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子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

サッカーW杯南アフリカ大会NO.8:日本代表VSデンマーク代表【3:1】

2010年06月25日 06時24分41秒 | サッカーあれこれ
試合前には,まさかこんな展開になるとは思わなかった。デンマークのパスが,これまで日本がこなしてきた欧州のチームとの親善試合では見たこともないような速さと正確さでピッチを縦横無尽に駆け巡った最初の10分が過ぎた段階では,韓国がアルゼンチンに叩きのめされた試合が再現されるのか,とさえ思ってしまった。
しかし日本はそんな相手から3点を奪って,決勝トーナメント進出という「裏」の,そして「真」の目標を達成した。昨晩は「日韓大会のポジションから変わっていない」と書いてしまったが,訂正してお詫びしたい。日本の選手達のメンタリティは,明らかに成長していたのだった。

自由に動き回るトマソンに翻弄されながらも,マークを修正して対応し,トップからのこぼれ球を拾えなくてもじっと辛抱し,次第に落ち着きを取り戻していく様子からは,このチームがドイツ大会のオーストラリア戦やブラジル戦の時の「浮き足立った」チームとは,明らかに違う組織になっていることが伝わってきたが,直接のきっかけは,13分のプレーだったと思う。右サイドでボールを持った松井と,2列目から飛び出した長谷部の呼吸がピタリと合い,戦前の予想通りやや緩慢だった相手CBと左サイドバックの間をスルーパスが通って長谷部が決定的なシュートを放った瞬間,「日本は攻める」というメッセージが,敵味方全員に浸透したようだった。

それにしても,前半のFKは2本とも見事だった。力を抜いて無回転で真っ直ぐにファーを狙った本田も,かかりづらいと言われているカーブでファーを巻いた遠藤も,どちらも今大会の最高を競うレベルのFKだったと呼んでも間違いないだろう。
3点目をアシストした本田の切り返しも,ワールドクラスの切れ味だったが,それを呼び込んだ大久保のパスも見事だった。もっともフィニッシュのアイデアの無さは相変わらずだったけれども…。

2点のビハインドを負い,後半の早い段階から放り込みに頼ったデンマークの淡泊さはやや意外だったが,それを冷静に弾き返し続けたDF,特に闘莉王と阿部の頑張りは素晴らしかった。ラインを引かざるを得なくなった結果,本田が前線に一人残される形になったが,クリアボールを拾った本田が稼いだ時間は,総計でどのくらいになったであろうか。FWとしてくさびを受け,反転してシュートを放つ場面は少なかったとしても,ゲームの流れにあったシナリオを実践するという意味では,ワントップで凌いだ本田の粘りこそが,このゲームの肝だったかもしれない。

これで2大会振りの決勝トーナメント進出となったが,オランダが勝って日本はグループ2位になったことで,インターバルは1日増えた(中4日)。疲労の極にあると思われる日本に追い風は吹いている。
相手は伝統の堅守に加えて,今大会はバリエーション豊かな攻撃も披露しているパラグアイ。しかし,1位通過は間違いないと思われていたイタリアではなかったということ,そして親善試合で勝った経験があるということが,メンタル面でプラスの影響を与える可能性も考えられる。ここまで逆風に晒されていたチームが,3点を奪って格上のデンマークを粉砕したという自信と,「裏」の目標を達成したという余裕を背に,「表」の目標だったベスト4目指して,走り続けて欲しい。そして,今度こそ森本の勇姿を!


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