香山リカ著書「ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか」を読んだ。
ツイッターやフェイスブック、mixi、LINEなどのSNSにまつわる問題点や違和感が、精神科医という視点からその闇について書かれている。
SNS疲れ、プチ正義感、ネトウヨ、ネット依存といった新たなる病、さらに事件へと発展していった事例なども紹介されている。
いろいろな問題提議がされていて、読んでいてけっこう面白いのだが、やや浅い印象がある。
もう少し深くつっこんで欲しかった気がする。
たとえば、自分のプライベートのことを逐一、あまりに正直に報告している人に対し「なぜSNSとなると、人はこうもあけすけになるのか。なんだかおかしいと思う。」と書かれている。
それがストレスとなり、心のエネルギーの大量消費につながっているのに、やめることが出来ない。
それに対して、著者の精神科医という立場から、もっと鋭い意見があればいいのだが、中途半端に終わっているのだ。
というわけで、感想が非常に書きにくい。
言いたいことはわかる。
僕が前から感じていたことも、具体的に書かれていて、さすがだ、と思うところも多い。
ただちょっとだけ期待外れ。
ここで一つ、4コマ漫画を紹介しよう。
題名は「インターネット」。
誰かが「1+1は3です」と間違ったことをいう。
それを見ていた人が「おっ!バカ発見!」とばかりにやってきて「2だよ」と殴る。
するとそれを見ていた人が続々と集まってきて、「2だよ」と集団叩きが始まる。
こうなると、いわゆる「祭り」状態になり、どんどん人が集まってきては「正義の鉄拳」をくらわすために行列を作りだす。
そして「炎上」状態になっていく。
実例
読売発言小町より。
「高収入の私に家事を強要する妻」
4コマ漫画でいう、最初の一コマ目にあたる内容。
(抜粋)
妻が家事を強要してきてうんざりします。下記家庭の現状です。
家族:私 妻 1歳の息子
私:30歳
年収 500万
勤務時間帯 9時30から終電、土日休
妻:34歳
年収:420万
勤務時間帯 9時から18時、土日休
子供の食事中、妻に子供の食べ散らかしが汚いので掃除しながらたべさせるようにいいました。すると
妻いわく、「全部おわってから掃除するよ」というので、私が、「いつも米粒とかがきちんと掃除できていない」と指摘。すると、「なにもしてくれないくせに文句ばかりいうな」と言われました。
確かに私は家事はすべてまかせていますが、私の方が収入が多いのだから当然かと思うのです。
他の働く母親はきちんとできていることが、なぜ妻はできないのでしょうか。
また、収入差があるので家事を妻がやるのは普通のことだと思うので、皆様の意見をいただき、掲示板を見せたいと思います。
ちなみに土日育児は妻と半分ずつしています。 (抜粋おわり)
この、ちょっと考え方に偏りのある質問トピがたてられたのが、今年の7月14日。
これに対し、暇な主婦連中による集団叩きが始まり、たった二日で576件ものレスがついている。
レス内容は基本的に同じで、どれも「あなたが間違っている」、ということを延々と数百人の人が書いているのだ。
発信源に対し、「それはあなた、ちょっと違うんじゃないですか?」と伝えるのはいい。
人にはいろいろな意見があるので、どれが正しいかはわからない。
なので、最初の10人くらいは、「それはあなたが間違ってますよ」というのはいいだろう。
もっとゆずって50人くらいは、そういってもいいかもしれない。
その50人の意見がほぼ同じなら、それ以上はもう言わなくていいんじゃないだろうか?
