折節の移り変わるこそ

季節の移ろいの中に、感じたままを一日一日。

大雨の夏至

2008年06月21日 20時08分07秒 | 夏至
               □ 梔子にも、雨は容赦なく降り続く。

◇ 入梅以降、どれだけ晴れの日があっただろう。
  雨の月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、今日も雨の土曜日で明日も雨の日曜日。
  さすがに庭でやりたいこともあるのに、これだけの雨ではどうしようもない。
  そう思ったら、眠気ばかりの週末、土曜日。

     
     □ アジサイ「アナベル」は、雨で倒れるから玄関先へ避難。

     
    □ ボタボタ降り落ちている雨、本当は紫陽花を撮りたいのに…。

     
    □ クレマチスがこれほど一度に開花したのは、初めてのこと。
      「マダム・バロン・ヴァイヤール」(Madame Baron Veillard)

     
      □ 額紫陽花は涼しげで、中にビーズが散りばめられて。

     
        □ この額紫陽花も、雨を歓迎しているかのよう。


◇ 話しかける相手もなし。
  パカラと遊んでも、あいつの方が先に飽きる。
  ブラームスの「交響曲第一番」を聴いたら、すぐに目が勝手に閉じてしまった。
  当たり前だが読まない本は最初から閉じたまま、ダラダラした土曜日になった。

     
         □ 一分も相手にしてくれないパカラ


◇ それでも、夕食を買わなければ(作る気、全くなし)…大雨の中、車を走らせた。
  鬱陶しさを少しでも紛らすため"Peter,Paul & Mary"の爽やかな歌、いっぱいに。
  すぐにカラオケ状態になるのは、いつものとおり、気持ちよくハモれる。

     
     □ スカボロフェア(Scarborough Fair/ER)の蕾の多いこと。

     
   □ ウィリアム・シェイクスピア2000(William Shakespeare 2000/ER)
     蕾をたくさん従えて、こんな雨の中を、また開花し始めた。


◇ 娘のところに行っている家内が「いわさきちひろ美術館」(下石神井)を訪れた。
  そう言ってきたが、子供たちの小さい頃のことを思い出したそうな。
  そう言えば、遠い昔の想い出の品が、そこかしこにある。。。

               
                  □ スパティフィラムは、娘より年上だったはず。

     
         □ 娘が小学生のとき、友達からの年賀状。
              (いわさきちひろさんの絵)

    
         (1986年)               (1987年)

      □ この頃まで、うちの年賀状はずっと「謄写版」だった…。  

     
        □ アパートに住んでいた頃、ドアの外に…紙粘土。
          息子、娘にも赤ちゃんのときがあったのが不思議。
          こんなんを創るのは、旦那さんにはまず無理。


(お知らせ)都合により最低2週間ほどお休みしなければなりません。
      次回は早くても、七夕の頃の更新になるはずです。
                                  (2008年6月24日記)
コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

6月19日は「桜桃忌」

2008年06月19日 21時34分19秒 | 芒種
          □ 華やかな色のはずが、雨の中、やや悲しげな百合。

        
                □ ニゲラがようやく咲いた。


◇ 昨日6月18日付の朝刊「天声人語」(朝日新聞)が目を引いた。
  四季折々の情感あふれる「生きとし生けるものへの」慈愛に満ちたもの、
  文学や芸術に関するものとなると、私は天声人語を読んでしまう。
  ついでにその英語版をネットで読む・・・が、概してたいへんむずかしい(単語)。
  しかし、プロのコラムニストの筆致に唸ってしまうことが多いのは事実である。
                                    (以下一部引用)

     ドクダミの花が土手を埋めていた。
     その人が「深くゆるゆると流れて」と書いた水面が、
     ヤツデやシュロの葉陰にのぞく。
     JR三鷹駅に近づくと、
     玉川上水の両岸は小ぎれいな遊歩道になり、
     武蔵野の面影は薄い。
          ・・・
     四回の自殺未遂と薬物中毒。
     この「弱さ」をどう見るかで、太宰像は変わる。
     三島由紀夫は「治りたがらない病人などには
     本当の病人の資格がない」(『小説家の休暇』)と嫌った。
          ・・・
     青春期の弱さを死ぬまで持続するには強さが要ると、
     評論家の奥野健男は文学全集の解説で弁護した。
     「感じやすく、傷つきやすい、けれど
     真実を鋭く感じとれる裸の皮膚を、恥部を守り通した」と。
          ・・・・・・

