子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2012年五輪男子アジア地区予選 日本代表対マレーシア代表【4:0】

2012年02月23日 00時18分28秒 | サッカーあれこれ
得失点差がゼロで得点差1ながらも優位にいるシリアが,日本の試合の結果を知ってから自分たちの試合に臨めるという状況で,日本にかかったプレッシャーは相当のものがあっただろう。ピッチはでこぼこで柔らかく,ボールはスーパーボールのようにポンポン弾む。五輪出場の可能性を絶たれたにも拘らず,ホームのアドヴァンテージである観客の声援をそれなりに活かして最終ラインを固めるマレーシアに,核となるはずの清武や欧州組を欠いたまま,凡庸な攻撃を繰り返す日本。
大量点どころか,勝利も覚束ないのではと思い始めた前半35分,それでも何とか逆転突破の可能性をつなげてくれたのは,このイレブンの中で最も海外進出が近いと言われる酒井だった。

3点目となる原口へのクロスも含めて,結果を出した酒井,豊富な運動量で中盤を支えた山口,そして沈滞したチームのムードを変えた斎藤の3人が中心となって,日本は少なくともシリア戦に比べれば,ポゼッション重視の日本らしいサッカーをしたと言える。

しかも後半30分を残したところで4点リードというのは,ほぼ理想的な試合展開だった。このまま進んで,相手のプレスが弱まったところで選手交代が上手く機能すれば,あと2点は取れていた筈だった。
だが,行かなければならないところで,日本は明らかに失速した。

扇原が入って山村が入ったこと,杉本がフィットしなかったこと,マレーシアの足が止まったにも拘らず,前に出てこなくなったことで,かえって攻撃の糸口を見つけられなかった等々,理由は幾つか挙げられるが,最大の原因は何が何でもどん欲に点を取りにいくという姿勢がなかったことだろう。

ボールがサイドに出てもサポートに行く選手が足りないためにどうしても早めのクロスになる。しかし中の選手が少ない。
ボランチからトップにパスが通っても,そこからサイドに展開できない。
何としてもシリアを突き放すんだ,という気迫が微塵も感じられない今日のような淡白な攻撃で世界にチャレンジするのは,ちょっと無理かなという印象を受けた。

あと10数分後に始まるシリア戦。今日の日本チームがロンドンで活躍する姿を見られる可能性は限りなく低いだろうという悲観的な思いを抱きつつも,「中東の絆」も「中東の笛」もなく,バーレーンには死力を尽くして貰いたいが,どうなるだろうか。


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