ビバさんのさんぽ道

みやこの建物、お庭、お花、あれもこれも見てみたいと欲張りビバさんがでかけます

グランサンクタス淀屋橋

2015-11-01 00:27:25 | 建物(大阪府)


建物が気に入って写真を撮って帰りましたが、その位置(大阪市中央区今橋3-2-2)から名前を調べると、「グランサンクタス淀屋橋」。って?何かと思ったら、以前には(1968年から)「八木通商」という繊維商社の本社屋だったのです。

元々は大阪農工銀行の建物。1917(大正6)年、 辰野金吾の大阪事務所が設計を担当し、赤レンガのデザインでしたが、前面道路の拡幅に伴い、1929(昭和4)年に國枝博という建築家の改修によって、道路側の壁面はアラベスク文様や唐草文様のイスラム様式のテラコッタタイルで覆われ、辰野の作風とはまったく異なる建築に変わりました。

八木通商の建物を2010年頃に不動産会社が取得してマンションに建て替えるにあたり、コストはかかるものの外壁保存によっ て行うことに。大阪市船場地区の建築制限上、外壁の位置を現状より奥に後退しなければならないという問題が立ち塞がりました。そこで内側と3階部分を解体した後、L字型に残った全長30m、重さ600トンの外壁を水平移動させる曳家工法という難工事を実施。その完了後、内側に地上13階、地下1階建てのマンションを建設し、2013(平成25)年に完成しました。 



新旧のデザインがあまり違和感なく見えるのは、色が統一されていること、開口部を縦長に統一したことによります。



大がかりな工事を行って、テラコッタタイルの外壁がそのまま残されて、とにかくよかったです。

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高麗橋野村ビルディング

2015-11-01 00:26:20 | 建物(大阪府)
生駒ビルヂング から堺筋を3筋上がると高麗橋通りの角に現れる「高麗橋野村ビルディング」。

大阪市中央区高麗橋2丁目1。
1927年築。設計は安井武雄、大林組施工、当時としてはまだ珍しかった 鉄筋鉄骨コンクリート造。戦前は地上は6階まででしたが、戦後に7階が増築されたそうです。 
東南角のカーブが特徴的、外壁のテラコッタの装飾に温かみを感じます。
1階は喫茶店、上階はオフィスが入っています。 



何度見ても気になる建物です。







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生駒ビルヂング 2015

2015-11-01 00:25:18 | 建物(大阪府)
船場ビルディングから東へ3筋で堺筋通りに着き、北に1筋上がると、生駒ビルヂングがあります。



大阪市中央区平野町2-2-12。
1930(昭和5)年建築のアールデコ様式。
宗(そう)建築事務所(大倉三郎、脇永一雄)の設計です。
国の登録有形文化財。






生駒時計店は明治3年淀屋橋筋で操業し、1923年「株式会社生駒商店」に、1954年に「生駒時計店」に社名を変更しました。建物は2002年に改装して、レンタルオフィス、貸し会議室などとして活用されています。


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船場ビルディング

2015-11-01 00:23:53 | 建物(大阪府)
綿業会館から三休橋通りを北へ2筋上がり、淡路町通りを東へ行くと、北側にあります。地下鉄堺筋線・京阪「北浜」駅、または地下鉄御堂筋線・京阪「淀屋橋」駅、地下鉄御堂筋線「本町」駅からいずれも徒歩7分 。

大阪市区淡路町2-5-8
1925(大正14)年築。設計は村上徹一
耐震耐火鉄筋コンクリート、レンガ工法 。
登録有形文化財。


地下1層、地上4階、塔屋1層の住宅兼事務所ビル。外観はタイル張オフィスビルの意匠ですが、内部中央に細長いパティオ風の中庭を設けて吹き抜けとし、その周囲に回廊を巡らす特色ある造りになっています。


・営業時間  平日7:00~19:30、土曜日は17:30まで
・休日  日曜・祝日

見学には事前連絡が必要ですが、10月31日と11月1日は「生きた建築ミュージアム・フェスティバル大阪」の企画で各5回、見学することができました。


中央入口から入ると、エントランスの奥に細長い中庭があり、木レンガが敷かれています。問屋街として発展した船場という土地柄に合わせて、トラックや荷馬車などを引き込むのに便利な機能性を重んじた設計でした。

バブル崩壊後には空室も目立ち、取り壊されようとしていましたが、1998年二見恵美子氏の働きかけによって改装 し、通り沿い店舗のテントやドア、回廊に面した部屋の看板などの統一を図り、中庭には植栽やベンチを配置、屋上緑化も施しました。竣工当時のモダンさを取り戻すだけではなく、中庭に緩やかに注ぐ光や風を感じられる豊かな空間へと生まれ変わり、現在では建築・デザイン事務所やギャラリーなど多彩なテナントが入居しています。







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綿業会館

2015-11-01 00:22:23 | 建物(大阪府)
近代大阪の発展を支えた紡績業、繊維問屋が集まって栄えた船場の栄華を今に伝える街のシンボルが「綿業会館」です。
当初は繊維業界の発展と懇親を目的としていましたが、現在では繊維以外の各業界にも門戸を開放している会員制のビジネス倶楽部の会館です。 

大阪市中央区備後町2-5-8。輸出繊維会館から備後町通りを東へ2筋目、三休橋通りに沿って建っています。
1931(昭和6)年築。設計は渡辺節設計事務所、ヘッドドラフトマンには村野藤吾が参画しました。本館は地上7階、地下1階 。豪華さ重厚さは昭和初期の名建築として高く評価されており、平成15年に重要文化財の指定を受けました。 