     
        □ このハーブの名前は忘れた…こんなんばかり。


◇ 太宰治(1909-48)の作品を、私はほとんど嫌った記憶がある。
  何かの拍子に血迷って数ページ読み初めても、先が続けられない。
  心が受け止められない文章は、たとえ多数の読者に膾炙しようと、嫌なんは嫌。
  結局小学校の教科書「走れメロス」と、高校教科書「富嶽百景」のみ。

     
        □ ザ・ダーク・レディ(The Dark Lady/ER 1991)
          久しぶりに咲いたのに、強い雨に折れてしまってた。


◇ そう言えば「走れメロス」と「トロッコ」(芥川龍之介)は、小学生時代の愛読書。

  (走れメロスの冒頭部分、軽いタッチのシェイクスピアを彷彿させる)

     メロスは激怒した。
     必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。
     メロスには政治がわからぬ。
     メロスは、村の牧人である。
     笛を吹き、羊と遊んで暮して來た。
     けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。

     
        □ ゼラニウムは、3月からずっと咲き続けている。


  「富嶽百景」は、現代国語の教科書の引用部分がおかしくて、
  短編ということもあり、たぶん読み通したはずだ(以下、抜粋)。

     私が、その峠の茶屋へ来て二、三日経って、
     井伏氏の仕事も一段落ついて、
     或る晴れた午後、私たちは三ツ峠へのぼった。
     三ツ峠、海抜千七百米。御坂峠より、少し高い。
             ・・・・・・

     とかくして頂上についたのであるが、
     急に濃い霧が吹き流れて来て、
     頂上のパノラマ台という、断崖の縁に立ってみても、
     いっこうに眺望がきかない。
     何も見えない。
     井伏氏は、濃い霧の底、岩に腰をおろし、
     ゆっくり煙草を吸いながら、放屁なされた。
     いかにも、つまらなそうであった。
             ・・・・・・

     老婆も何かしら、
     私に安心していたところがあったのだろう、
     ぼんやりひとこと、
     「おや、月見草。」
     そう言って、細い指でもって、
     路傍の一箇所をゆびさした。
     さっと、バスは過ぎてゆき、
     私の目には、いま、
     ちらとひとめ見た黄金色の月見草の花ひとつ、
     花弁もあざやかに消えず残った。
     三七七八米の富士の山と、
     立派に相対峙し、みじんもゆるがず、
     なんと言うのか、金剛力草とでも言いたいくらい、
     けなげにすっくと立っていたあの月見草は、よかった。
     富士には、月見草がよく似合う。
             ・・・・・・

     「相すみません。シャッター切って下さいな。」
     私は、へどもどした。
             ・・・・・・

     まんなかに大きい富士、
     その下に小さい、罌粟(けし)の花ふたつ。
     ふたり揃いの赤い外套を着ているのである。
     ふたりは、ひしと抱き合うように寄り添い、
     屹っとまじめな顔になった。
     私は、おかしくてならない。
     カメラ持っ手がふるえて、どうにもならぬ。
     笑いをこらえて、レンズをのぞけば、
     罌粟の花、いよいよ澄まして、固くなっている。
     どうにも狙いがつけにくく、
     私は、ふたりの姿をレンズから追放して、
     ただ富士山だけを、レンズ一ぱいにキャッチして、
     富士山、さようなら、お世話になりました。
     パチリ。
     「はい、うつりました。」
     「ありがとう。」
     ふたり声をそろえてお礼を言う。
     うちへ帰って現像してみた時には驚くだろう。
     富士山だけが大きく写っていて、
     ふたりの姿はどこにも見えない。

     その翌る日に、山を下りた。
     まず、甲府の安宿に一泊して、そのあくる朝、
     安宿の廊下の汚い欄干によりかかり、富士を見ると、
     甲府の富士は、山々のうしろから、
     三分の一ほど顔を出している。
     酸漿(ほおずき)に似ていた。

  なんと情感こもる、ユーモアに満ち溢れた抒情詩のような短編!

