(Dominique Loiseau/S/2003/France/Delbard)
まるで天使の羽根の色のよう。
◇ 十月もこの頃になると、深まり往く秋に身を置いていることを実感する。
10月29日の日の出が6時29分、日の入り17時25分、朝の一瞬を写真に収める。
定時で退社すると、西の山々の向こうが茜色に染まり、薔薇色の夕陽が沈む。
風と空と雲と、秋にふさわしい妙なる空間と時間に満たされてこその秋。
□ スカボロフェア(Scarborough Fair/ER/2004)
蕾がたくさん、開花に気がつかなかった。
□ ヘリテージ(Heritage/ER/1984)
品の良い姿、癒しの色。
春と違って、一度に咲かず次々に咲く。
◇ わが庭のバラはと言えば、これでまずまずの秋色を演出してくれている。
春のように乱舞するような咲き方は、もともと望むべくもない。
一つには、秋分以降も暑い夏を九州が引きずっていたこと、株も私同様に若い。
それに夏剪定後の施肥がやや少なめ、あるいはタイミングが良くなかった。
□ チャールズ・レニー・マッキントッシュ
(Charles Rennie Mackintosh/ER/1988)
□ ライラックは知らないのに、なつかしい彩りに感激。
半日蔭でもどこ吹く風、次々に咲く、強靭かつ健気なバラ。
◇ それはそれで、秋のバラの魅力は何と言っても、色彩の凝縮された美しさ。
花の姿はコンパクト、元来深みある花はやや明る目、それ以外はやや濃い目。
春は新鮮で華麗な美、秋は洗練された美しさが季節の名残と共に琴線を爪弾く。
□ シャルロット(Charlotte/ER/1993)
クリスマスまでは世話なし、優秀な多花性。
◇ 同じ「株」なのに、急落、暴落、乱高下の「身勝手なお行儀の悪さ」とは無縁。
最初植えた大苗は四年目に入り、冬の端境期の株元を草花で飾れる程に生長。
来年は少しは誰とでも愛でられるよう、仕立て、誘引をメインに…夢に一歩ずつ。
□ パット・オースチン(Pat Austin/ER/1995)
欲しくてたまらなかった色が目の前にある幸せ。
□ 同じ株で花の姿の多様性に出会えるのも、秋だから…。