意見が真っ二つに分かれてる、あるいは何通りもの意見が出ているのなら、そこで議論をするのはいい。
しかし、次から次へと人がやってきて、同じ意見をぶつけていく、というのは、かなり気持ち悪い。
話を香山リカに戻そう。
彼女は精神科医として、なぜこのような心理状態になるのかを分析すべきだ。
ここを紐解けば、イジメ問題、ムラ社会、排他性、ネトウヨとヘイトスピーチ、などにもつながると思うのだが。
ツイッターやフェイスブック、mixi、LINEなどのSNSにまつわる問題点や違和感が、精神科医という視点からその闇について書かれている。
SNS疲れ、プチ正義感、ネトウヨ、ネット依存といった新たなる病、さらに事件へと発展していった事例なども紹介されている。
いろいろな問題提議がされていて、読んでいてけっこう面白いのだが、やや浅い印象がある。
もう少し深くつっこんで欲しかった気がする。
たとえば、自分のプライベートのことを逐一、あまりに正直に報告している人に対し「なぜSNSとなると、人はこうもあけすけになるのか。なんだかおかしいと思う。」と書かれている。
それがストレスとなり、心のエネルギーの大量消費につながっているのに、やめることが出来ない。
それに対して、著者の精神科医という立場から、もっと鋭い意見があればいいのだが、中途半端に終わっているのだ。
というわけで、感想が非常に書きにくい。
言いたいことはわかる。
僕が前から感じていたことも、具体的に書かれていて、さすがだ、と思うところも多い。
ただちょっとだけ期待外れ。
ここで一つ、4コマ漫画を紹介しよう。
題名は「インターネット」。
誰かが「1+1は3です」と間違ったことをいう。
それを見ていた人が「おっ!バカ発見!」とばかりにやってきて「2だよ」と殴る。
するとそれを見ていた人が続々と集まってきて、「2だよ」と集団叩きが始まる。
こうなると、いわゆる「祭り」状態になり、どんどん人が集まってきては「正義の鉄拳」をくらわすために行列を作りだす。
そして「炎上」状態になっていく。
実例
読売発言小町より。
「高収入の私に家事を強要する妻」
4コマ漫画でいう、最初の一コマ目にあたる内容。
(抜粋)
妻が家事を強要してきてうんざりします。下記家庭の現状です。
家族:私 妻 1歳の息子
私:30歳
年収 500万
勤務時間帯 9時30から終電、土日休
妻:34歳
年収:420万
勤務時間帯 9時から18時、土日休
子供の食事中、妻に子供の食べ散らかしが汚いので掃除しながらたべさせるようにいいました。すると
妻いわく、「全部おわってから掃除するよ」というので、私が、「いつも米粒とかがきちんと掃除できていない」と指摘。すると、「なにもしてくれないくせに文句ばかりいうな」と言われました。
確かに私は家事はすべてまかせていますが、私の方が収入が多いのだから当然かと思うのです。
他の働く母親はきちんとできていることが、なぜ妻はできないのでしょうか。
また、収入差があるので家事を妻がやるのは普通のことだと思うので、皆様の意見をいただき、掲示板を見せたいと思います。
ちなみに土日育児は妻と半分ずつしています。 (抜粋おわり)
この、ちょっと考え方に偏りのある質問トピがたてられたのが、今年の7月14日。
これに対し、暇な主婦連中による集団叩きが始まり、たった二日で576件ものレスがついている。
レス内容は基本的に同じで、どれも「あなたが間違っている」、ということを延々と数百人の人が書いているのだ。
発信源に対し、「それはあなた、ちょっと違うんじゃないですか?」と伝えるのはいい。
人にはいろいろな意見があるので、どれが正しいかはわからない。
なので、最初の10人くらいは、「それはあなたが間違ってますよ」というのはいいだろう。
もっとゆずって50人くらいは、そういってもいいかもしれない。
その50人の意見がほぼ同じなら、それ以上はもう言わなくていいんじゃないだろうか?
意見が真っ二つに分かれてる、あるいは何通りもの意見が出ているのなら、そこで議論をするのはいい。
しかし、次から次へと人がやってきて、同じ意見をぶつけていく、というのは、かなり気持ち悪い。
話を香山リカに戻そう。
彼女は精神科医として、なぜこのような心理状態になるのかを分析すべきだ。
ここを紐解けば、イジメ問題、ムラ社会、排他性、ネトウヨとヘイトスピーチ、などにもつながると思うのだが。