     
  □ クレマチス「マダム・バロン・ヴァイヤール」(Madame Baron Veillard)
    日に日に、この雨の中を開花していく。


◇ 「桜桃忌」(おうとうき)は、太宰治の遺作(!?)「桜桃」にちなんだものらしい。
  そそっかしい私は、彼がサクランボ大好き作家だったのかなあと・・・。
  それじゃあ、私も「桃色吐息」色の花を添えよう。

     
         □ スカボロフェア(Scarborough Fair/ER 2003)

     
    □ クイーン・オブ・スウェーデン(Queen of Sweden/ER 2004) 
      いつもは、いずれも桃色なのに、雨続きのせいかサーモンピンク。

     
         □ Hydrangea "Paris" ピンクが濃すぎるかも…。
   
  
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紫陽花に想う。

2008年06月18日 00時08分46秒 | 芒種
                    □ アジサイ「パリ」 
            耳を傾けるとネ、煎餅を食べる音(パリッ)…するわけない。

◇ 午後から雨が上がった。
  日が差すと外は眩しく、次第に蒸し暑くなった。
  五月下旬から咲き始めた庭の紫陽花もピークを過ぎつつある。
  一季咲きの典型、花が裏返しになるのも見えてきた、初夏は往く。

     
          □ 東側の紫陽花、色が半分変化してきた。

     
   □ チュルチュル・パンチ・アジサイ(!?)の傍で、クレマチスの開花。

     
   □ クレマチス「マダム・バロン・ヴァイヤール」(Madame Baron Veillard)
     この一つ前のブログに載せた品種名は間違いでした、訂正します。


◇ 久世光彦(くぜ てるひこ)さんをご存知の方も多いだろう。
  テレビドラマ「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」等の演出で有名、欠かさず見てた。
  どちらも向田邦子さんの脚本だったと思うが、記憶もあまり定かではない。
  昨年の初春、久世さんは急逝された(享年70歳)。

     
      □ 百合の周りにぼんやり灯りは、異星からの「ニゲラ人」


◇ ときどき手にする久世さんの本に「マイ・ラスト・ソング」がある。
  副題は~あなたは最後に何を聴きたいか~
  ドキッとする、粛清な心持になる、末期の枕元の最後の一曲。

     
          □ ジャック・カルティエ(Jacques Cartier/P)


◇ その本には「アラビヤの唄」「港が見える丘」「時の過ぎゆくままに」と続く…。
  自慢じゃないが~自慢させてもらうと~カラオケのページを開けて、
  最低一曲は必ず歌えるうたがある、その三曲もしかり。
  しかし最期の曲となると決めかねてしまう、考えたこともなかったし、考えたくない。

     


  (冗談半分の候補曲~それぞれに想いが重なる)

   ☆ Hey Jude (The Beatles)
   ☆ Bridge Over Troubled Water (Simon & Garfunkel)
   ☆ チェリー (スピッツ)
     ※ 意味不明の歌詞だが「いつかまたこの場所で君とめぐり逢いたい」
       ここを歌いたくて、カラオケのマイクを必ず取る。
       
   ☆ Londonderry Air (アイルランド民謡)
   ☆ モーツァルト「ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466」第二楽章 ⇒ 本命
   ☆ 桜 (森山直太朗)
   ☆ 冬の星座 (賛美歌312番のメロディ)  ≪順不同≫

   ★ ホントは、星の数ほどあるけれど…決められないや。
     そもそも、決めることすら自分の勝手とは言え、すごく消極的…。


      +----+----+----+----+----+----+----+----+

     

     
      □ クイーン・オブ・スウェーデン(Queen of Sweden/ER)
        蕾を摘心しなかったから、せっかくの美しさも半減、かわいそう。
        だから、二つくらいを残して、大きく咲かそうよ。
        あまりにサボるとこうなるという、反面教師、すんません。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

薔薇と紫陽花の季節は淡々と。

2008年06月14日 23時55分14秒 | 芒種
      □ 遅咲きのバラ「スカボロフェア」(Scarborough Fair/ER 2004)

◇ 日曜日が雨予報だと思っていたら、この時刻雨音が聞こえる。
  一時間早く日曜日になったようなものだ。
  のんびり土曜日は休養・静養日とは聞こえがいいが、とにかく疲れを取る日。
  でも梅雨の曇り空の下、乾いた鉢に水遣りと花殻摘みと…少なからず疲れる。

     
      □ スカボロフェアの単純な美しさ、ピンクと黄色が好きだ。

     
   □ スカボロフェアの向こうは、ヤマアジサイ「清澄」だったか…?