館内見学が毎月第4土曜日に開催されているそうなので、一度は見に行ってみたいものです。

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輸出繊維会館

2015-11-01 00:19:14 | 建物(大阪府)
大阪の繊維輸出業界が隆盛の時代に生まれた会館。

大阪市中央区備後町3-4-9 。大阪メトロ御堂筋線本町駅から 徒歩2分 
1960(昭和35)年築。鉄骨鉄筋コンクリート造。設計は村野藤吾。


外壁は疑似石貼り風で、窓のコーナーが丸みを帯びているのが特徴。 
鉄筋コンクリ-ト造り、地下3階 地上8階建て、塔屋付。



大阪を拠点に数多くの名作を設計した建築家・村野藤吾の設計。といっても、外観は一見派手さのないビルで、思わず通り過ぎてしまいそう。し かし、内部の壁画は堂本印象によるもので、モザイク・ガラス製。優美な階段の曲線も見物で、NHK「美の壺」に出たそうですが、見学は予約していなかったので、見ることができませんでした。 


2020年現在は貸しビルになっています。
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高島屋大阪店(南海ビル)

2015-11-01 00:17:58 | 建物(大阪府)
高島屋東別館から西北に向かって歩いて10分程で、高島屋大阪店があります。

大阪市中央区難波5丁目1-5
南海電気鉄道難波駅に併設された 南海ビルディングとして、久野節建築事務所の設計、大林組の施工で、1932年に竣工しました。1972年から1980年にかけて行われた改装工事によって駅舎は南側に移動し、現在は高島屋大阪店のみとなっています。 
2011年1月に国の登録有形文化財に登録されました。


乳白色のテラコッタタイルによるコリント様式です。



建物の角が大きな曲線を描いているのが特徴です。






「南海なんば駅」という看板が出ています。


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高島屋大阪店東別館

2015-11-01 00:16:48 | 建物(大阪府)
大丸心斎橋店の次に高島屋大阪店の東別館に行きました。



大阪市浪速区日本橋3丁目5-25。大阪メトロ「日本橋駅」より徒歩約8分、堺筋に面して立っています。
1928(昭和3)年から1937(昭和12)年にかけて松坂屋大阪店として完成しましたが、1966(昭和41)年、松坂屋の天満橋への移転に伴って建物は高島屋に譲渡されました。 7階建て。設計は鈴木禎次。
2019年、高島屋東別館は国の有形文化財として登録されました 。


ルネッサンス様式の外観。堺筋に沿って続くアーケード上の11連アーチがシンボリックです。



上層部の小アーチと下層部の大アーチで三層構造になっています。



細かなテラコッタの装飾が施されています。


アーケード内部。床のモザイク・タイルはアールデコ・スタイル。 



入口上部。



入り口待合室の照明。 


3階に髙島屋史料館 があり、この期間、展示解説がされていました。
高島屋は1831(天保2)年に京都で呉服商を開業し、美術染織品や室内装飾にも力を注ぎました。長年の間収集した多くの史料、絵画・工芸・服飾などの美術作品を1970年から史料館として公開しています。国宝玉虫厨子の模造、平櫛田中の大黒天彫刻などが常設展示されています。

開館:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:火・水曜日/展示替期間/年末・年始


難波の高島屋大阪店の東別館として、長く高島屋の事務所として使われていましたが、2020年1月から「シタディーンなんば大阪」という名前の外国人向け長期滞在型のホテルになっています。

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大丸心斎橋店

2015-11-01 00:15:36 | 建物(大阪府)
2015年10月31日と11月1日に「生きた建築ミュージアム・フェスティバル大阪2015」という企画があったので、2日とも出かけました。


大阪市中央区心斎橋一丁目7-1
京阪淀屋橋駅から御堂筋線で心斎橋駅(南改札口)より地下道で直結、表側は御堂筋に、裏側は心斎橋筋に面しています。

本館は全面改装のため、2015年12月31日から休館し、 2019年9月にリニューアル再開したので、建て替えられる前に見ておかなくてはと、2015年10月31日に出かけました。

1717年に京都で創業した大丸呉服店が、心斎橋の地に店舗を構えたのは1726年。明治に入って1918年、建築家ウイリアム・メレル・ヴォーリズによってゴシック様式の近代的な4階建の店舗が建てられました。ヴォーリズにとって商業建築はこれが初めてでしたが、1920年に火事で焼失してしまい、引き続きヴォーリズによって、1922年から1933年まで10年以上かけて、耐火耐震の鉄筋コンクリートで再建されたものが現在の建物です。大丸の構造設計は通天閣を設計した、内藤多仲が担当しています。地下3階、地上8階、塔屋5階。



御堂筋側の外観はネオ・ゴシック様式に基づくアール・デコ調で、落ち着いた印象です。北端上層に水晶塔があります。
(改修後の新本館は10階建て、7階までの外観は元のままで、水晶塔も残されています) 
















雪の結晶のような正面玄関廻りのデザイン。



御堂筋側玄関ホールの天井。




心斎橋筋側の正面玄関アーチには、テラコッタでつくられた大丸のシンボルであるピーコック(孔雀)が飾られています。







複雑に上り降りする階段と踊り場。



屋上。



1933年頃の7階洋食堂の写真。


1階の天井装飾、エレベーターホール、ステンドグラスや大理石、レリーフなど、ヴォーリズ建築の華麗な装飾がそこここに残され、見事なものでしたが、買い物客もたくさんおられたので、内部の撮影は不可でした。


北隣に建つ大丸北館。

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