子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2017年J1リーグ第27節 札幌 VS 新潟【2:2】

2017年09月23日 23時00分30秒 | サッカーあれこれ
あまり考えたくないことだが,もしも残りの7試合で順位が逆転して,またもや1年でJ2に降格することになったとしたら,今日の試合が「あれが分水嶺だった」と長く語り継がれることになるだろう。
ク・ソンユンの目を覆うような怪我と退場,ラフプレーが多すぎたとは言え,試合終了までアグレッシブに足を止めずに戦いを挑んできたアルビレックスの選手たちのファイティング・スピリット,2対0から追い付かれるという身の毛のよだつような試合展開,そしてすべてを壊してしまった四方田監督の采配。語るべき材料がありすぎる試合となった第27節を,札幌のサポーターはいつまでも忘れないはずだ。

それにしてもシーズンの前半までにこんな展開を何回経験してきたことか。勝っている試合,イーブンの試合,どちらにせよ守り切ることで勝ち点を稼ぎに行った試合が,ことごとく裏目に出て失点を重ねて勝ち点を失ったことを,指揮官はすっかり忘れてしまったのだろうか。
試合後のインタビューで先制点をあげた早坂が「自分たちのミスだった」と語っていたが,明らかなミスは四方田監督の采配以外にはなかった。守りに決定的なウィークポイントを抱える札幌が,相手が攻勢に出てディフェンスラインがズルズルと下げられた時に修正する方法は,ボールを相手陣内に運んで相手を押し込むことしかないことは,あのドームにいた誰もが分かっていたはずだった。
にも拘わらず,ジェイを下げて稲本を入れることで,逆にボールを前に運べなくなった札幌がサンドバッグ状態になる事態を,指揮官はどう釈明するのだろうか。

それでも試合終了間際にヘイスが右サイドでボールを受けて入れたクロスに稲本が飛び込んできた時,昨年のセレッソ戦の劇的な決勝ゴールを思い出したのは私だけではなかったはずだ。しかしその再現はならず,札幌は一週間で立ち直るには深すぎる傷を負ってしまった。今の札幌の布陣で5バックの1トップではサッカーにならない,という明確な事実を,指揮官にしっかりと伝える人間がいない限り,降格圏への没落は次節にでも現実のものとなるだろう。
そうなれば,いつも通りただ一人J1レヴェルのプレーをやり通した兵藤と共に,今日も果敢な切り返しでドームを沸かせたチャナティップもチームを去ることだろう。最近あれこれとかまびすしいドームの経営を考えても,このタイミングでの降格は何としても回避して欲しい。そのために死にものぐるいで前を向いて走る覚悟を見せる選手が,上記二人以外に出てくることを切に祈る。


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