◇ この時季になると、薔薇も一休みで一番花もお仕舞い。
  遅咲きの二種類の薔薇が、存在感を主張して、それもまた愛らしい。
  好きでたまらなくて庭に連れてきた薔薇、咲けば咲くほど可愛いものだ。
  そろそろ他のバラ達は二番花というのに、こちらは一番花が絶えない。

     
     □ ジュード・ジ・オブスキュア(Jude the Obscure/ER 1995)

◇ 紫陽花は、さすがにこの季節の代表。
  清涼、清楚、妖艶、哀歌、そうした言葉が次々と浮かぶ。
  あるものはひっそりと、あるものは「私はここよ」

     
    □ クレマチス・パテンス系「ミスベートマン」(Miss Bateman)
          蕾の向こうは、ガクアジサイ「七変化」

     ☆☆☆ そのクレマチスが、雨の中を開花し始めた ☆☆☆

     
     ☆☆☆              2008年6月15日 ☆☆☆


    
          □ ガクアジサイ「七変化」息の長い紫陽花。


     

     
    □ 遅咲きウズアジサイの…これからたくさん咲き始めるはず。

     
       □ え~と、名前はもう忘れた、うちで一番の大株。

     
   □ 「ブルー・サファイア」小玉すいかくらいの爽やかポンポコリン♪

     
     □ も一つポンポコリン♪「サクラモモコ」…ではありません。


◇ 薔薇と紫陽花と、庭に私の夢が叶った。
  春の庭は、水仙とムスカリに、正直胸が躍る心持だった。
  静かな梅雨の庭、私の心は微かに振えてるかのよう、バランスのとれた心。

     
         □ アメリカアジサイ「アナベル」(Annabelle)

    

     
    □ ウドンコ病予防剤を買いに行ったついでに、連れて帰った。
        これを育てにゃ、オトコが廃る、なあパカラぁ
コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暦どおりの梅雨入り

2008年06月10日 22時58分33秒 | 芒種

                □ 大阪伊丹空港の紫陽花

◇ 西日本のどこよりも梅雨入りの遅れていた九州北部。
  今日、気象台の梅雨入り「宣言」があったとか。
  出張等々で、東京、大阪と出かけて来て、大分空港に着いたら雨。
  帰宅する頃は、雨が強くなった…「雨男」の面目躍如。

     
            □ ほんの少し緑がかった白が美しい。

     
        □ ユーロピアナ(Europeana/F 1963 Holland)
          大阪伊丹空港にて、白い紫陽花の隣り。


◇ 久しぶりの東京は、日曜日の雨はなんとかもったものの、翌日は小雨。
  日曜日、上野の東京国立博物館は、「国宝薬師寺展」の最終日。
  娘と二人で連れだって、50分並んでまでも見させていただいた。
  薬師寺の至宝「吉祥天女画像」(国宝・奈良時代)を一目見たいがため…。

     
     □ 日光菩薩像、月光菩薩像は、薬師寺で薬師如来像を
       はさんでおわしますのとは、ずいぶん趣が違った(満足)。

     
    □ おみやげに「絵皿」遠い白鳳の世の息吹を(勝手に)感じた。


◇ 昨日の9日(月)が、出張の仕事は大阪。
  帰り際に、御堂筋の橋のたもとの薔薇に、どうしても目が行った。
  気温29度のやや蒸し暑い中を、薔薇はそこかしこで持ち堪えていた。

     
         □ ドン・ファン(Don Juan/LCl 1958 Italia)
           土佐堀川に掛る淀屋橋北詰の西側奥、
           日銀大阪支店南の遊歩道にて。

