ビックリするでしょう。

参考までに、ボクの地元では例えば初収穫の野菜&果物を、
仏壇に供えるところが多いです。

偉そうなことを言ってすいませんが、
私達は一番最初に出来たものをすぐに手に入れたくなります。

その時は欲求を満たしたことになるかもしれません。

でも、長い目で見たときは、どうでしょうか?

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