     
               □ 土佐堀川と淀屋橋。


◇ イングリッシュローズが、惜し気もなく植えられているコーナーがある。
  たった一株を残して、もう一番花は終わっている状態。
  やるせない時世だからこそ、人生を謳歌するような薔薇をじっと眺めていた。

     
   □ シャリファ・アスマ(Sharifa Asma/ER 1989 D.Austin England)
       これは、加えて、土の色が印象的…よく肥えている。
       堂島川に掛る大江橋南詰東、大阪市役所北側にて。


   2008年6月15日追記

   ☆☆☆ 根元から伸びた新しいシュートの先端の芽の剪定 ☆☆☆

   ⇒ 

       このように、細い芽が房状に広がる前に、
       (そう感じる前に…その辺りは適当)
       節を少し残すようにして剪定する。
       五枚葉のあまりにすぐ上では切らない方が良い。
       茎と五枚葉の間から新しい芽が伸びてきて、
       やがて蕾がついて、二番花が咲く。

       あくまでも、根元から新しいシュートが伸びてきた場合で、
       私は主としてこうしますという例ですから、ご参考までに。

      ☆☆☆ パット・オースチン(Pat Austin/ER 1995) ☆☆☆
  

  

コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自然のままではありえなかった、薔薇の美しさ。

2008年06月05日 00時06分51秒 | 芒種
          □ もう二番花に移った「ハーロウ・カー」(Harow Carr/ER)

◇ 6月5日は、二十四節気の一つ「芒種」(ぼうしゅ)
  暦便覧には「芒ある穀類、稼種する時なり」とある。
  もちろん、たとえば稲の種まきは、今ではもっと早い時季。
  そろそろ梅雨入り、田植えの季節、水を張った田んぼでは蛙の大合唱♪

     
        □ 「折節」の愛読書 「折々のうた」(大岡信著)

     
  □ 「折節の移り変わり」を歌った珠玉の名句が散りばめられて…。

    
       □ 毎週の発売日が楽しみの「週刊日本の歳時記」

     
        □ 愛読書のうち、最近ハマった本。
          今は亡き米原万里さんのきっぱりとした信念を、
          巧みなユーモアで包み込んだ随想の数々は、
          正直言って、人生観、世界観をも変えてしまいそう。
          ついでに、しばし心の旅に出ようと…あまり関係ないけど。
                          (2008年6月5日夕刻追記)


◇ 五月の燦々と降り注ぐ光の中で、椎など広葉樹の葉もすっかり生え変わっていた。
  あるものは白い花を、またあるものは若葉色の花を、精一杯咲かせていた。
  それら青葉若葉が六月の五月雨(!?)に濡れる度に、一層若々しく輝いているよう。
  葉先を見ると、雨の滴まで青葉色をしているような錯覚、それは紫陽花とて同じ。

     
        □ 一つの株から様々な花の色、紫陽花ならでは。

     
            □ 「伊予てまり」と「墨田の花火」

     

     
     □ 山紫陽花「七変化」」(写真上も) 白は「富士なでしこ」

     
        □ 西洋紫陽花らしいアジサイ「ブルー・サファイア」


     
     (una poesia di oggi)

        あぢさゐのどの花となく雫かな     岩井英雅


◇ 何年も何十年も何百年も何千年も繰り返される、植物ならではの営み。
  進化や分化はあろうが、千年単位での不変性こそが、最も自然そのものの姿。
  薔薇にも原種、野生種の中には、「不変」とも呼べる種類はあるだろう。

     
             □ 薔薇と紫陽花、この季節。

     
         □ ジャック・カルティエ(Jacques Cartier/P)

     
            □ シャルロット(Charlotte/ER)


◇ 私達がその麗しさに感嘆の声を上げるのは、大抵は人間が創りあげた薔薇の花。
  自然のありのままの美しさを「芸術的」と呼ぶかは、人それぞれ意見があるだろう。
  しかし自然に対して育種(交配)等で、人工的に改良を続けた賜物の薔薇だからこそ、
  その「芸術的」な美しさに、言葉を失うくらい感動するのだと、私は思っている。

     
    □ ジュビリー・セレブレイション(Jubilee Celebration/ER)
  

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

薔薇に紫陽花の六月

2008年06月01日 23時45分00秒 | 小満
        □ スカボロ・フェア(Scarborough Fair/ER)を囲む額紫陽花。

◇ 六月、雨の鬱陶しい季節の到来。
  どんよりとした梅雨空、そしていつ止むとも知れない雨。
  南九州や四国はすでに梅雨入り宣言済み。
  こちらも時間の問題、明日(2日)夕方からは天気が崩れるとのこと。

     
     □ イタリア・ヴェネツィアは、どんな6月を迎えたのだろう。

     
    □ ヘリテージ(Heritage/ER)の向こうでも色づき出した紫陽花。

     
□ ゴッホ(Vincent van Gogh Dutch 1853-90)画「薔薇」(Roses 1890)
     これは印象派の絵画カレンダー。

     
     □ ジュビリー・セレブレイション(Jubilee Celebration/ER)

     
  □ イングランド・デヴォン(川面に船、石橋、自然のままの岸辺、憧れ)

     
         □ 情熱の薔薇の向こうにも紫陽花が…静寂。


◇ 六月はまた、紫陽花の季節。
  ここ何日かのうちに、数種類の紫陽花が色づき始めた。
  薔薇は、いくつかの遅咲きを残して、ほぼ一番花が終了。
  早いものは、あと一、二週間もしたら二番花が咲き始める。


     
       □ ジュード・ジ・オブスキュア(Jude the Obscure/ER)
         遅咲きのこの薔薇は、蕾が無数に控えている(地植え)。

    
                  

     
      □ 「伊予てまり」味わいのある、微妙なバランスの薄紫。


     
             □ 「墨田の花火」はこれから…。


     
        □ 一昨年に連れて来た額紫陽花(品種名は不明)


     
     
     
       □ 顎紫陽花「富士なでしこ」 真っ白いマジック。
        「クイーン・オブ・スウェーデン」(Queen of Sweden/ER)の株元近く。


     

    
       □ 額紫陽花「七変化」一つひとつ、色彩の変化の妙。

     
  □ 「富士なでしこ」に「七変化」が重なり合って、独特の雰囲気が漂う。


     
     (una poesia di oggi)

          迫り出してのちの幽みの七変化    佐怒賀正美

                                    ※ 幽み(くらみ)


◇ 白い花が好みでも、紫陽花の花の色の無限とも言える多様性には脱帽。
  同じ株から、赤紫と青紫の花が咲いてみたり。
  同じ株の同じような花でも、どれ一つとして同じ色合いの花は全くない。

     
       □ ドミニク・ロワゾー(Dominique Loiseau/S)
         うっすらと透き通るようなピンクを帯びた白薔薇。
         去年購入した時は風前の灯火だった、よくぞここまで。

     
      □ フラウ・カール・ドゥルシュキ(Frau Karl Druschki/HP)

     
             □ アイスバーグ(Iceberg/Fl)


     
        □ ヘリテージ(ER)の向こう、南東側端の紫陽花。

     
             □ 奥の方は、ピンク色っぽく…。

     
        □ 手前は、水色の花模様…どちらも同じ株から。


     

     
    □ 「ブルー・サファイア」水色とクリーム色の芸術的な集合体。


◇ 少し薔薇に気持ちが傾いている間に、小さな花壇は紫の色模様。
  これも六月にふさわしい、湿り気を吹き飛ばすような爽やかな色。
  もっとも日本在来種はほとんどなく、世界のモードや流通の賜物、しっかり享受…。

     

     
      □ 花壇の一つは、その半分くらいが紫色の星空のよう。

     
       □ その南隣り半分の様子…黄色い花は憶えがない。


     
   □ もう一つの花壇も紫の一帯が、これは五月の早い時期から…。

     
        □ すぐそばに「夏の花」一輪見つけた、果て?

     
   □ チューリップと寄せ植えの鉢で、すっかり忘れた頃に何の花?


     
      □ 「つつじ」娘の小学校入学記念に学校からもらったもの。
        1991年より毎年開花しているが、今年はやっと咲き始めた。

     
         □ これは大きな「星」何という百合の花だか…。
           その下に隠れている白い花も知りません。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする